好きなことを仕事にするのは正解?好きを仕事にするメリット・デメリット

Edit by mayan

好きなことを仕事にするデメリット

上段で紹介したようなメリットが豊富にある一方で、デメリットがあることも忘れてはいけません。好きなことを仕事にするには苦しいことも多く、人によってはデメリットの方がメリットより大きく感じてしまうことも。ここでは、メリットと反対にデメリットとして代表的なものをご紹介します。

好きなことが嫌いになることも…

好きなことを仕事にすると、好きだったことが嫌いになってしまう可能性も少なくありません。アクセサリーを作る、動画を作るなど、どんなことでも仕事になると一定の責任が生じます。

好きなだけでいい面しか見えていなかった事柄の裏側が見えたり、現実的なお金の話をしたりしなければいけません。お金の話をすることや計算そのものが苦手でも逃れられず、嫌な面もたくさん見えてしまいます。その結果、どんなに好きであっても、仕事としてやることで嫌いになってしまうことも考えられるでしょう。

好きだったものが嫌いになってしまうと、それまで心の支えやリラックス、自分にとっては楽しいものやことであったとしても、プライベートでもしなくなるかもしれません。そうなったとき、他の趣味や好きなことがあれば別ですが、そうではない場合虚無感や、悲しみを感じてしまう可能性があります。

成果が上がるまでに時間がかかる

好きなことを仕事にする上で、成果や結果を出さなくてもいいわけではありません。しっかりと結果や成果を出すことで仕事になります。

好きなことを仕事にし、成果を出すまでにはある程度時間がかかります。

例えば、カメラマンの仕事をしたいと思っても、今日や明日にカメラマンになれるわけではありません。自称はできたとしても、お金が発生していない、成果物として認められない状態では仕事とはいえません。

成果が上がり、結果として見えるようになるまで時間がかかる傾向にあるため、途中で挫折してしまう人も少なくないでしょう。

感情移入し過ぎてしまい、客観視できなくなる

好きなことは、自分にとって楽しいことでもあります。好きなゲームや小説、映画についてはいつまでも語れる人も多いでしょう。ただし、仕事に対してそのような感情移入が強すぎると、客観視ができなくなってしまうデメリットも。

「好き」は主観です。その商品が好きな自分の目線と、好きでも嫌いでもなくその商品自体を知らない人の目線では、見え方が大きく違います。

仕事をする上では、自分はいいと思ったものも、他の人から見たらどうなのかを常に考え、客観視することが必要です。自分がいいと思った部分と相手がいいと思った部分は違い、もしかすると相手にとってはあまりメリットのないことかもしれません。主観的な「好き」を基準に考えてしまうことで、そのものや事柄に対するアップデートや意見なども入ってこない、改善できなくなってしまう可能性があります。

仕事とプライベートの境目がなくなる

好きなことを仕事にすると、それまで仕事とプライベートで分かれていたはずの時間が混ざってしまう場合があります。「これは仕事なのかな?プライベートなのかな?」と迷ってしまうことで、逆に息抜きができず疲弊してしまう可能性も。

また、仕事とプライベートの境目がなくなることで、何を見て聞いて体験しても仕事と結びついてしまい、心から楽しめなくなってしまうこともあるでしょう。

365日24時間とまではいかなくても、通常仕事が終われば考えずにディナーやその後の予定を楽しめます。仕事は仕事、今はプライベートと割り切ることもできるでしょう。しかし、好きなことであれば仕事でもプライベートでも同じく考えない日はないに近しいため、自分の中での境目を必ず作る必要があります。

モチベーションが急激に落ちることも…

好きなことを仕事にする場合に限りませんが、モチベーションが急激に落ちてしまうことで仕事に支障が出ることも。

仕事とプライベートが分かれている人は、仕事でのモチベーション低下や落ち込みをプライベートで回復しやすいです。しかし好きなことを仕事にすると、休日やプライベートな時間も、好きなこと=仕事について考える時間になってしまいます。

落ちたモチベーションを上げることも難しく、そのまま好きだったことを嫌いになってしまうケースも少なくありません。好きなことを仕事にすることでモチベーションの維持は必須です。仕事なので、三日坊主や飽きてしまうのも許されないでしょう。いっときの感情や勢いで決めるのではなく、デメリットもまとめてモチベーションを維持できるのか考えてみましょう。

好きなことを仕事にすることに向いている人の特徴

好きなことを仕事にするのにはメリットもデメリットも両方あります。多くの働き方がある現代社会だからこそ「好きなことを仕事にする」ことへの憧れは増し、ハードルは下がりつつあります。では、好きなことを仕事にするのに向いているのはどのような人なのでしょうか。

好きなことを仕事にするのに向いているのは、例えば以下のような人です。

  • 自分で自分を律することができる
  • デメリットも含めて向き合える
  • 自分で計画や対策を打てる
  • 理想や目標などが決まっていてその過程も楽しめる
  • 好きなことではありつつ「仕事」と割り切れる

好きなことを仕事にしても、「仕事楽しい!」「毎日楽しい!」と思うだけではないでしょう。苦労すること、地味なこと、面白くないことなどもたくさんあります。それらを全て受け入れられる人が向いているといえます。

後悔しないように生きていこう

人生は一度きりです。海外では「YOLO(You only live once)」というスラングがあります。人生は一度きりであり、その時間は有限です。

ここ最近は感染症の流行や戦争で大きく世界が揺れたように、いつ何が起こるかもわからない時代です。何かを始めるのに遅いことはありませんが、年齢を重ねてから始めるよりも、若いうちに挑戦的なことをした方がリスクは少なく済むでしょう。

「好きなことを仕事にする」という発信を見て、挑戦してみたくなる人も多いかもしれません。さまざまな意見や捉え方があり、一概にいい・悪いとは言い難いでしょう。後悔しないよう、自分で自分の人生を選択していく力が大切です。

mayan

Writer

フリーライター。女性向けトレンド分析などのマーケティングも行う。その豊富で多彩な人生観を活かし恋愛から生き方まで多岐にわたるジャンルを執筆。