職場の人間関係を割り切るコツとは?職場で疲れないためのヒントとは

Edit by Izumi Arai

 

仕事は好きだけど、人間関係が苦手…

職場の人間関係の悩み、正直ないわけではない。割り切れたら楽になるのはわかっていても、それが難しい。むしろ、苦手かもしれない…。

仕事はやりがいがあって楽しいし好きな一方で、人間関係ではどこかモヤモヤしたものが漠然と、いつだって頭の中にあるという人は少なくないでしょう。「さっきの言葉の意味とは、一体なんだったんだろう」「キツく言い過ぎちゃったかな」など、何日も頭の中でぐるぐると考えてしまう自分が嫌いになることも。

職場の人間関係の悩みは、いつだってゼロにするのは難しいかもしれません。ただ、うまく割り切ることができないままでいると、仕事がスムーズに進まないことはもちろん、ストレスがたまり、やがて体調にも影響が出てしまいます。

職場の人間関係を割り切る9つの方法

職場で楽しく働きたいというのは、誰しもの思いです。職場の人間関係をうまく割り切れたら、今よりもっと仕事をスムーズに、気持ちよく進められます。

では、職場の人間関係をうまく割り切る人は、どのような方法を使っているのでしょうか?

1.必要最低限のコミュニケーションを意識する

まずは、必要最低限のコミュニケーションを心がけることです。職場の人間関係を割り切るためのファーストステップといってもいいでしょう。仕事をするうえで、挨拶はとても大事。過剰な会話をする必要はありませんが、出勤時や退勤時、職場ですれ違った際など、まずは基本の挨拶をしましょう。

話す内容に困ったときには、その日の天気や、相手の持ち物などを会話の糸口として利用するのがベターです。少し余裕がある人は、「雨降ってきましたけど傘持ってきました?」「髪色変えたんだね、似合ってる」など一言付け加えてもいいかもしれません。必要最低限のコミュニケーションを意識してみてください。

2.適度な距離感を保つ

職場の人間関係を割り切るためにも、距離感は重要です。あくまで一緒に仕事をする仲間なので、赤の他人のような遠い距離感ではコミュニケーションがお互いに取りにくくなってしまいます。

家族や友人のように距離感が近すぎるのも、かえってよくありません。プライベートで親しい関係でも、仕事中には割り切ることが大切。距離感を近づけすぎてしまうと、相手に対しての期待感や不安感が大きくなることがあります。そのまま仕事を進めるのは難しくなってしまうこともあるので、職場の人間関係は遠すぎず近すぎず、適度な距離感を保つことが大切なのです。

3.感情を表に出さない

仕事を依頼されていっぱいいっぱいなとき、ミスを指摘されたとき、イライラしたりモヤモヤしたり、落ち込んでしまったりするかもしれません。そんな感情で支配されているときは、自分自身も辛いもの。いっそ、職場の人間関係なのだからと割り切るのがベストです。

家族や友人、恋人は、多少感情を表に出しても簡単に関係性が崩れることはありません。それが職場の人間関係となると、少し異なります。お互いが仕事をスムーズに、気持ちよく進めることを前提に動いています。言われた言葉以上の意味を深く考えず、感情を表に出さずに淡々と仕事をこなしましょう。

4.誘いを無理に受けない

職場の人間関係をうまくやりたいからといって、行きたくない飲み会や接待に無理して行くことはありません。世の中も少しずつ変化しています。誘いを断ったことを気にする必要はありません。

「先約があって」「体調が優れないから」などと仮の理由で断っても大丈夫です。これも職場の人間関係をうまく割り切るコツのひとつなんだと捉えましょう。行きたくない誘いを引き受けて、かえって職場の人間関係が悪化してしまうこともあるかもしれません。

仕事以外の時間でお互いを知れることや、仲を深める時間になることは承知の上。それも大切な時間かもしれませんが、少しでも引っかかる誘いは割り切る方がいいでしょう。

5.自分の評価を気にしすぎない

「私って職場でどう評価されているんだろう」「もしかして悪口言われてるのかな」など、気にしすぎていては自分自身が疲れてしまいます。

任された仕事を丁寧に、スピーディに進めることが仕事をするうえでは大切です。それにプラスして、必要最低限のコミュニケーションをとっていれば評価が下がることは基本的にありません。あくまで職場の人間関係なので、人として評価されているわけではないと考えるのがベスト。

仕事においての努力と、職場の人間関係をうまくやる努力のどちらも最低限しているなら、その先はコントロールできません。いっそ割り切る方が健康的です。言われた言葉以上の深読みはしないのが自分のためです。

6.表面的な関係を維持する

職場の人間関係は、家族や友人、恋人の人間関係とは異なります。一緒に仕事をしていく仲間として割り切ることが大切です。深く入り込む必要はありませんが、表面的な関係は維持したいところ。

表面的な関係とは、仕事仲間というカテゴリのようなもの。それ以上でもそれ以下でもありません。プライベートで親しい間柄でも、職場では割り切ることが大事です。仕事仲間としてお互いを信頼し、尊敬しながら切磋琢磨していくことに注力をしましょう。当たり障りなく、大事な仕事仲間なのだと割り切るようにして過ごしていればそれで大丈夫です。

7.陰口や噂話に関わらない

誰かの陰口や噂話をしている人は、職場の人間関係を乱します。それは誰が見てもわかること。ましてやその会話に加わって誰かのことを下げるような行動は、周りからの信頼を失います。

陰口や噂話をする人は、いつでも誰のことでも言っている可能性が高いのです。自分の知らないところで自分のことを言っているかもしれません。そのような会話を一緒にしてすることは、その場でだけ盛り上がるというのが決まりごとで、プラスな人間関係には発展しません。陰口や噂話には関わらないと決めておきましょう。

8.期待しすぎない

職場の人間関係を割り切るコツとして、期待をしすぎないことが挙げられます。これは家族や友人、恋人と、日頃の人間関係でも大事なことです。

人は誰でも、無意識のうちに勝手に期待してしまいます。職場の人間関係で言えば、「この資料作り頑張ったから褒めてもらいたいな」「次のイベントの指揮、任されるかもしれない」など。相手にも自分自身にも無意識でも期待しすぎると、そうでなかったときの反動が大きく、自分で自分を低評価してしまうことにもつながります。自分が努力していることをいちばん知っているのは、自分自身です。

9.一人の時間を確保する

職場だからといって、常に誰かと共に行動する必要はありません。移動中やランチの時間、作業のキリのいいところで少しトイレ休憩を挟むなど、上手に一人の時間を確保するようにしてみてください。

仕事中や仕事の合間に一人の時間を過ごすことで、思考もクリアになります。仕事で考えることが山積みな上に、職場の人間関係のことでも頭がいっぱいになってしまっては心も体も疲弊してしまうでしょう。仕事のため、仕事をこなす自分のためだと割り切ることが大切。思い切って一人の時間を作ることがおすすめです。

職場で疲れないためのヒントとは?

職場の人間関係は、誰しもが抱えている悩みのひとつ。上手に割り切れたらいいですが、相手によってコミュニケーションの取り方が違ったり、自分が努力しても、逆に相手が感情を表に出してきたりすることだってあります。「このままだと、私の心と体が疲れてしまう」と感じている人は多いはず。

とくに女性は、ホルモンの影響によってバランスを崩しやすいものです。毎月の月経や、満月の影響を受けやすいという人も。ただでさえコントロールが難しい心と体なのに、悩みごとは数知れず…。自分自身の体のこと、仕事のこと、家族や恋人のこと、それに職場の人間関係まで。

本当に大事にしたいものが明確になっていれば、職場の人間関係に割く時間やエネルギーはもったいないということに気がつきます。これ以上悩まず、自分自身にやさしくなる覚悟をしましょう。職場の人間関係で疲れないためのヒントとは、どんなものなのでしょうか?

どうしても耐えられないときの対処法

職場の人間関係にどうしても耐えられないとき、まずは自分を責めなくて大丈夫です。感情をコントロールできないときはあります。そんなときには、一人で抱え込まないこと。なにより大切なのは自分自身。思い切って別の方法をとったり、誰かの力に頼ることもしていいのです。

ここからは、職場の人間関係にどうしても耐えられないときの対処法をご紹介します。

1.信頼できる人に相談する

職場の人間関係にどうしても耐えられないとき、信頼できる人に相談するのもひとつの手かもしれません。身近な家族や友人、恋人など、仕事の場面ではなく人としての性格やタイプを知ってくれているからこそ話しやすいですよね。ただ話を聞いてもらえるだけで気持ちが軽くなることだってあります。職場での具体的な解決策はもらえなくても、一人の人として、人生を設計する支えとなるはずです。

職場で信頼できる人がいれば、より具体的な解決策をもらいやすくなります。職場の誰かが知ってくれているというだけで、安心感にもつながるでしょう。

2.異動や転職を検討する

思い切って異動や転職を視野に入れることも時には必要です。職場の人間関係がそもそもよくない環境の場合もあれば、相性もあります。自分自身や相手を責めすぎることはせずに、割り切る方がいいでしょう。

職場の人間関係がうまくいかなかったからといって、過去や未来まで否定することはありません。「この環境は、今の自分には合わなかったんだ」そう割り切ることが大切。異動や転職をしてもいいのです。実際に叶えようと意気込まなくてもいいので、まずは少し考えてみることから始めてみてください。

3.仕事以外の楽しみを見つける

職場の人間関係にどうしても耐えられないとき、いっそのこと、どうにかしようとすること自体をやめるのもひとつの手です。仕事をするのは、趣味のために収入が必要だから、という人も多くいます。仕事が楽しいことはいいことですが、意識を外に向けてみるのもいいでしょう。休みの日にフェスやライブに出かけたり、スポーツを始めてみたり、ペットを飼うこともできるかもしれません。

心がワクワクする方へ、時間やエネルギーを使っていきましょう。そうすると自分も変化していき、職場の人間関係も自然と変化していくことがあります。

4.業務量や役割の見直しを打診する

自分自身が疲れすぎていることに気がついたら、仕事の上司に今の業務量や役割について、考えを聞いてみてもいいでしょう。職場の人間関係は、人と人との間で不快なことがあるわけではなく、そもそも抱えている業務量や役割がキャパオーバーになっていたからということもあります。余裕がなくなると、人とのコミュニケーションも同時にいっぱいいっぱいになることが。

一度今の自分に合った業務量か、役割かを整理したら、上司に相談するのがいいかもしれません。意外な角度から、職場の人間関係が改善することがあります。このときにも自分を責めすぎず、「今の自分には合わないのかも」と割り切ることが大切です。

5.別の道もあると考え、心に余裕を持つ

そもそも職場の人間関係だけがすべてではありません。いい出会いがあればそれはとても特別な体験です。なによりも大事なのは自分自身で、そしてそれは誰もが同じなのです。異動しても、転職しても、思い切って仕事を少し休むことだって、誰もがしていいはず。

今まで積み上げてきたキャリアは捨て難いかもしれませんが、一旦割り切ることをして、リセットしても大丈夫です。本当はなにがしたかったか、なにを大事にしたかったかを考え直してみてください。

別の道はいつだってそこにあって、自分が選ぶだけで、これからが変化していきます。そう考えるだけでも心に余裕ができて、視野が少し広く、明るくなるはずです。

6.心を休ませる時間を作る

仕事をすることが当たり前だと思っていませんか。たしかに、生活するためには働かなければいけません。ただ、仕事の時間はまだしも、プライベートの時間でまで職場の人間関係のことでモヤモヤしているのは自分がかわいそうです。

職場の人間関係を悩むのは、少なくとも仕事中だけと割り切る方が自分自身の心にやさしいのでおすすめです。タイムカードや時間でスイッチのオンオフをするのも効果的。せめて「プライベートの時間は考えない!」と割り切ることで、心を休ませることができます。

ゼロにはできない人間関係の悩み…

職場の人間関係で悩んだとき、いっそ割り切る方が自分のためだと信じましょう。考えてもわからないことやコントロールできないことに時間やエネルギーを割くのはやめるのがベターです。それよりも自分にとって大事にしたい人、大事にしたいことがあるはず。

人間関係の悩みはゼロにはできません。一緒に過ごす時間が多いほど悩んでしまいます。改善に向かう方法はひとつだけではありません。まずは少しの努力をしてみたり、誰かを頼ったり、外の世界に意識を向けてみるだけで、毎日が変わっていきます。今日の自分のために、肩の力を少しだけ抜いてあげてください。

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Izumi Arai

フリーランスライター。 ライフスタイル記事、ブランド紹介記事、コラムを執筆。 やわらかく、温度が伝わる文章を。 自然と家とカフェラテが好き。