誰でもいいわけじゃない。好きな人に愛されたい。
恋愛は一人ではできません。SNSやマッチングアプリが発達した現代では、さまざまな人の恋愛模様を意図せずとも覗き見ることができます。
「素敵な恋愛をしているんだろうな……」と劣等感を抱いたり、なんとなくモヤモヤしたものを消化できずにいたりする人も少なくありません。周りでパートナーから愛されている姿を見ると輝いて見えて、なんだか私だけひとりぼっちだなと感じることも。
「誰かに愛されたい」と漠然と思っているけれど、その誰かは誰でもいいわけじゃない。その辺にいる初めましての「誰か」じゃなくて私は「好きな人」に愛されたいんです。
愛されたいときの心理とは?
「愛されたい」「大事にされたい」「あの人は愛されていていいな」「私も誰かに愛されたい」そんな風に思ったことがある人も多いでしょう。周りから見れば愛されているように見えても自分の感じ方は別物。
「自分はあの人みたいに愛されていないのではないか」と考えてしまうこともありますよね。「誰かに愛されたい」と感じるのは自然な欲求です。うまく付き合っていくためにどのような心理で愛されたいと感じるかご紹介します。
1.自分が満たされていない
仕事や勉強、友人関係、趣味など、時間を満たすものはたくさんありますが、自分が満たされているかどうかは別物ですよね。仕事がうまくいっても、友人と楽しい休日を過ごしていても、自分が満たされていないときは「誰かに愛されたい」と感じることも多いでしょう。自分だけでは満たせない部分の空白を「誰かに愛されることで埋まるかも」あるいは「満たされるかもしれない」と考えているのかもしれません。特に、SNSが発達している現代では、いつもキラキラしていて、すべてを持っている人を簡単に見ることができるため、満たされていないと感じやすい時代でもあるのです。
2.愛し方がわからない
「愛し方」に定義はありませんが、正解もありません。形がないからこそ難しく、いつまでも「これでいいのかな?」と不安になりますよね。「誰かに愛されたい」と願う心理の中には「誰かに愛されてみたい」「愛されていることを実感して愛し方を知りたい」などもあるでしょう。そのため「愛し方がわからないから、まずは誰かに愛されたい」と考えるわけです。自分が愛されていると感じた行為や言葉を、今度は誰かに返せるかも、と考えるのは自然でしょう。
3.自分が尽くし、見返りがない虚しさ
2の愛し方がわからない人の中には、自分が尽くした分返ってこないことで虚しさを感じている人も含まれているでしょう。本来、見返りがなくても良いのかもしれませんが、お互いに対等でいたいと願っているのに「自分ばかり尽くしている」と感じることも。「自分はこんなに愛していることを示しているのにどうして…」という気持ちが「自分も同じくらい誰かに愛されたいな」につながります。一方通行に自分だけが尽くしていると感じてしまい、虚しさを感じてしまうことで「愛されたい」と願っているかもしれません。
4.安心感がなく、不安定
「愛されている」と実感できれば安心感が生まれますよね。「この人は自分のことが好き」「これをしている自分は否定されない」とわかれば、安心したり不安からの脱却を感じられたりするでしょう。「愛されたい」と願う中には安心感がない、精神的に不安定な状態が隠れていることから「愛されて安心したい」と願う心理が働いているのです。特に恋人やパートナーは、自分にとって一番信頼できる人であって欲しいからこそ「愛されたい」と強く感じることも多いでしょう。
5.自己肯定感が下がって苦しい
自分に自信がなく、自己肯定感が下がっている場合「誰かに認めて欲しい」と感じることが多いでしょう。劣等感やコンプレックスがあると自分を愛することはできません。自分の価値を認められず「誰かに愛されたい」「認めて欲しい」と感じるのです。自分以外からの評価を気にするあまり自分ができたことやできること、すでに認められていることには目が向きづらくなるのです。漠然とした「誰かに愛されたい」は「認められたい」と感じているときかもしれません。
合わせて読みたい:「自己肯定感が低い…自分を愛せない…」自己肯定感が低いのはなぜ?
好きな人に愛されることって、難しい…
とはいえ、恋愛は必ず相手がいてこそできるもの。一人でどうにかなることではないからこそ、悩みや「愛されたい」という思いは尽きません。とても難しい問題です。
自分からみた好きな人も、好きな人からみた自分も基本的には他人。自分が思っているだけでは気持ちは伝わらず、また相手の気持ちを思い通りにするなんてできなくて当たり前です。ただ「愛されたい」と思っているだけではなく、愛されるためのコツや方法を知ることが必要でしょう。
そして、愛されるためのコツや方法は、好きな人に愛されるだけではなく自分を愛するきっかけにもなるかもしれません。
不特定多数の誰かではなく「好きな人に愛されたい」だけなのに、どうしてこんなに難しいの?自分で自分のことを認めてあげるより好きな人に愛されたいだけなのに。好きな人から愛されるために必要なことって、何なんだろう?
好きな人に愛される方法
愛されたいけれど、好きな人からの愛され方がわからない…。愛されたいけれど自分が望んでいる愛され方と違うときや、愛されたいけれど愛されるにはどうしたらいいのか…と悩む人もいますよね。
好きな人に愛されるのにはさまざまな要素があります。その中には、今までの自分とは少し異なる部分も出てくるかもしれません。
ここでは、好きな人に愛される方法をいくつかご紹介します。まずは自分でできそうなことから始めてみるのも良いでしょう。
1.まずは自分で自分を愛する
「誰かではなく好きな人に愛されたい」と考えるのは自然なこと。しかしまずは自分が自分のことを愛していないと「愛されている」「大事にされている」と実感しづらいかもしれません。誰でもないまずは自分自身を愛してみましょう。
- メイクがうまくいってかわいい
- 自分の時間作れて偉いな
- 頑張ってここまでできてすごい!
自分のことをほめて認めてあげることで「自分が大事に思っていることを一緒に愛してくれる人」にも出会えるでしょう。
2.見返りを求めない
愛されたい気持ちが強いと、自分の行為に対する見返りが愛されていることであると考えてしまいがち。でも本来は、ただただ好きな人に「喜んで欲しい」「楽しんで欲しい」という気持ちから行動しているはず。見返りを求めすぎず「自分がしたいから」「喜んでくれるだろうと思ったから」など自分本意であることを確認しましょう。見返りを期待することなく相手のために行動できると、自分が思っている以上に愛されることにもつながります。
3.尽くしすぎない・過剰に連絡を取らない
見返りと同様に、連絡の返信がないことが不安要素を掻き立てますよね。また、尽くしたら尽くしただけ返ってくるのを望んでしまうのは自然なことです。2の見返りを求めないことと同じく、愛されたいと願うときは尽くしすぎないことも重要。愛されたいあまり、尽くすことが目的や習慣になってしまい、その分返ってこないと不満や不安が募ってしまうでしょう。ただ愛されたいはずなのに反対の結果を招いてしまうことにもつながりかねません。過剰に連絡をとって不安要素を増やす・あれもこれもとついつい尽くしてしまう人は、少しずつ減らしていきましょう。
4.相手に合わせすぎず、自分の軸をぶらさない
「愛されたい」と思うあまり、相手に合わせてしまい疲弊してしまうこともありますよね。ときには相手に合わせるのも大切です。しかし、愛されたいがゆえに合わせているのに、疲弊して「愛されたい」ことを忘れてしまっては元も子もありません。愛されたいからこそ、自分の軸を持っていることが重要です。
- 食べたいもの
- 行きたい場所
- 見たい映画や聴きたい音楽
- やりたいこと
小さなことからでも「自分はこれが好き」「これがいい」と、自分のことを伝えてみましょう。そして自分が好きなものや大事にしているものを、一緒に大事にしてくれる人に出会えれば、満たされるだけではなく「愛されている」ことを実感できるでしょう。
5.適度に弱音を吐く
「一人で頑張れる!」「強い気持ちを持って進んでいける」のは素晴らしいことです。しかし、ときには「もう無理かも」「何で自分ばっかり…」と弱音や愚痴を吐露したくなることもありますよね。愛されたいと願っている人の中には「弱音を吐かない」タイプの人もいるかも。弱音を吐くことは悪いことではありません。弱音を吐くのが苦手な人は適度に弱音を吐く練習をしてみましょう。愛されたいと願っている際、弱音はネガティブに捉えられがちですが、適度であれば「愛されるための要素のひとつ」です。
6.柔軟さを持ち、余裕を持って相手に接する
誰かに合わせて愛されるのではなく「そういう考えもあるんだ」「そんな人もいるんだ」と受け入れる柔軟さを持つのも愛されるポイントの一つです。自分が「愛されたい」と望むように相手にも望みや「こうだったら」という思いがあります。スポンジのように柔軟に相手と接してみましょう。自分の中で余裕を持つことは、相手からも「この人は余裕があって素敵だな」「柔軟な考え方を持っているな」と認識してもらえて、愛されることにつながります。
まずは、自分で自分を愛すること
「誰かに愛されたい」と願うのは自然な欲求。愛してくれる人がいることは大きな喜びや安心感にもつながり、頑張れる理由にもなります。
そして同じくらい「愛されたい」と願っている自分のことを、自分で愛してあげることも重要です。いつも周りから愛されているようにみえる人を見ると、自信をなくして劣等感や虚しさにつながることも。しかし、自分には自分のいいところや愛されるべきところがある、と知ることも一つの「愛し方」なのです。最初は些細なことから。
- 忙しくてもちゃんと笑顔で対応するところ
- お菓子のゴミは小さくしてしっかり捨てるところ
- 毎日メイクを頑張っているところ
…など。
「誰かに愛されたいのではなく、好きな人に愛される自分」になるために、まずは自分のことを少しだけ大事にしてみましょう。