

恋愛における“束縛”とは?

「異性と連絡を取らないで」「どこか行くときは必ず連絡して」「自分以外の人との出来事を全て共有して」相手の行動一つひとつが不安に感じてしまうから、あれもこれも、と要望ばかり。でも、これってよくないの?
カップルや夫婦間でも大きく認識や価値観が違うのが「束縛」です。恋愛においての束縛とは「相手の動きや関係性に制限を加え、行動の自由を奪うこと」を指します。
束縛は、行動の制限を奪うことから気持ちのすれ違いが起きてしまいがちに。束縛してしまう行動とは裏腹に「本当は束縛なんかしたくない」という人も増えています。ここでは、束縛をしてしまう原因や束縛をしないためにはどうしたらいいのかご紹介します。
束縛は恋愛に必要?邪魔になるだけ?

恋愛に束縛が必要かどうか、たびたび議論になりますよね。お互いの職業や立場、性格によって答えが違うからこそ難しく、束縛をするべきか否か考えて苦しくなってしまう人も多いでしょう。
しかし、束縛は行動の制限だけではなく「信頼していない証」になってしまうことがあります。束縛することで「自分のことを信じていないんじゃ」「そんなに制限をかけないと心配なのだろうか」と、相手への不信感につながる可能性があるため、なるべくしない人が多いでしょう。束縛は必ずしも邪魔ではありませんが、相手を信頼できない・相手を制限することは、する方もされる方もとても疲れる行為です。
束縛してしまう人の特徴

「束縛をまったくしない」という人もいれば、「毎回束縛してしまい、お別れや喧嘩の原因になってしまう」という人もいますよね。束縛しない人とする人で考え方が大きく違うのは、話してみるとわかるでしょう。ここでは、束縛をしてしまう人の特徴をご紹介します。自分が束縛してしまうのはなぜなのか、束縛とは何が原因で起こっているのかを知っておくことで改善できるかもしれません。
自分に自信がない
自分に自信がないことで束縛してしまう人は「もっといい人が現れたらそっちに行ってしまうのでは」と常に不安を抱えている人が多い傾向にあります。相手の行動を監視・制限すれば「知らない人と知らない時間を過ごしている」ことを防げると考えている人もいるでしょう。
選ばれて恋人になったとしても自信がなければ「たまたまかも」「こんな自分と付き合ってくれる人他にいない」と考え、束縛して自分から離れないようにしたいという心理が働いています。
恋人を心から愛している
束縛には、とても複雑な感情と行動で「信頼していない」からするものと、「恋人を心から愛している」からこそするものがあります。恋人を心から愛している場合の束縛とは、「自分はこんなに愛している」の愛情表現の一つです。
「私がこんなに愛しているんだから他に必要?」「好きだから、愛しているからなんでも知りたい」などが理由になって束縛してしまう傾向にあります。一見、ポジティブに見えますが、心から愛していることで信頼の仕方や関係性が束縛へと加速してしまうこともあるのです。
人を信じることが苦手
人を信じることが苦手な人は、束縛につながるケースも少なくありません。束縛をしてしまう大きな原因の一つです。
- 過去に浮気された経験がある
- 友人や恋人などとの嫌な過去がある
- 常に人を疑ってしまう
人を信じることが苦手で「もしかしたら」がたくさん浮かび、払拭できず束縛をしてしまいます。
恋人に愛されている自信がない
恋人に愛されている自信がないことも束縛につながる原因の一つです。恋人からの愛情表現が多くても、受け止め方や満たされ方は人それぞれなため満杯になりにくい人も多いでしょう。
恋人に愛されている自信がないことから「もっと愛して」「もっと自分のことを見てほしい」と考えて、行動も気持ちもすべて自分へ向くようにしたいと、さまざまなことを制限し束縛してしまいます。
なぜ、束縛してしまうんだろう…心理状態は?

相手のことを信じていないわけじゃない、愛されている実感もある、だけどどうしても束縛してしまう。こんなのよくないってわかっているのに…。
束縛は自信のなさや人に裏切られた過去などわかりやすい原因もあれば、信じているはずなのに・愛されていることはわかっているのにと、自分でもなぜ束縛してしまうかわからない人も少なくありません。束縛するときの心理は、関係性などによってさまざまですが、興味を持つ対象が少ないと自分と恋人の二人の関係性にしか意識が向かなくなります。
束縛とは、自信のなさから起こる嫉妬心でもあります。自分の矢印は自分達にしか向いていないのに、相手がさまざまな方向を向いていると不安に感じませんか。視野が広いと好奇心が旺盛で、さまざまなものに興味が引かれがちに。「自分よりも優先するものがあるんだ」という嫉妬心から束縛をしてしまうのかもしれません。
マイナスな感情にとらわれていたくない…

いくら恋人への愛情が溢れていたとしても、行動を制限してしまう・相手の時間や自由な関係性を制限する束縛はネガティブでマイナスな思考や気持ちになる要因の一つです。
- 相手のことを信じられない、信じていない
- 行動を制限する罪悪感
など束縛にはマイナスな感情が付きまといます。マイナスな思考から生まれた束縛は、恋人との関係にヒビを入れてしまってなんだか最近うまくいかないと、二人の関係性に影響を及ぼすでしょう。とはいえ、ネガティブでマイナスな思考をいきなり排除し、すべてをボジティブに変換するのはかなり難しいこと。束縛をやめたいと考えている人は、これからご紹介する方法を試してみてはいかがでしょうか。
束縛をやめる5つの方法

束縛とは、相手の行動の自由を奪うこと。束縛が続けば相手は押し潰されそうな気持ちになり、せっかく好きな人と付き合ったのに間違いだったと思われるかもしれません。束縛は、恋人にとっても自分にとってもネガテイブな感情やマイナスな関係へのきっかけになりかねるのです。やめたいと考えている一方で「どうしても束縛してしまう」と悩む人も多いでしょう。すぐにパッとやめられればいいですが、そうもいかないですよね。ここでは「束縛をやめたい」と思っている人が明日からできる5つの方法をご紹介します。
自分の時間を大切にする
恋人との時間はもちろん大切ですが、まずは自分の時間を大切にしましょう。友達との時間、仕事の時間、好きなことをする時間、リラックスして考える時間などさまざまな時間があります。
1日は24時間で限られているからこそ、好きなことや一生懸命になれることを探してみましょう。恋人との時間だけでなく、自分の時間を大切にすることで恋人との時間をさらに大切にできます。
まずは自分を愛する
自分の時間を大事にするのと同じく、愛する方向をまずは自分に向けてみましょう。相手にばかり向けていると、受け止められる量の限界に達して取りこぼしてしまったときに、束縛の原因になりかねません。
まずは自分を愛して「そういうところが良いところ!」「こんなこともできる!」と、良いところも悪いところも肯定し、見つめられるようにしましょう。
▼あわせて読みたい!自分を好きになる方法

過去と今を切り離して考える
過去の恋人の浮気や、過去のトラブルから人を信じられない、また浮気するのではと疑ってしまう人もいるでしょう。しかし、過去は過去です。「過去の恋人だった人がこうだったから今の人も」と決めつけてしまうのは、今の恋人に失礼ではないでしょうか。新しい人との関係を築いたのであれば、過去と今を切り離して考えましょう。また、現在の恋人が過去に何かをしてしまったことであれば、その出来事から今までどうだったのか、今後どうしてくれそうかを優先して考えます。
過去は変えることができません。過去の恋人の裏切りやトラブルは、自分にとって辛いものでしょう。しかし、今目の前の恋人との時間や恋人の存在は・過去と一緒にしていいものではないのです。
小さな成功体験を積み重ね、自分に自信を持つ
小さな成功体験はなんでもよし。
- 朝起きた
- メイクを褒められた
- 仕事が円滑に進んだ
- しつこく連絡しなかった
- 1日でやりたかったことすべてできた
など、小さな成功体験を重ねることで、自分に少しずつ自信を持てるようになります。自信が持てれば、束縛してしまうことも減るでしょう。
恋人としっかり話し合う
さまざまな解決方法や改善策がありますが、「束縛」は束縛する相手がいるのですから、自分一人の問題ではありません。恋人ともしっかりと向き合って話し合いをすることが大切です。
- 束縛と感じているのか
- なぜ束縛したのか
- 束縛されていることをどう思うか
など、言葉にしないと伝わらないことはたくさんあります。束縛の要因になった過去話などを現在の恋人に伝えていなければ、相手は束縛されていることを理解できず、ただきついだけの状況に陥ります。ここはしっかりと話し合い、向き合うことが大切です。
束縛する自分から解放されよう

本当は、束縛なんかしたくない。これはどうしようもないって思っていたけれど、束縛って本当に疲れる。大事で好きだからこそ、束縛してしまうけれど、もしかしたらそうじゃないのかも。
束縛とは、過去の辛い出来事や嫉妬心から起こる行為です。束縛をすることで安心する気持ちがある一方、罪悪化や疲労感を感じる人も少なくありません。「相手のことが大切」「ずっと一緒にいたい」「大事にしたいししてほしい」など、さまざまな感情が束縛という形になって表れてしまうこともあるでしょう。
束縛することがすべて悪いわけではありません。しかし、相手の行動を変化させることは非常に難しく、束縛している自分にも嫌気を差してしまうことも。なぜ束縛してしまうのか、束縛してしまうのにはどのような原因があるのか、自分のことなのか相手の過去の行動なのか、知っておくことが大切です。
相手との恋愛関係に束縛で亀裂が入る前に、二人で話し合ってみましょう。