

仕事を円滑にするため、タスク管理がうまくなりたい!

社会人になれば必須のスキルともいわれるタスク管理。どこかで習うことはないのに、社会に出ると効率よく仕事や目の前のことを管理し、円滑に進める必要があります。
タスク管理がうまくできないと仕事や業務が滞り、自分だけでなく、その後の作業やスケジュールにも影響します。
タスク管理とはどのようなもので、どう進めるのが重要なのでしょうか?ここでは、タスク管理の意味、どんな種類や方法があるのかなどを広く解説します。うまくタスク管理できずに悩んでいる人は、参考にしてみてください。
タスク管理とは
タスク管理とは、仕事や業務の最小単位である「タスク」を管理し効率的に、かつ円滑に進めることです。
タスクという言葉には多くの種類があります。具体的に、複数の作業を同時進行する「マルチタスク」、一つのことに集中して進める「シングルタスク」、曜日や時間を決めて実行する「ルーチンタスク」などが挙げられます。
これらのタスクはさらに、チームタスク(チームで進める)と個人タスク(自分自身で進める)に分かれており、仕事でよく使われる用語です。
タスク管理がうまい人の特徴

社会人になると、タスク管理がうまい人とうまくない人がいます。タスク管理がうまい人は効率が良く、いつ何があっても動じず冷静に対応したり、人の業務も助けたりと、仕事ができる印象です。タスク管理がうまい人の特徴とはどのようなものなのでしょうか?
内容をきちんと把握している
タスク管理がうまい人は、作業内容や業務内容をしっかり把握しています。具体的で細かな部分まで把握しているのがポイントです。
例えば「計算」ではなく「何を使った、何が目的のどんな計算で、次にどんな用途で使われるのか」をしっかりと理解しているため、どのくらい時間がかかるのか、自分にとっての負担がどのくらいかを明確にしています。
優先順位を理解している
仕事には優先順位があります。明日までに欲しいメールの返信、夕方には部署全体で使う計算、2時間後の会議のための資料など、さまざまなタスクがあったとき、優先順位が高い作業は資料作りです。
タスクの優先順位をパッとみたときに分類できるのは、タスク管理が上手な人の特徴です。まず力を入れる、時間を割くべきものはどれで、後回しでも支障がないものはどれなのか適切に判断できます。
マルチタスクは避ける
タスク管理が上手な人は、マルチタスクであるイメージを抱いている人が多いのでは。しかしタスク管理がうまい人は、マルチタスクを前提にタスクを管理しているわけではありません。
結果的にマルチタスクになるだけであり、端的にタスクを進行できるように管理しています。
臨機応変に対応できる
内容を把握していて優先順位をつけられる人は、自分の進捗状況を理解しています。そのため、追加で何かを頼まれたり、途中で自分の作業を中断させられたりすることがあっても「ここまで終わっているからここだけやればいいな」とすぐに自分の状況を把握できます。
「ここだけやるので5分待ってもらっていい?」など、具体的で相手を不安にさせないよう返答でき、その場に合わせて対応できるのが特徴です。
スケジュールに余裕がある
10日に提出のものを9日や10日にやるよりも、7日や8日にできている方が気持ちにも余裕ができますよね。タスク管理がうまい人は、スケジュールに余裕を持って業務を進めています。
仕事とは、いつどんなことが起こるかわかりません。急に急ぎの業務が入ったり自分の体調が悪くなったり、急遽有給にしないといけないことが起こったりするかもしれません。スケジュールに余裕があると不測の事態にも備えることができるでしょう。
タスク管理が上手になることによるメリット

タスク管理が上手な方がいいのは承知の上ですが、うまくいかないことも多いでしょう。仕事の上では大事だとわかりつつも、タスク管理が上手だとどのようなメリットがあるのでしょうか?
作業の漏れやミスが減る
上手なタスク管理の一番のメリットは、作業漏れや些細なミスが減ることです。頭で考えているだけやぼんやりと理解しているだけでは、「これも頼んだよね?」ということが発生する可能性があります。
作業漏れやミスは自分の作業効率やスケジュールが遅れるだけでなく、内容によっては次の作業に支障が出てしまうかもしれません。
残業や休日出勤が減る
効率的に作業が終わらないと、残業・休日出勤など時間外労働が発生してしまう原因となります。「お金を稼げるからいいや」ではなく、自分の時間を削りプライベートとのバランスを崩すことにもつながりかねません。
残業や休日出勤が減ることで、自分の時間もしっかり確保できるので、メンタル面や体力面でも万全の状態を維持できるでしょう。
効率的に業務を進められる
TVやYouTubeを見なければすぐに終わる宿題も、誘惑がたくさんあると効率が悪くなりダラダラとしてしまいがち。作業や業務、仕事に関しては、多くの人が関わっており多額のお金が動きます。効率的に業務を進めることで、売り上げアップや自分のスキルアップ、周りの進捗状況やどんなところでつまずいているかなどにも気が配れるようになるでしょう。
タスクやスケジュール管理が上手な人が実践している管理方法

「いつも慌てている自分と比べて、業務量がもっと多いはずのあの人がなんだかいつも余裕そう」人を、会社や社会の中で見かけたことがあるでしょう。タスク管理が上手な人はさまざまな工夫をしています。ここでは、タスクやスケジュール管理が上手な人が実践している管理方法をご紹介します。
タスクを書き出す
今自分が抱えているタスクは何か、どんな業務で、いつまでなのか、誰に恣意を仰ぐべきものなのかなどを明確にしましょう。
タスクや業務内容は、いざ書き出してみると「あれ?なんだっけ?」「どれが誰のお願いでやっているものだっけ?」となりがちです。自分の業務はどんなものなのか再度把握するためにも、しっかりとタスクを書き出してみましょう。
ビジネスツールを活用する
タスク管理として使われている、あるいはリリースされているビジネスツールは、たくさんあります。ビジネスツールを活用し、業務を効率的に進めるためには整理整頓と計画立案が大切です。
アプリやタスク管理のビジネスツールは、タスク管理が苦手な人向けに作られているものが多くあります。ビジネスツールのデザインや実用性が豊富であるため、自分に合うスタイルものが見つかるはずです。
TODOリストやリマインダー機能を使う
シンプルなTODOリストや、カレンダーのリマインダー機能なども活用しましょう。ビジネスツールを新しく活用すると困惑してしまう人は少なくありません。
TODOリストやカレンダーのリマインダー機能は、スマホやPCにもともと備わっている機能です。新しいツールを覚える必要もなくハードルは低いため、始めやすいでしょう。
周囲のタスク状況も把握する
周りの人がどのようなタスクを持っているのか、どんなふうに進めているのかも把握してみましょう。自分のタスクのあとに作業する予定の人、さまざまな部署からの要望を一人で対応している人など、さまざまです。
周りのタスクを把握することで「今誰がどんなタスクをこなしていて、自分のこの業務はどうつながるか」などを考えられるようになります。
毎日のタスクを振り返る
今日やったタスク、今日中に終わらなかったタスク、明日絶対に終わらせるべきタスクなど、一日のタスク状況を振り返りましょう。その際に振り返った内容を詳しく書き出したり分析したりすることが大切です。
「資料が間に合わなかった」ではなく「資料作りのここまではできている」「明日はどこからやるべきでなのか」など、なるべく具体的に書くことで、自分のタスクを可視化できるのです。
タスク管理するときに注意したいポイント

「なるほど!書き出せばいいんだ!」と思い、闇雲に書き出したり優先順位をつけたりするだけで、タスク管理できるようになるわけではありません。タスク管理する際にはいくつかの注意点があります。ここでは、タスク管理を始める前に、以下の内容を理解しておきましょう。
内容は明確か
タスク管理する際に陥りがちなのが「計算する」「メールを返す」「グラフを作る」など端的な箇条書きや書きだしです。タスク管理がうまくなってからであれば問題ありませんが、タスク管理を始める際は具体的に明確に書くようにしましょう。
「●●案件の商品の計算を何時までに」など、明確にすることで作業中の混乱や内容のズレがなくなります。
スケジュールに無理がないか
スケジュールに余裕を持たせましょう。自分が想像しているよりも、時間がかかったり必要な資料が揃っていなかったりなど、仕事中に何が起こるかわかりません。
「今日中に全部やる計画!」と朝に意気込んでいても、午後から急遽ミーティング続きに…なんてことも起こり得ます。スケジュールに無理があると、細かなミスが増えてしまう原因につながりかねません。
優先順位は正しいか
自分が立てたタスク管理の優先順位が正しいか、その優先順位でやっていけるかを再度確認しましょう。不安な人は上司や同期、同じチームの仲間などにも見てもらうことが大切です。
優先順位を間違ってしまうと、タスク管理の意味がありません。目の前にある業務の優先順位をしっかりと把握することで、その後のタスクも効率的に進めることができます。優先順位の付け方は人それぞれですが、ミスのないようにすることが重要です。
どうしても慣れない…タスク管理に困ったら

タスク管理は慣れるまでに時間がかかります。自分でやっているけれど合っているかわからない、この方法でタスク管理がうまくいっているのか自信がない…という場合も出てくるでしょう。タスク管理に困ったら試してみるべきことをご紹介します。
周りの人に相談する
周りの人がどのように管理しているのか、自分はタスク管理が苦手であることなどを周りの人に相談しましょう。人によってタスク管理の方法はバラバラです。
紙に書き出す人、カレンダーに入れている人、付箋などを使って管理している人、ツールを使っている人…。自分にやりやすい方法を見つけるために相談をしてみると「そんな管理の仕方があるのか」「あの人の管理方法ならできそうだ」といったものに出会えるでしょう。また「こういうのが向いているかもよ」と教えてくれることもあるはずです。
日常でもタスク管理を意識してみる
日常の中でもタスク管理を意識して生活してみましょう。
例えば休日に「家のことをやる」と決めているのなら、どのようなことをやるのかタスクにしてみるのがおすすめです。浴槽内やお風呂の排水溝を掃除する、全部の部屋に掃除機をかける、ベッドシーツをコインランドリーに持っていく…など。具体的にすることでたとえば「コインランドリーの待ち時間に買い物に行こう」など、次の行動を考えられるようになるものです。
タスク管理で、毎日の仕事を効率的に!

毎日違う業務の人もいれば、ほとんど同じ業務の人もいるでしょう。しかし、仕事であれば効率よくこなして自分の時間を確保したり、別の作業や業務に影響しないようにしたりと円滑に進める必要があります。
社会に出ると、タスク管理がうまい人とそうでない人の差は明確です。自分ではうまくできているつもりでも、周りと比較するとまだまだ時間がかかっていた、うまく把握できていなかったというのは良くあることです。
タスク管理とはどこかで習うものでも、資格などで取得するものでもありません。自分で自分と向き合って、どんな方法なら自分の速度と周りの速度を調整できるのか試されている部分でもあります。
本記事で紹介した対策などを参考に、自分なりのタスク管理方法を見つけてみましょう。