涙もろい人の特徴は?なぜ涙もろいのかや泣かない方法・対処法を詳しく解説

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すぐに涙が出ちゃう…私って涙もろい?

「悲しくないのに涙が出る…わたしって涙もろいのかな?」と感じる方はいませんか?

たとえば、映画や音楽、他人の話に対して強く共感したり感動したりしたときや、感情がそのままストレートに表れたりすることで涙を流すのは、涙もろい人である傾向です。とはいえ、涙もろいことは決して悪いことではありません。

涙を流すことで得られるメリットも多く、涙もろい人は心が優しいというイメージも抱かれがちです。反面、涙もろい人は「泣きたくない場面でも涙腺が緩んでしまって困る」という悩みもあるでしょう。

今回は涙もろいとはどういう意味か、涙もろい人の特徴、涙をコントロールする対処法などをご紹介します。

涙もろいとはどういう意味?

涙もろいとは、感情がすぐに表に出やすく、とくに悲しい場面や感動的な場面で涙を流しやすい性格の人です。

涙もろい人は、感情が豊かで心が素直に反応することが多い傾向です。そのため映画や本、音楽、日常生活で起こった感動的な出来事、また他人の悲しみに共感することで自然に涙が出てしまいます。また、涙もろい人は感情を抑え込むことなく素直に表現できるため、人としての感受性の高さを感じることができるのです。

「涙もろい」と「泣き虫」を混同する人もいますが、これらはまったく別の意味です。

涙にもさまざまな種類がある!

どんな感情や状況から涙が流れるのかは、涙の性質によって異なります。涙は感情的な反応として自然に出るものですが、実は涙にもさまざまな種類があるのです。

では、その種類を一つずつみていきましょう。

情動の涙(感情による涙)

涙もろい人が流す涙の中で最も一般的な種類は、情動によって引き起こされる涙です。うれしい、悲しい、感動した、驚いたなどの感情が強くなったときに、自然と流れる涙のこと。また「怒りの涙」として知られる涙もあります。

たとえば、何かに対して怒りやフラストレーションが溜まり、感情が抑えきれずに涙が流れる場合も該当します。

基礎分泌の涙(生理的な影響による涙)

基礎分泌の涙、いわゆる生理的な涙ですが、これらは感情とはまったく関係ありません。目を守るためや清潔を保つために出る涙です。

たとえば、目にゴミなどの異物が入ったときに出る涙は、目を保護するために出ます。また、目の乾燥を防ぐために常に分泌されている涙であり、目の潤いや目の表面を守る役割も果たしています。

反射の涙(神経系への刺激で流れる涙)

反射の涙は、神経の一部である自律神経系によって分泌量が調整されています。このメカニズムは無意識のうちに働いており、外部からの刺激に反応して涙腺を活発化させるのです。

たとえば強い光を浴びたり風や冷たい空気にさらされたりしたとき、外的な刺激や目の不快感に反応して涙が出ます。これは身体の防御反応によるものです。そのため、反射の涙は感情に関係なく、物理的な刺激によって反応し分泌されるため、非常に重要な生理的機能であるといえます。

涙もろい人の特徴|たくさん涙が出る人は心が綺麗?

「涙もろい人」は心が綺麗で純粋な人という印象ですが、それは本当なのでしょうか?涙もろい人にはいくつかの特徴や共通点があり、さまざまな出来事に対して感情的に反応しやすい傾向です。

では、涙もろい人の特徴について詳しくみていきましょう。

感情移入しやすい

涙もろい人はとくに感情移入しやすく、周囲の出来事や他人の気持ちに深く引き込まれる傾向です。たとえば、他人が悲しい話をしていると、自分もその悲しみを感じて涙が出てしまうのです。

また、涙もろい人は感動的な映画や物語で見聞きした際、自分が経験したことのない場面であっても、その人物の気持ちに強く引き込まれ涙することがあります。他人の感情に敏感で共感力が強く感情移入しやすい人は、涙もろい人の大きな特徴です。

気分の浮き沈みが激しい

感情が豊かである一方で、気分の浮き沈みが激しいのが涙もろい人の特徴です。涙もろい人は、うれしいことや感動的なことに対して涙を流すことが多いのですが、悲しいことやストレスが重なったときに突然涙が溢れだすこともあります。

気分が急激に高揚したり頻繁に落ち込んだりするなど、気分の浮き沈みが激しい人は涙もろい人に多く見られます。

まっすぐな性格

涙もろい人の中には、まっすぐな性格である人が多いようです。まっすぐな性格の人は自己表現が素直なので、感情を隠さずに表に出すことが容易です。そのため、感動や悲しみなど強い感情が芽生えると、涙もろい人は自然と涙が出てしまうことがあります。

また、まっすぐな性格の人は他人のために自分を犠牲にすることが多く、人に対する思いやりが強いため、誰かのために涙を流すことも。まっすぐな性格の人は共感能力が高いため、感動したり心が動かされたりすると涙をこらえることができないのでしょう。

マイナス思考

物事に対してマイナス思考な人も、涙もろい人の特徴です。ネガティブな感情になりやすく、涙が出やすいのかもしれません。マイナス思考の人は、自己評価が低く自分に対して厳しい傾向です。

たとえば、ちょっとしたミスであっても自分を責めたり落ち込んだりして、その感情が涙として表れます。そのため感情の起伏が大きく、自己評価が低くなってしまうことからちょっとしたことで涙が出やすくなるのです。

また涙もろい人は、過去や未来に対してネガティブな感情を抱きやすい傾向です。その不安や心配が余計に感情を不安定にさせてしまい涙を誘う原因になってしまうのでしょう。

ストレスや不安が溜まっている

涙もろい人は、ストレスや不安が原因で涙することがあるのも特徴です。ストレスや不安は感情を不安定にし、ちょっとした刺激で感情が高ぶります。

たとえば、普段であれば冷静でいられる状況でも、ストレスや不安が溜まっていると感情をうまくコントロールできなくなり、自然と涙が出てしまうのです。また、ストレスや不安が溜まることで体調に影響が出てしまい、感情的なバランスが崩れたり身体的に不調を感じたりすることで、涙もろくなってしまいます。

涙を流すことのメリット

涙を流すことで得られるメリットはたくさんあります。また最近では「涙活」という言葉を耳にする機会も多いのではないでしょうか?

涙もろい人が得られるメリットについて、一つずつ解説します。

ストレス解消になる

まず、涙を流すことでストレス解消になることは大きなメリットです。涙には感情を浄化させる作用があるといわれています。悲しみや怒り、ストレスで強く感情が高ぶると、心の中に溜まった感情を涙として外に出すことができ、気持ちが軽くなります。

また、泣くことで精神的な負担が軽減され、崩れた心のバランスを回復させることにもつながるのです。

身体的・精神的な緊張を和らげる

涙を流すと自律神経系に好影響を与えることが知られているため、涙を流すことで大きなメリットを得ることができます。

涙を流すと副交感神経(リラックスを促す神経)が活性化し、交感神経(緊張やストレスを引き起こす神経)の働きを抑えることが可能です。副交感神経が優位になることで心拍数が安定し、血圧が下がるなど身体の緊張を和らげることができるのです。

また、心身のリラックスを促す効果もあるため、身体の緊張がほぐれ、心が軽くなる傾向にあります。

涙を上手にコントロールして泣かない方法・対処法

「涙を流すことはいいこと、でも泣きたくない場面もある」など、涙もろいがゆえに悩んでいる人はいませんか?涙を上手にコントロールするには身体や心のリラックスが大切です。感情を冷静に管理する方法はいくつかあります。

ここでは、涙を上手にコントロールして泣かない方法、対処法を解説します。

深呼吸する

涙を上手にコントロールして泣かなくするには、まず深呼吸しましょう。「そんな簡単なことで大丈夫なの?」と疑問に感じるかもしれません。しかし、深呼吸は交感神経(緊張やストレスを引き起こす神経)を落ち着かせ、副交感神経(リラックスを促す神経)を活性化させることができるので、涙を抑える一助となります。

涙もろい人は一度深呼吸して心を落ち着かせることで、涙を上手にコントロールすることが可能です。

上を向く

涙を流しそうなときに上を向くのは、涙を上手にコントロールするための簡単で効果的な方法です。目線を下に向けていると感情が高まることがあります。

たとえば、涙を流しそうなとき目を下に向けると涙が自然に溜まります。一方、上を向くことで涙が流れにくくなり、目から溢れ出しそうな涙を止めることができるのです。

そのため上を向くことで視覚的な刺激が変わり、涙を上手にコントロールすることができます。

人前で泣かないと決める

涙もろい人は、人前で泣かないと決めるのも涙を上手にコントロールするために有効です。この決意を持つことで、泣きそうな状態であっても冷静さを保ちやすく、自己コントロールの意識を高めることができます。ですが、無理に感情を抑えるのではなく、冷静に対処する意識を高めることが極めて重要です。

たとえば、事前に感情が高ぶりそうな状況を予測することで、いざその瞬間を迎えたとき「今は冷静でいよう」と自分に言い聞かせ、準備できます。あらゆることを想定し落ち着ける方法を駆使することで、泣くことを防ぐことが可能です。

周囲の人に気持ちを伝える

涙を上手にコントロールする対処法として周囲に気持ちを伝える方法があります。この方法は、感情を抑え込むのではなく、周囲の人に自分の気持ちや状況を理解してもらうことで、心理的な負担を軽くし冷静さを保てるのです。

人前で涙してしまうことの恥ずかしさやプレッシャーが、周囲の人に気持ちを伝えて理解してもらうことで安心感を得ることができます。たとえば、悲しくて涙が出そうなとき「今悲しくて感情が溢れてしまいそうなので席を外してもよいでしょうか?」「わたし涙もろいんです」と自分から伝えることで心に余裕を持つことができますよ。

瞑想する

涙もろい人が瞑想することは、涙を上手にコントロールするために非常に効果的です。瞑想には心を落ち着かせ、感情を整理する力があります。

涙が出そうになる瞬間に冷静さを保つための強力な手段となるため、感情が高ぶったときは瞑想して気持ちをリセットし、泣く前に気持ちを安定させることが可能です。

好きなことに没頭する

涙を上手にコントロールするには好きなことに没頭することも効果的です。感情が溢れてしまいそうなとき、自分が楽しめることに集中することで気分を変え、涙を流さずに冷静さを保つことができます。

たとえば、好きな音楽を聴いたり気になっている映画を見たり、どんなことでも大丈夫です。また、この方法にはリラックス効果や自己肯定感の向上などのメリットもあるので取り入れてみてください。

なぜ男性よりも女性の方が泣いてるイメージが強いの?

女性が泣いているところはよく見ても、男性が泣いているところはあまり見かけませんよね。脳の構造に男女の差があったり、ホルモンの影響で男性よりも女性の方が泣いているイメージが強かったりするわけです。

ではその理由を詳しくご紹介しますね。

女性ホルモン「プロラクチン」の影響

「プロラクチン」とは女性のホルモンの一つです。男性にもプロラクチンは分泌されますが、女性の方が多く分泌されています。

まず、プロラクチンは主に妊娠中や授乳期に分泌が増えるのですが、月経周期にも増加します。このプロラクチンは感情的な反応やストレス応答に影響を与えるため、プロラクチンの数値が高いと、感情が強く反応してしまい泣きやすくなってしまうのです。

女性の脳は事実よりも感情を記憶しやすい

女性の脳は、男性に比べて感情を処理する領域が活発に働くといわれています。また女性の脳は感情的な出来事を強く記憶することができ、共感能力が高いようです。ホルモンや脳の働きも感情的な反応を促進するため、感情に基づく反応として涙を流すことが多くなります。

そのことから男性よりも女性の方が泣いているイメージが強いのでしょう。

 

涙を流すのはダメなことではない。うまくコントロールしよう

涙を流すのは、決して悪いことではありません。むしろ涙を流すことで得られるメリットの方がはるかに多いのです。涙もろい人は泣き虫ではなく心が綺麗な人です。

ですが「泣きたくないのに涙が出てしまう」という状況になったとき、うまくコントロールできるように常に心を落ち着かせる方法を覚えておきましょう。ゆっくりと深呼吸したり心をリラックスさせたりして前を向きましょう。

どうしても自分の力で涙を抑えることができないときは周囲の人に伝えて、心に余裕をもつことで気持ちが楽になりますよ。

 

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