価値観の違いで上手くいかない恋愛…乗り越えるための方法とは?

Edit by 羽莉花南

価値観の相違があると恋愛はうまくいかない…?

恋人のことは好きだけれど、価値観が違うみたい…。価値観に違いがあるカップルはうまくいかないの…?

価値観があう人と一緒にいるのは居心地がいいものですが、出会う人がいつも価値観の近い人ばかりではありませんよね。好きになった人であっても、気持ちとは関係なく、価値観に違いを感じることもあるでしょう。

価値観の違いを感じると「好きな気持ちがあっても、価値観が違うとうまくいかないのでは…」と思わず不安になってしまいますよね。しかし、実際は価値観が完全に同じカップルなんて存在しません。カップルで価値観の違いを感じるのは当たり前のことなのです。

今回の記事では、カップルの間で生まれやすい価値観の違いや、それを乗り越える方法について詳しく解説していきます。ぜひ、恋人との価値観に悩んでいるときの参考にしてください。

そもそも価値観の違いとは

価値観とは、自分が大切にしている考え方のこと。持っている価値観によって、何にどのような価値を見出して、どのようなことを優先するのかが決まります。つまり「価値観が違う」とは、物事を判断するときの基準や優先順位に、相手との違いがあることを意味するのです。

価値観は本人が持つ性格はもちろんですが、育ってきた環境やこれまでの経験によって形成されます。価値観は普遍的なものではありません。今後身を置く環境や関わる人、経験していくことによって、価値観は変化していくと考えられます。

人は、自分の価値観が「正しい」「一般的である」と思いがちです。しかし、自分の価値観は相手にとって当たり前ではないことも知っておくことが大切です。

カップルで生まれやすい価値観の違い7選

価値観がまったく同じ人間は存在しません。一緒に過ごす時間が長くなるほど、相手との価値観の違いを感じる機会は増えるものです。

ここからは、カップルの間で生まれやすい価値観の違いについてご紹介します。他のカップルも同じように悩んでいることがわかれば、少し安心できるのではないでしょうか。

金銭感覚

お互いの金銭感覚にズレがあることによって、価値観の違いを突き付けられるカップルは多いもの。どちらか一方が倹約家で、もう一方がお金を使うことを躊躇しない性格であれば、節約しながら生活している方にとっては相手が考えなしに散財しているように見えるでしょう。また、お金を使うのが好きな方から見れば、財布の紐が固い相手がケチに見えたり一緒にいてつまらないと感じたりするかもしれません。

お金の使いどころについても価値観は人それぞれです。相手に対して「そんなところにお金を使うんだ…」と理解できない可能性もあります。

仕事への向き合い方・姿勢

仕事への考え方にも、価値観の違いは表れやすいものです。「仕事を待遇で選ぶのか、やりがいで選ぶのか」というのは、カップルではなくても議論されていることですよね。そして、「こちらが正解!」という答えが出せるものでもありません。

カップルのうちどちらかは、仕事はお金のためと考えて働いていて、もう一方は自分のステップアップのためと思っているケースもあるでしょう。恋人の仕事に対して納得がいかず、つい口出ししたくなってしまうかもしれません。相手の仕事への価値観が理解できずに、お互いに居心地が悪い思いをすることも考えられます。

異性の友達との距離感

異性の友達との距離感について、価値観の違いが見られるカップルも一定数います。どちらか一方は、ただ友達付き合いをしていたつもりなのに、相手にとっては浮気や裏切りのラインを越えているものであるかもしれません。

もともと異性の友達が多い人にとっては、恋人ができたからといってこれまでの友達との距離感を変えさせられるのは困りますよね。異性の友達との距離感に対する考え方が違えば自分達の関係だけではなく、友達との関係にも影響します。

食生活

食生活への価値観の違いによって、カップルが悩むケースも存在します。カップルになると一緒に食事をとる機会は自然と増えるもの。食の好みやこだわりが違うと、お食事デートを楽しめないかもしれません。どちらかが焼肉やステーキが好きで、もう一方がヴィーガンである場合には、一緒に外食に行くのが難しくなりますよね。

また、同棲していれば朝食を食べるかどうか、自炊するか外食するかなどの価値観も重要になってきます。安い食材でおさえたいと考える人もいれば、オーガニック食材にこだわる人もいるでしょう。食生活にはそれぞれのこだわりがあって、恋人から見るとどうでもいいように思えることが、本人にとっては重要であることは少なくありません。

家事のやり方や家での過ごし方

同棲しているカップルであれば、家事のやり方や家での過ごし方に価値観の違いを感じるはずです。自分が当たり前だと思っていた家事のやり方が、実は自分の家独特のものであることは珍しくありません。家事の分担についても「料理は女性がするべき」「力仕事は男性にしてほしい」など、価値観の違いがあれば不満が生まれます。

しなければならないことを早めにすませたい人もいれば、休憩をはさみながらゆっくり物事を進めたい人もいるでしょう。寝る前は部屋を暗くして気持ちを落ち着けたいのに、パートナーが寝る前にスマホを見る習慣があって眠れないということもあるかもしれません。

衛生面

衛生面の価値観の違いに悩むケースも考えられます。清潔さにどこまでこだわりがあるかは、人それぞれです。片方が「これくらいは大丈夫」と思うレベルでも、相手にとっては「汚い」と感じられるレベルかもしれません。恋人のやり方が不潔だと感じるとストレスになりますし、きれい好きな恋人にうるさくいわれれば嫌になってしまうでしょう。

同棲しているカップルなら、なおさら衛生面の価値観の違いは深刻な問題になる可能性が高くなります。汚いと感じるのを我慢するのも、きれい好きな相手に気を遣って神経をすり減らすのもつらいものです。

結婚や子どもに対する考え方

将来のことを考えたときに、結婚や子供に対する価値観の違いもカップル間の問題となりえます。いつか結婚したいと思っている人にとって、恋人に結婚の意思がないことは悩みの原因となるでしょう。将来子供を持つかどうかの価値観についても、同じことがいえます。

結婚や子供に対する価値観は、年齢や状況によって変化することも珍しくありません。しかし、将来結婚して子供を持ちたいとはっきりとした希望がある人にとっては、相手の価値観がどうなるかわからないことは不安に感じられるでしょう。

価値観が違うことのメリット・デメリット

「カップルで価値観に違いがある」というと、ネガティブに受け取られがちですよね。しかし価値観の違いには、デメリットだけでなくメリットも存在します。

ここからは、価値観の違いによるメリットとデメリットについてそれぞれご紹介します。

メリット

恋人との価値観の違いは、乗り越えることで自分を成長させてくれます。

自分と価値観の近い人とだけ関わっていると、新しい価値観を知る機会がありません。自分の価値観と違いがある人について知ろうとすることで、あなたの世界は広がります。

ただし、最初から「自分の価値観が正しくて、相手は間違っている」と決めつけていては、新しい視点を持って自分の価値観を広げることはできません。相手の価値観についても理解しようとする姿勢が大切です。

自分と違いがある相手について理解しようという気持ちを持つことが、価値観を広げて成長することにつながります。

デメリット

価値観が違う恋人といることのデメリットは、一緒にいるとストレスが溜まることです。

自分のことを好きな人に理解してもらえないのは、やはり傷つきますよね。自分の大切にしているものを相手がわかってくれないのは、悲しいし腹も立ちます。価値観の違いにより衝突してしまうと、冷静に話し合うことも難しくなりがちです。

相手の態度が理解できないことも、不満の原因となるでしょう。恋人が自分の話をわかってくれない状況が続けば、コミュニケーションをとることが億劫になります。

カップルで違う価値観、乗り越えるための方法は?

価値観の違いに悩むカップルはどうしたらいいのでしょうか。ここからは、カップルが価値観の違いを乗り越えていく方法についてご紹介します。

とことん話し合う

価値観の違いについて、お互いが納得いくまで話し合うことができればベストです。自分にとっては当然の考え方であっても、相手にとっては当たり前ではありません。言葉で説明しないと理解してもらうのは難しいでしょう。

ただし、感情的になって衝突すると、かえって状況が悪化してしまうおそれがあります。しっかり話し合うためには、お互いの価値観を尊重することを意識しなければなりません。一度思い込みを手放すことが大切です。

どうしても無理な部分ははっきりと伝える

もともと違いのある価値観を、ぴったりと一致させることはきっと不可能でしょう。相手に対して、自分のためにすべてを変えることを求めるのは得策ではありません。どうしても嫌で我慢できない部分について、はっきりと伝えるようにしましょう。「あれもダメ」「これも嫌」といわれるよりも、ピンポイントで絞ってもらったほうが相手も納得しやすく、気をつけやすいはずです。

また、同じように恋人と一緒にいるためには、あなたも相手がどうしても嫌だと感じる部分については、変えていく必要があります。

妥協点を見つけ割り切る

2人の価値観の妥協点を見つけるのも、解決策の一つです。繰り返しになりますが、まったく同じ価値観にあわせることは不可能です。相手を自分と同じ価値観にしようとしたり、逆に相手の価値観に完璧にあわせようとしたりすることは、現実的ではありません。

どちらかが100%我慢するのではなく、お互いに無理のない範囲で負担を分担できる折衷案を探してみてください。お互いに歩み寄って、妥協点を見つけましょう。

価値観の違いを楽しんでみる

カップルで価値観の違いを楽しめれば、素敵ですよね。「自分の価値観が正しい」「相手を正さなければ」と考えていると、価値観の違いは楽しめません。価値観の違いを楽しむためには、相手を何とかしようとしないことが大切です。

相手の考え方も、その人の魅力の一部です。実際に相手が自分とまったく同じ考え方をする人だったら、恋人としての魅力を感じるでしょうか。自分と相手が違うことを問題としてとらえずに、自分とは違う価値観を持ったありのままの相手を魅力的だと考えて受け入れられると良いですね。

先入観を捨て、尊重する努力をする

人は、自分の持っている価値観が正しいと思い込む傾向があります。しかし、実際には価値観は「正しい」「間違っている」と定義づけできるものではありません。あなたにとって自分の価値観が大切なものであるように、相手にとってもその人の持つ価値観は大切なものです。思い込みを手放して、そのことを理解しましょう。

相手の価値観を完全に理解する必要はありません。自分の価値観と違いがあっても尊重することが大切です。恋人の価値観について評価したり判断したりしようすることを辞めましょう。

同棲しているなら一度離れてみるのもあり!

同棲しているカップルであれば、別居して付き合っているカップルよりも、お互いの価値観の違いに気づく機会が多くなります。デートするだけであれば気にならないことも、一緒に生活していれば問題となることもありますよね。

距離を保つことで、解決できるカップルの問題は意外と多いもの。ストレスを感じているのであれば、一度別々に暮らしてみるのも一つの方法です。

また、ずっと2人だけの空間にいると視野が狭くなりがちです。世の中に存在する価値観は、あなたの価値観と恋人の価値観の2択ではありません。距離を置くことで外の世界に意識が向いて、そこから新しい価値観を吸収できる可能性もあります。

価値観が違うからといってすぐに別れるべきではない

恋人と価値観が違うからといって、すぐに別れを決めるのは間違っているかもしれません。

とんでもなく価値観の違いが大きい相手であれば、一緒にいるのは苦しいものです。しかし、そもそもそういった相手とは付き合っていないのではないでしょうか。今カップルとなっているのは、お互いにあう部分も感じていたからですよね。

価値観がまったく同じ人は存在しません。価値観が同じと思う人ばかりで周りをかためていたとしても、今度はそのなかで価値観の違いを感じる人がでてきます。そうやって価値観の違いを感じる人を切り離していけば、最後は一人になるのです。

同じように価値観が違うと感じる恋人を切り離し続ければ、最後は一人になると考えられます。自分とまったく同じ価値観を持つ恋人は見つからないからです。

恋人との価値観の違いを感じやすいのは、それだけ長い時間を一緒にいるからでしょう。大切な人であるからこそ、違いを受け入れられない気持ちが働いて、そのことが自分の中で価値観の違いを強く見せているのかもしれません。

恋人との価値観の違いに悩んだときには、すぐに別れを決意せずに、まずは歩み寄る努力をしてみましょう。

価値観は違って当たり前、うまくお付き合いしていこう

カップルであっても、価値観が違うのは当たり前のことです。他のカップルも同じように悩んでいるので、心配しないでくださいね。

価値観が違う相手と過ごすことは、新しい世界を見るチャンスでもあります。価値観の違いで起きる衝突を避けるためには、深刻にとらえすぎないことが大切です。お互いに価値観の違いを楽しめれば、2人の世界を広げて一緒に成長していけます。

自分とは違う相手の価値観について考えることは、相手を思いやることでもありますよね。お互いの価値観について理解しようとすることは、カップルの絆を深めてくれます。

お互いが居心地よく過ごせるように工夫しながら、価値観の違いとうまく付き合っていきましょう。

羽莉花南

Writer

はとりかな|キャバ嬢、アジア女性研究機関勤務、さまざまな国の男性との交際経験を活かして恋愛を中心に女性のお悩みに寄り添う記事を執筆中。アメリカ→フランス→ベトナムと海外生活11年目。外国人夫、愛犬1匹、愛猫2匹と暮らしています。