職場で孤立してしまう…主な原因・理由とは?抜け出す7つの方法

Edit by 羽莉花南

「職場で孤立して悩んでいる……」という人は意外と多い?

職場で孤立してしまっている…。友だちやプライベートの仲間の中で孤立するのもとても悲しいですが、職場での孤立はまた違うつらさがありますよね。毎日出勤する中で頻繁に孤独を感じたり、仕事に影響が出たりすることもあるでしょう。

今回の記事では、職場で孤立してしまう原因や抜け出す方法についてご紹介します。また、職場で孤立することによるメリットとデメリットにも触れますので、ぜひ悩んでいるときの参考にしてください。

職場の人間関係で孤立してしまう原因

職場で孤立してしまうのは、今いる職場の環境が影響しているのかもしれません。まずは、職場の人間関係で孤立する要因となる主な原因について、確認していきましょう。ぜひ、今のあなたの状況に当てはまるものがないかどうか、チェックしてみてくださいね。

社内のコミュニケーションが少ない

一緒に働いている人たちとのコミュニケーションが少ない環境であれば、孤立しやすくなります。他の人が担当している仕事はコミュニケーションをとりながら進めるに対して、自分の業務は独立して進めるものであるような場合には、なおさら孤独感を抱きやすいでしょう。

職場の中で他の人と協力したり状況を確認しあったりする環境であれば、自然と会話が生まれますよね。しかし、一人で進められる仕事であれば、他の人とコミュニケーションをとらないまま時間が経ってしまいがちです。いつまで経っても職場の人と仲良くなれずに、職場で孤立しているように感じる可能性があります。

職場の雰囲気と自分の価値観が合わない

それぞれの職場には、異なるカラーがありますよね。職場ごとに、みんなが共通して持っている価値観や雰囲気が存在します。もしも、その価値観と自分が本来持っている考え方が合わなければ、みんなの団結意識の中に入れずに職場で孤立してしまうかもしれません。

自分と雰囲気が合わない場所にいるのは、それだけでもストレスになるもの。気持ちが沈んでいるときには他の人の意見に耳を傾けられず、ますます孤立していってしまうことが考えられます。

影響力の大きい社員とトラブルがあった

職場での人間トラブルによって、孤立に追い込まれるケースもあるでしょう。職場の中でも影響力の大きい人とトラブルになると、味方してくれる人がいない状況が考えられます。

自分が正しいか相手が正しいかにかかわらず、職場ではどうしても昔からいる人や役職の立場が上の人のほうが有利です。直接的なトラブルがあったわけではなくても、大きな影響力を持つ人とうまく関係を築けなければ、職場で孤立しやすくなるでしょう。

職場の人間関係で孤立する人の4つの特徴

職場で孤立するのには、自分に原因があることも考えられます。自分を責める必要はありませんが、何か悩みごとがあるときには自分の中に原因を探すことも大切です。ここからは、職場で孤立しやすい人の特徴についてご紹介します。

勤務態度があまりよくない

勤務態度がよくない場合には、職場で孤立する可能性が高くなります。会社では、誰かがサボったぶんのしわ寄せは、他の人がフォローすることになりますよね。横暴な態度をとられれば、誰でも嫌な気分になるでしょう。

特に職場ではプライベートな時間と違ってみんな忙しく、さらに責任を抱えています。勤務態度がよくない人が場を乱すことは、周囲の人にとって大きなストレスとなるでしょう。周囲の人から嫌われれば、職場で孤立しやすくなるのです。

仕事に対するやる気が不足している

勤務態度がよくないのと同様に、明らかにやる気のない態度を周囲に悟られれば、職場で孤立してしまうでしょう。たとえ直接的に迷惑をかけていなかったとしても、自分が頑張っているときにやる気がない人を見れば、嫌な気持ちになるものです。

自分は毎日頑張って早起きしているのに、頻繁に遅刻してくる人がすぐそばにいれば、イライラしますよね。プライベートなことでやる気がないのは周囲の人に影響はありませんが、みんなが集まっている場で一人だけやる気がないのは孤立の原因となります。

コミュニケーション力や協調性に欠ける

コミュニケーション能力が不十分であったり協調性が欠けたりすることも、職場で孤立する原因となります。極度の人見知りな人には、周囲の人も話しかけにくいでしょう。また、あまりに言葉足らずだと、仕事に影響が出て職場の人に迷惑をかけることも考えられます。

また、コミュニケーションに問題がなくても、協調性に欠けているとなかなか周りと良い関係が築けません。自分の信念を守るのも大切ですが、他の人にもあなたと同じように譲れない価値観があることを忘れないようにしましょう。

ネガティブな発言が目立つ

職場でもプライベートでも、ネガティブな発言ばかりしている人とは、誰も仲良くしたくありません。相手に対するネガティブな発言はもちろん嫌われる原因となります。また、相手を責めるわけではなくても、誰かの文句や愚痴ばかり発言している場合は要注意です。

仕事をしていると、ミスをすることもあれば叱られることもあるでしょう。そうすると、ついネガティブな思考に陥りやすくなりますよね。しかし、ネガティブな態度や発言を表に出していると、人が離れていってしまうのです。

職場で孤立するメリット

職場で孤立するというとネガティブな面ばかりに目がいきがちですが、実はメリットも存在します。職場は馴れ合いの場ではなく、友だちを作りに行っているわけではありませんよね。ある程度人と距離を保つことで前向きに作用することがあります。

仕事に集中できる

仕事内容が一人で進められるものであれば、職場で孤立していることで業務を効率的に行えます。仕事の途中で誰かに話しかけられると、集中力が切れてしまいますよね。一度途切れた集中力を取り戻すのは大変です。無駄なエネルギーを消費することにもつながります。

また、仕事が忙しすぎるのは、自分の業務内容以外のものに振り回されているからであることも少なくありませんよね。職場で孤立していれば、自分の仕事以外のものを誰かから気軽に頼まれることはないでしょう。

社内行事や集まりに無理に参加しなくて良い

仕事と関係ない社内行事や飲み会がストレスになっている人は多いもの。職場で孤立していれば、気の進まない行事への参加も断りやすくなります。

お給料も出ないのにプライベートの時間を邪魔されたり、よくわからない行事のために業務時間を削られたりすることにメリットはありませんよね。ただ、職場の人との人間関係を守るために参加しているにすぎません。孤立していることを思い悩まなければ、無駄に時間をとられずに済むでしょう。

人間関係で悩むことが減る

仕事にストレスを感じている人の中には、業務内容自体が嫌なわけではなく、職場の人間関係に悩んでいる人も多く存在します。職場を離れる原因が人間関係であることも珍しくありませんよね。

職場での孤立を受け入れてしまえば、人間関係の悩みから解放されます。気が進まないのに同僚の愚痴を聞いたり、上司に気を遣って飲み会に参加したりする必要がないぶん、ストレスを減らせるでしょう。

職場で孤立するデメリット

職場で孤立するメリットについて見てきましたが、そうはいってもやはりデメリットも存在します。職場で孤立していることに悩む人が多いのは、デメリットがメリットを上回ることのほうが多いからでしょう。ここからは、職場で孤立するデメリットについて見ていきます。

業務連携がスムーズにいかなくなる

会社では、多くの場合仕事を一人で完結することが難しいと思います。あなたがしている仕事は、他の人がした作業からつながっていて、誰かの業務へと引き継がれていくことがほとんどでしょう。たとえ作業自体は自分一人で全部できるとしても、上司の決裁や確認はきっと必要です。

職場で孤立していると、コミュニケーションがうまくいかないために、他の人との連携がスムーズにいかないこともあります。細かく報告していなかったことによる認識のズレが、大きなミスにつながることもあるかもしれません。

困ったときに人を頼りにくくなる

職場で孤立していると、自分が困ったときに誰かに助けを求めるのが難しくなります。どんなに優秀な人でも、手いっぱいになったり、八方ふさがりになったりする状況に直面することがあるでしょう。

普段から周りと仲良くして、みんなが困ったときに積極的に手を差し伸べていれば、自分が困ったときに助けてもらえるかもしれません。職場で孤立することは、いざというときの自分の保険を失うことでもあります。

孤独や寂しさを感じることも

自ら望んで職場で孤立している場合でないかぎり、いつも一人でいると寂しい気持ちになるでしょう。仕事をしている間だけではなく、ランチをとっているときやちょっとした休憩のときにも、他の人が集まっているのに自分だけ呼ばれなければ孤独を感じるはずです。

職場には遊びに行っているわけではありませんが、できるだけ軽やかな気分で過ごしたいですよね。孤立していると気分が重く、そのことが仕事へのモチベーションに影響することも少なくありません。

職場で孤立してしまったときの7つの対処法

職場で孤立したくないのに、気づけば孤立してしまったということもあるでしょう。しかし、一度孤立してしまえばそれで終わりというわけではありません。今後の職場での人との接し方によって状況を変えられることもあります。孤立してしまった場合の対処法を、ぜひできそうなものから試してみてください。

積極的に挨拶をする

まずは、職場の人に明るく挨拶することから始めてみましょう。笑顔で挨拶してくれる人には、自然と笑顔で挨拶を返してしまうもの。たった一言の挨拶があるかないだけで印象が大きく変わります。

挨拶することに慣れていなければ不安に感じるかもしれませんが、会話を盛り上げなければならないわけではありません。朝会ったときに「おはようございます」、帰る前に「おつかれさまでした」「お先に失礼します」など一言明るい声をかけるだけでも距離感は少し縮みます。

人との関わりを少しずつ増やす

いきなりたくさんの人と仲良くしようとするのは、ハードルが高いでしょう。少しずつ話しかけやすそうな人から、距離を縮めていくのがおすすめです。

自分が困っていることについて、思い切って相談してみてください。頼られれば、悪い気はしないはずです。手いっぱいのときに相談されると相手を困らせるかもしれないので、相手が忙しくなさそうなときに話しかけるのがポイントです。また、困っている様子の人に、自分から声をかけてみるのもよいでしょう。

最低限のマナーを守る

組織に所属して働いている以上は、最低限のマナーを守らなければなりません。自分の信念や価値観もあるかと思いますが、周囲と良い関係を築くためには自分の正義ばかりを人に押し付けることはできません。

会社で決められているマナーに納得いかなくても、働き続けたいのであれば守る必要があります。また、自分の考え方と違う人のことも尊重しなければなりません。必要以上に賛同する必要はありませんが、職場の調和した雰囲気を壊さないように配慮することも大切です。

自身のよくないところを改善する

職場で孤立しているのには、自分にも原因があるかもしれません。完璧な人はいないので、至らない部分があるのは当然のことです。自分を責める必要はありませんが、欠点を改善できるように努力しましょう。

完璧によくないところを改善できなかったとしても、変わろうと努力しているだけでも周りの人には伝わります。「自分はこういう人間だから」と開き直らずに、できる努力を続けることが大切です。

困っている人に積極的に声をかける

困っている様子の人がいたら、自分から声をかけてみてください。どうしたらいいのかわからないときに、「誰に相談すればいいかな」「今話しかけても大丈夫かな」と考えているときは心細いもの。誰かから声をかけてもらえれば、頼もしくてうれしいですよね。

あなた自身が解決できないこともあるかもしれませんが、一緒に考えるだけでも相手にとっては支えとなります。あなたが一緒に考えたことで、解決策を導き出すきっかけとなるかもしれません。気負わずに、気楽な気持ちで話しかけてみましょう。

職場で信頼できる人を1人でも作る

職場にはさまざまなタイプの人がいると思います。たとえ雰囲気の悪い職場であったとしても、その中に1人くらいは優しい人がいるものではないでしょうか。どんな職場にも、誰にでも親切であったり社交的であったりする人がいますよね。

まずは、自分を受け入れてくれそうな人に話しかけて、信頼関係を築いていきましょう。たった1人だけでも信頼できる人がいれば、職場で過ごす時間がぐっと楽になります。

上司や産業医に相談する

状況が深刻な場合には、上司や産業医に相談しましょう。孤立した状況は、一人でなんとかしなければならないわけではありません。どうしたらいいのかわからないときには、どうしたらいいのか知っている人を頼ればよいのです。

上司や産業医にとって、職員が孤立せずに働ける環境を整えるのも仕事の一つ。遠慮する必要はありません。職場で孤立している状況が改善して、あなたの仕事のパフォーマンスがあがれば、そちらのほうが上司や周囲の人にとってもうれしい状況となるはずです。

職場で孤立しないように、良い人間関係を築こう

職場で孤立してしまうことにはメリットもありますが、それ以上に抱えるデメリットのほうが多くなると考えられます。職場で孤立した状況では、きっとあなたが本来持っている力を発揮できないでしょう。最高のパフォーマンスをするためには、周囲の人と良い関係を築くことが欠かせません。

何より、職場で孤立しているのは寂しいですよね。職場は友だちを作りに行く場所でも遊びに行く場所でもありません。しかし職場は、人生の中でも長い時間を過ごす場所となるでしょう。穏やかな気持ちで過ごせるのに越したことはありません。

職場で孤立していることをどうでもいいことと感じずに悩んでいるのであれば、状況を変えるチャンスです。ぜひ無理のない範囲で、できそうな対処法を少しずつ試してみてください。職場の人間関係が、あなたにとって過ごしやすいものとなりますように。

羽莉花南

Writer

はとりかな|キャバ嬢、アジア女性研究機関勤務、さまざまな国の男性との交際経験を活かして恋愛を中心に女性のお悩みに寄り添う記事を執筆中。アメリカ→フランス→ベトナムと海外生活11年目。外国人夫、愛犬1匹、愛猫2匹と暮らしています。