「人間関係めんどくさい」「人と関わりたくない…」そんなときどうする?
生きていく上で切り離すことのできない人間関係。仕事やバイト、学校だけではなく、ご近所付き合いやママ友などあらゆるところで感じる人が多い人間関係のめんどくささは、永遠の課題といっても過言ではありません。
社会に出るとさまざまな人と出会い、人によって距離感や考え方が違うため「合う合わない」も顕著になり、中にはめんどくさいと感じる人にも出会うでしょう。一度人間関係をめんどくさいと感じてしまうと「めんどくさいことになるくらいなら人と関わりたくない…」と心を閉ざして一定の距離をとってしまうことも。
しかし、それでは人間関係がめんどくさいまま悪循環に陥ってしまう可能性もあります。「人と関わりたくない…」「人間関係がめんどくさい」と感じたら、どうすれば良いのでしょうか?
「人間関係がめんどくさい」と感じるのはどんなとき?
仕事・バイト・学校・近所・趣味やちょっとした集まりであっても、他者とのコミュケーションは必須です。しかし、人間関係がめんどくさいと、そもそもコミュニケーションを取ることすらも億劫になってしまいます。
「人間関係ってめんどくさい…」と感じるときはどのようなときでしょうか?
誰かの機嫌を取らないといけないとき
大人になると「自分の機嫌は自分で取る」とよく言われますが、誰かにご機嫌を取ってもらいたい人に出会うことがあります。仕事でも「あの人は機嫌を損ねるとめんどくさい」と周りが気を遣ったり、言い方や行動を変えたりするなど、多くの人に影響を及ぼします。
本来は、みんなでお互いを気遣いつつ円滑に進めるのが一番ですが、誰か一人に気を遣い、あれこれと気を回しご機嫌を伺うのは、とても疲れること。遣わなくていい気まで遣うことになり、帰り際や離れた瞬間にドッと疲れが押し寄せ「こんな風に気を遣わないといけないなんてめんどくさい」につながります。
必要以上に気を遣っているとき
誰かの機嫌を取るのと同じく、必要以上に気を遣ってしまうことで「人間関係ってめんどくさい」と感じてしまう人もいるでしょう。
- スムーズに進むようなんでも「大丈夫」と答えがち
- 相手の意見や行動に合わせてしまう
- 「〜がいいなら」「〜の好きでいいよ」などと言いがち
など、本当はそんなに気を遣わなくてもいい関係や、これから仲を深められるかもしれない状況で必要以上に気を遣ってしまうと、人間関係をめんどくさいと感じてしまいます。
わかりやすく嫉妬されたとき
態度や言葉で嫉妬をわかりやすく感じてしまうのも、人間関係がめんどくさいと感じる原因になり得るでしょう。わかりやすい嫉妬は、向ける方も向けられる方も疲れるもの。嫉妬の対象となるのは知らず知らず疲弊しやすく、心もすり減ってしまいます。
特に現代はSNSの発達により今まで見えていなかったものや、見なくてよかったものが見えるようになりました。自分が持っていないものも見えるようになってしまい、嫉妬しやすくなっています。
愚痴だけを聞かされているとき
日々さまざまなことが起こる中でついつい愚痴を吐きたくなるタイミングはあるでしょう。たまになら良いのですが、毎回会うたびに、顔を合わせるたびに愚痴を聞いていたらこちら側も疲弊してしまいます。大人になると、愚痴だけではなく良い話も増えていくことが理想ですがそうはいかないことも。
中には、共感だけを求めアドバイスや解消法を提案しても機嫌が悪くなる、自分の話をするだけで相手の話はあまり聞かないなど一方通行になりがちなのも、人間関係がめんどくさいと感じる瞬間です。
団体行動を強いられるとき
学生は特に団体行動が多く、さまざまな制限がつきます。自分のペースで回りたい、納得するまでやってみたい見てみたいことも「全体のスピード」で進んでいくもの。
団体行動が必要なときももちろんありますが「みんなと同じ動きができない」と目立ってしまい、クラスメイトや先生からの目線や扱いも変わります。
団体行動を強いられることで「人間関係がめんどくさい」と感じることにもつながるでしょう。
「人間関係がめんどくさい」と感じる理由や心理
人間関係をめんどくさいと感じる人は多いのですが「なぜ人間関係がめんどくさいと感じるのか」を考えたことのある人は少ないでしょう。多くの人が「人間関係がめんどくさい」と感じる理由や心理をご紹介します。自分に当てはまるものはどれか考えてみましょう。
我慢することが増えるから
人間関係を円滑に進める際、ある程度の我慢や譲り合い、気を遣うことは大切です。しかし、あまりにも我慢することが増えると「自分ばかり我慢している」「ここまでは我慢できるけど、最近我慢してばかりだな」と人間関係がめんどくさいと感じてしまうきっかけになります。
相手に対して、気を遣うことや譲り合うことと我慢することは紙一重のため、気づいたときには我慢している割合が多くなってしまい「我慢しないと築けない人間関係」をめんどくさいと感じてしまうでしょう。
相手に合わせないといけないから
人間関係がめんどくさいと思っている人の中には「話を合わせないと…」と考えてしまう・感じてしまう経験をした人も多いでしょう。
気を遣っていると「相手に合わせて話す」「相手に合わせて行動する」ことが増えます。相手に合わせて言動を変えることは自分が思っている以上に神経をすり減らすもの。ついつい合わせてしまうことが多いとはいえ、帰宅後や帰り道の疲労感に人間関係のめんどくささを感じる人も多いでしょう。
ありのままの自分が出せないから
ありのままの自分を出して付き合える人間関係は、とても気楽で居心地いいものですよね。しかし、逆にあまりありのままの自分を出せない関係性は、とても気を張って過ごすことになります。
「本当の自分はこうなのに」「自分はこう思っているのに」をうまく隠し、その場にいる人に合わせた発言、その関係性の中での役割などを知らず知らず引き受けてしまいがちです。それらは無理をして作り上げた人間関係となり、めんどくささを感じる理由になるでしょう。
相手の要求を受け入れてばかりいるから
なんでもかんでも「いいよいいよ」「大丈夫だよ」「気にしないで」「〜がしたいならそうしよう」など、相手の要求を受け入れてばかりいると、さまざまな「我慢」にもつながります。同じくらい要求を受け入れたり譲ったりするのが人間関係の理想です。
相手の要求を受け入れてばかりで自分の意見が通らないことはおもしろいものではありません。会話でも出かける際の行き先決めであってもめんどくさいと感じてしまうでしょう。
「人間関係がめんどくさい」と感じやすい人の特徴
自分が「人間関係ってめんどくさいな」と感じている一方で「そこまで人間関係をめんどくさいと感じたことがない」という人も少なくありません。世の中には「人間関係をめんどくさい」と感じやすい人と、感じにくい人がいます。ここでは、人間関係をめんどくさいと感じやすい人の特徴をご紹介します。
内向的な性格
「人間関係がめんどくさい」と感じやすい人の中には、内向的な人が多い傾向があります。内向的な性格であればあるほど、大人数での行動や多くの人とのコミュニケーションを苦手とし、気を遣い過ぎて「人間関係ってなんてめんどくさいんだろう」と感じてしまうでしょう。
さまざまな人やさまざまな関係性の人に気を遣い、精神的にも重荷になりがちです。人間関係に対して「なんでこんなことまでやってるんだろう、めんどくさいな」などと感じやすいでしょう。
人より感受性が高い
人より感受性が高く、人の気持ちにも敏感な人は、周りの人のちょっとした言動で「機嫌が悪そう」「ちょっと怒っているかも」と読み取ってしまう傾向があります。他人の言動や感情の変化を直接的に受け取りやすく、自分に向けられたことのように感じてしまう人も少なくありません。
ちょっとした言動の変化で一喜一憂しやすいため、その疲弊は「人間関係ってめんどくさい」につながりやすいでしょう。
完璧主義者
一見「人間関係のめんどくささ」と無関係に思われがちな完璧主義者ですが、実は「人間関係がめんどくさい」と感じやすい人の特徴の一つです。
気を遣うのとは違い完璧主義者は自分と同じくらいの基準の高さを他の人にも求めがちです。そのため相手が同じように進まない、目的を達成できないとそのギャップにストレスを感じます。他人とのギャップは埋めるのが難しくそれぞれのペースがあります。完璧主義者は一挙手一投足が気になり、疲弊し、やがて「人間関係めんどくさい」と感じてしまうことにつながります。
「人間関係がめんどくさい」と感じたときの9つの対処法
切っても切り離せないからこそ、人間関係を一度でも「めんどくさい」と感じてしまうと修復できず、その後のすべての人間関係に影響してしまいがちです。「人間関係がめんどくさい」と感じ始めた場合、どのように考えていけば良いのでしょうか?
人間関係をめんどくさいと感じたときの9つの対処法をご紹介します。
無理に人に好かれようとしない
社会にはさまざまな人がいます。国民食といわれるカレーすら嫌いな人がいます。人間関係も同じくすべての人に好かれるのは難しいでしょう。
無理に好かれようと、意見を合わせたり無理やり笑ったりする必要はありません。無理に好かれようとするのではなく「ありのままの自分」を好んでくれる人たちや、ありのままではなくとも「自分が付き合う上で苦にならない人」との関わりを大事にしましょう。
関わりを最低限にする
すべての人と100%の力で付き合いや関わりを続けていくのは、とても大変です。関わる人の中には馬が合わないな、なんとなく話したあと毎回疲れるなという人もいるでしょう。
自分を第一に考えられる距離感は人それぞれ違います。関わりや付き合いを最低限にし、自分が疲弊しない距離を保ちましょう。
自分の気持ちに正直になる
「めんどくさいから合わせておこう」「面倒なことになる前にうまく進めよう」と思えば思うほど、自分の意見は優先されず知らず知らずのうちに自分の気持ちを閉じ込めてしまいがちです。人間関係がめんどくさいから、と自分の気持ちを偽り接していると、余計に神経をすり減らし、コミュニケーションが取りにくくなる可能性もあります。
例えば食べたいものや飲みたいもの一つであっても、自分の気持ちに正直になることで変わることもあるでしょう。少しずつ、自分の気持ちに正直になることで周りも正直な気持ちで接してくれるかもしれません。
ひとり時間を作ってリフレッシュする
多くの人とのコミュニケーションが苦手で、人間関係をめんどくさいと感じている人は定期的にひとり時間を作ってリフレッシュする習慣を身につけましょう。
会社・学校・バイト・習い事、どのような環境であっても多くの人とのコミュニケーションをすべて避けるのはとても難しく、かといって全力で対応してしまうと疲弊も大きくなってしまいます。適度にひとり時間をつくり、思いっきり羽を伸ばしましょう。
信頼できる第三者に相談する
「人間関係がめんどくさくて」と相談するのは、なんだか気が引けるという人も多いでしょう。しかし話してみると意外と同じ悩みを持っている人がいることも少なくありません。
話すことで何が原因なのか、どうしたいと思っているのか、今後どうしていくべきなのかなど細かな部分が整理されます。今後の言動も変えられるかもしれません。相談するときは、信頼できる友人や先輩などにしましょう。
割り切って接する
気を遣って接するのも、あれこれと考えて対応するのも億劫に感じることもあるでしょう。仕事やバイトなどで人間関係をめんどくさいと感じているのであれば、仕事や作業に集中し、常にやることを見つけ業務に必要な最低限のコミュニケーションで割り切って接するのも一つの手です。
相手に代わってもらうのはとても大変です。自分の考え方・接し方を変えて日々を過ごした方が、人間関係をめんどくさく感じている原因も遠のくでしょう。
「断ること」を選択肢に入れる
揉めるくらいなら、めんどくさくなるくらいならと、引き受けていたことや応えていたことに「NO」と言えるようになるのも対処法の一つであり重要です。
世の中に「断ってはいけないこと」は、ほとんど存在しません。残業・ちょっとしたお願い・雑用や業務に関係ない話など、自分には必要ない・自分にとって嫌だと思ったものは断ってもいいという選択肢を常に持つようにしましょう。
友人関係を見直す
めんどくさいと感じる対象が仕事などではなく、友人なら友人関係を見直すのも一つの対処法です。友人関係は、ついつい情が湧いてしまい、強く出れない人も多いものですが長く続いていくからこそ、そのままでは自分が疲弊していく一方でしょう。
友人と腹を割って話す、静かにフェードアウトするなど「友達だから」というフィルターを外し、自分から友人との付き合い方を変えていくことも大切です。
相手の良いところを探す
人間関係はとてもめんどくさいものですが、相手にも良いところがあるかもしれません。
- 言葉はきついが根気強く教えてくれる
- おしゃべりで噂好きだが絶対に馬鹿にしない
- 聞こえないほど小声だけど資料は部署で一番わかりやすい
など、嫌だめんどくさいと思う一方で、いいところを見つけられると相手に対しての見方が変わるかもしれません。
「人間関係がめんどくさい」と感じたときのNG行動
「人間関係がめんどくさい」と感じたときの対処法がある一方で「人間関係がめんどくさい」と感じたときにしない方が良いNG行動もいくつかあります。NG行動を実践することでより人間関係をめんどくさく感じてしまい、今後の人間関係を構築しにくい・トラブルの原因につながるなどマイナスに影響する可能性も。ここでは「人間関係がめんどくさい」と感じたときのNG行動をご紹介します。
わかりやすく素っ気ない態度を取る
「人間関係がめんどくさいから」という理由で、関係性を最低限にするために、わかりやすく素っ気ない態度を取ってしまうのはNG行動です。
深入りするとめんどくさい、関わってほしくないといった気持ちはわかりますが、わかりやすく素っ気ない態度を取ると「感じ悪い」「人のこと馬鹿にしてる」と、更なる悪循環につながってしまう可能性があります。相手にも不快感を与えてしまう言動はどんな関係性や理由があっても、やめておきましょう。
悪口・陰口を言う
悪口や陰口を言うのは、わかりやすく素っ気ない態度を取るのと同様に、ついついしてしまいがちです。悪口や陰口を言いたくなることもありますが、学校や職場、バイト先で、つい口に出してしまったら、より関係性が悪化し人間関係はめんどくさくなるでしょう。SNSでの愚痴も同じです。
悪口や陰口を言いたいときは、せめて家族や社外の信頼がおける友人などにしましょう。
相手の要求にすべて応える
「これで円滑に進むなら」とついつい相手の要求にすべてに答えてしまいがちですが、人間関係がめんどくさいと感じるきっかけにもなります。
相手の要求をすべて受け入れるのは一見とても楽そうに見えます。しかし、いつか自分一人では抱えきれない大きな要求になることや「この人には何をしても言ってもいい」と高圧的な態度になることも考えられます。相手の要求にすべて応えるのではなく、対応できるものや納得したものだけ応えていくようにしましょう。
面倒に感じる人間関係とうまく向き合おう!
厄介なことに、どんな人間関係でもある程度まではめんどくさいものです。それは、お互いが他人なので当たり前のことでもあります。
社会に出るとさまざまな人がいて、中には、気が合わない人・うまく意思疎通ができない人・自己中やわがまま、高圧的な人など「人間関係ってめんどくさい」と感じてしまうこともあるでしょう。しかし、それは「その人とうまくいかなかっただけ」かもしれませんし、逆に相手からすると自分の言動が理解できなかったかもしれません。
人は、人生で3万人に出会うといわれています。その中で、ずっと付き合いがある人・気軽に話せる人など自分にとって大事だと感じる人はわずか数人。万が一「人間関係、めんどくさいな」と感じたことがあっても、うまく向き合う対処法を見つけてみましょう。