恋愛するの、もうめんどくさい…
恋愛ドラマに恋愛映画、推しに友人の恋愛話。見たり聞いたりして人生は楽しく充実しているけれど、私には今恋人がいない。恋愛している子の可愛い姿や、恋していて輝いている笑顔、恋人との日常や旅行をアップしているSNSを見るたび、ちょっとだけ羨ましくて、ちょっとだけ妬ましい。
だけどやっぱり、恋愛がめんどくさい。
昔と比べ、男女共に働き、結婚が贅沢な選択肢の一つとしての扱われるようになった現代では、恋愛しない若者も珍しくありません。
出会いがないわけでも、恋人が欲しくないわけでもなく、ただただ「恋愛がめんどくさい」とまで感じている人が多いようです。ゼロからお互いのことを知り、家族になるまでの過程やときめきをめんどくさいと感じる理由や対処法とはどのようなものなのでしょうか。
20代半ば頃から感じる、この虚無感の正体とは…?
みんな同じように楽しんでいた20代前半を駆け抜け、25歳を過ぎた頃から結婚や次のステージへと進む人もいるでしょう。20代半ば頃から、ふとしたときに感じる虚無感は、恋人がいない・友人と話が合わないなどわかっているものだけではなく、漠然とした不安にもつながるものです。
これら虚無感は一般的に「クオーターライフクライシス」と呼ばれています。人生の4分の1、あるいは第一章が過ぎ落ち着いて周りを見れるようになった頃に訪れる幸福の低迷・混乱期です。
20代前半は「若さ」があり、無鉄砲なことも少なからずできるでしょう。しかし、20代後半になると「果たしてこれでいいのだろうか」という意識が強くなり、今自分がいる位置が正しいのかわからず、恋人の有無・結婚の意思・子どもを妊娠出産する年齢や適齢期についてなど、すべてのことに答えがない状態を不安に感じてしまうのです。
恋愛を面倒だと感じる主な理由
不安感や焦燥感に駆られるものの、恋愛をめんどくさいと感じる気持ちは消えず、足踏みしてしまう人も少なくありません。恋愛がすべてではありませんが、恋愛がめんどくさいと感じてしまうことで結婚や妊娠などライフイベントに対して焦りを感じてしまうことも。
「常に恋愛していたい!」「常に好きな人がいる・恋している!」という人がいる一方で、恋愛をめんどくさいと感じてしまうのにはどのような原因・理由があるのでしょうか?
新たに出会いを探すのが面倒
恋愛は、出会わなければ始まりません。コロナ禍によって出会い方に変化があるとはいえ、出会いがなければ恋愛に発展することはないでしょう。
しかし、そもそも新しい出会い自体がめんどくさいと感じ、新たな出会いに積極的になれない人も少なくありません。出会うことがめんどくさい、新しく出会って恋愛に発展するまでの過程がめんどくさいと感じてしまい、一歩踏み出せない人が多いのです。
また一から自分を知ってもらうのが面倒
出身地をはじめ趣味、仕事、交友関係、休日の過ごし方まで、一から自分を知ってもらうのがめんどくさいと感じている人も多いでしょう。
マッチングアプリや婚活サイトでもまずは自分を知ってもらうことから始まりますが、学生の入学式などと違い、ある程度社会人になればお互いのことを知っているケースがほとんどです。
一から知ってもらうのはめんどくさく、また自分と向き合って自己紹介といった内容を考えるのも手間だと感じる人は、恋愛をめんどくさいと諦めてしまいがちです。
また一から相手を知るのが面倒
自分のことを知ってもらうのと同じように、相手のことも一から知る必要があります。趣味嗜好はもちろん、食の好みや将来への考え方、お金の価値観なども知っていかないといけないのです。
しかし「お金の価値観について話しましょう」「好き嫌いをリストにしてください」など堅苦しく言うわけにはいかず、関係性を築いていく中で知っていくことばかりです。恋愛は、お互いのことを知ることから始まりますがめんどくさいと感じてしまう一面もあります。
食事やデートを重ねるのが面倒
出会って0日で結婚を決めた・意識した人もいますが、それでも食事やデートを重ねているものです。食事やデートを重ねるのは、恋愛においてスキップできない過程です。
しかし、時間もお金もかかり、気心知れた友人ではないからこそ、気疲れすることもあるでしょう。お金・時間・気持ちの消耗がめんどくさいと感じ、恋愛に興味を持てないのも理由の一つです。
相手の価値観に合わせるのが面倒
ゼロからのスタート、一から自分も相手も恋愛を始めるとなると、今までスムーズに実行できていた自分だけの時間を相手に合わせる瞬間が出てきます。
今まで一人で過ごしてきた時間や、家の使い方なども相手の価値観とすり合わせる必要があるからです。特に衛生面・連絡頻度などは、相手ありきです。相手の価値観に合わせるのがめんどくさいから、恋愛自体がめんどくさいにつながってしまいます。
今は仕事が楽しい
1日の大半の時間を過ごす仕事。好きな仕事や、やりがいのある仕事をしている人の中には「めんどくさい恋愛よりも今は仕事の方が楽しい」と思っている人も少なくありません。
仕事に時間を使い、仕事での目標や昇進などに集中したいがため、恋愛がめんどくさいと感じたり恋愛が二の次になったりしてしまいます。仕事優先の生活を送っていると、恋愛は空いた時間や仕事終わりの時間などの隙間で補うことになり「仕事について考える時間が減る」ことを危惧しているケースも少なくありません。
他のプライベートが充実している
プライベートの充実度は、他の人と比べるものではありません。趣味が楽しい、推し活が楽しい、資格試験や勉強が楽しい…。プライベートを充実させる方法は、恋愛以外にも無限にあります。
他のプライベートが充実していると、恋愛に割く時間がもったいないと感じる人もいるでしょう。恋愛よりも趣味や推し活など、自分が満足できるものに時間とお金を使って充実した生活を送れている場合、恋愛の優先度は低くなります。
自分で自分を幸せにできてしまう
SNSなどでも「自分で自分を幸せにしよう」「自分の機嫌は自分で取る」といった発言が増えています。娯楽が少なかった時代と違い、今は自分なりの娯楽や幸せを見つける方法がたくさんあります。
多くの人が自分で自分のご機嫌をとり、幸せを満たす方法を持ち合わせているのでしょう。傷つくかもしれない恋愛をわざわざするのではなく、自分で自分を幸せにしてあげられる今、めんどくさい恋愛への意欲は薄らいでいても不思議ではありません。
経済的にも精神的にも自立しすぎてしまった
経済的にも精神的にも自立していない人が恋愛するわけではありませんが、恋愛・結婚となると、経済面は大きな要素の一つになります。
経済的にも精神的にも自立しているのであれば、わざわざお財布を一緒にする必要もなく、精神面での寄り添いを求めることも少ないでしょう。自立しすぎてしまったことで、今の生活に誰かが入り込んできたり感情を揺さぶられたり、経済面での折半などを話し合ったりする状況自体、恋愛がめんどくさいと感じるのかもしれません。
まだまだ、ドキドキしたいのに…
恋愛はめんどくさい、だけどやっぱりときめきやドキドキした感情は羨ましいし、ちょっと憧れる。恋愛している友人を見れば可愛いと思うし、彼と会う・どこかへ行くために日々努力をする彼女たちも素敵だと思う。だからこそ、どうすべきか悩んでいる。
恋愛がめんどくさいと感じる人の中には「恋愛自体はめんどくさいけれど、ときめきは欲しい」という人も少なくありません。中には、推し活でときめきを担っている人もいるでしょう。しかし、アイドルや推しへの愛情やときめきは一瞬であり、お金がなければ成り立たない部分も。
恋愛によるときめきやドキドキを諦めたくないのなら、めんどくさい感情を封印する勇気も必要です。
恋愛に興味ない自分を捨てて、恋愛を楽しむ自分に
「恋愛に興味はない」「恋愛って本当にめんどくさい」そう感じてしまう人が多い現代。恋愛や結婚は、昔ほどマストではありません。しかし、人生を豊かにする、人との愛情や絆を家族や恋人という立場で知る、という意味で恋愛は素敵なものです。
恋愛に興味ない自分を捨てて、恋愛を楽しむ自分になるには、少しずつでも行動することが大切です。恋愛は、出会いがなければ始まりませんが、出会いはどこにあるかわかりません。もしかしたら明日、出かけた先で出会うかもしれないし、友人が紹介してくれるかもしれません。
「恋愛ってめんどくさいし」と感情にフタをするのではなく、いい出会いやピンとくる出会いにも気づけるよう「恋愛がめんどくさい自分・恋愛に興味のない自分」を捨ててみましょう。
また新しい気持ちで恋愛を楽しむ方法
恋愛を「めんどくさい」と感じる人から楽しめる人になるには、どうすれば良いのでしょうか?高校生や大学生までの学生恋愛と違い、大人の恋愛はさらにハードルが上がるため「恋愛ってめんどくさい」感情もさらに加速しがちです。
しかし、ゆっくりでもいいので恋愛が「めんどくさい」から「楽しい」と感じられるようになることが大切です。ここでは、また新しい気持ちで恋愛を楽しむ方法をご紹介します。
恋愛を第一に考えない
恋愛を第一に考えてしまうと、他のことが疎かになったり自分のペースが乱れてしまったりするなど、本末転倒な結果につながってしまいます。
たとえ今恋愛に積極的ではなくても、それは悪いことではありません。焦る気持ちや不安感をあったとしても、仕事・友人関係・同僚や仲間・趣味などを大事にした上で恋愛もできたらいいな、と軽い気持ちで考えることが大切です。
負担に感じない程度に「恋愛はめんどくさい」気持ちを心の片隅に置いておくと良いでしょう。
出会いを探さない
「恋愛モード」にして出会いを探してしまうと、出会えなかったときや思ったよりもうまくいかなかったときに落ち込むかもしれません。人によっては、積極的に出会いを探すのが得意ではない人もいるでしょう。
頑張って出会いを探すのではなく、一つひとつの出会いや縁を大事にしていくことも大切です。昔からの友人や定期的にご飯にいく仲など、すでに出会っている縁から発展することもあり得ます。
自分のペースで恋愛をする
恋愛のペースは各カップルによってさまざまです。出会ってからずっと仲が良いカップルもいれば、毎日のように喧嘩しているカップルもいます。付き合っているけれど、連絡頻度が極端に少ないカップルもいるでしょう。
恋愛のペースは誰かの基準や何かの基準を満たさなければいけないものではありません。自分のペースでお付き合いしているのであれば、二人のペースで進んでいくことが大切です。
恋人と程よい距離を置く
恋人との距離感は、近すぎても遠すぎてもうまくいかないことがほとんどです。近すぎて見えなくなることや、遠すぎていつまでも寂しさが埋まらないことですれ違いが増え「恋愛ってやっぱりめんどくさいじゃん」と感じてしまうことも。
二人の距離感を大事にし、お互いのペースを乱さないことは、恋愛においても重要です。別の人間ですし、すべての行動が一緒ではないからこそお互いを尊重し合うことを忘れないようにしましょう。
連絡頻度も無理に合わせない
距離感を保つのと同じく、連絡頻度や電話などの頻度も、よっぽどの遠距離などでない限りはお互いのペースを探しましょう。無理に合わせてしんどいなと感じてしまうのは、恋愛としても良くありません。
お互いが大人だからこそ「私はこれくらいで連絡したい」と伝えることも大切です。また、お付き合いしていないときであればなおさら、自分のペースを保って返信や連絡ができるかどうか見極めましょう。
会いたいときにだけ会う
恋人や恋人未満の関係であっても、会いたいと思っていないのに押されて会ってしまうと帰り道などに「ああ、疲れた」と、その人と会うことが苦痛に感じてしまいます。
会いたいときにだけ会えるのは、大人の恋愛を始めるのに必須です。仕事やさまざまな事情で会えなくなることは今後もあるでしょう。「会えない」「今日は無理」など、自分の意志をしっかりと尊重できるようにしましょう。
自分だけの時間も確保する
恋愛がめんどくさいと感じる人は、自分の時間を大切にしているからではないでしょうか。自分だけの時間をしっかりと確保し、隙間で恋愛するくらいの心持ちでいましょう。
最初から「恋愛の時間も確保しなくちゃ」と考えていると、自分のことを大事にできずストレスになってしまうこともあります。
大人の恋愛を、始めよう。
恋愛は、めんどくさいものです。感情が揺れ動き、人間関係や交流の仕方も少し変わります。自分だけに使っていた時間を恋人との時間に割くことも少なからずあるでしょう。
だからこそ、自分達の恋愛スタイルを互いに作り上げることができるのがおもしろくもあり、パートナーとの絆を深めることにもつながります。
家事・勉強・どこかへ行くときやその日のコーディネートを選ぶのと同じく、始めるまでめんどくさいのは恋愛も一緒です。
しかし、同じように話し合い、妥協や協力をしあい、自分で決められるのは大人の恋愛の特権です。これから大人の恋愛を、一歩踏み出してみましょう。