思いやりの持った人でいたい……
思いやりを持った人は誰からも信頼されて愛される存在。いつでも周囲に心を配り、温かいまなざしを向けてくれている存在に、誰もが心惹かれるでしょう。
一方で、私には思いやりが欠けているのかもしれないと悩んでいる人も多いのではないでしょうか。ときには、誰かから「あなたは思いやりに欠けるね」と言われて、傷ついて自信を無くしてしまった経験がある人もいるかもしれません。
でも、今こうして「本物の思いやりとは何なのか」を考えて、自分を見つめようとしているあなたは、本来は思いやりにあふれている人のはず。
それでも、忙しくて余裕がないと、周りが見えなくなる自分がいて、反省して落ち込むこともあるかもしれませんね。
どんなことを心がければ、いつでも思いやりのある人でいられるのでしょうか。
思いやりのある人の5つの特徴
思いやりとは“他人の身の上や心情を想像して、気を配れる優しさ”と言い換えられます。こう書いてしまうと、私には思いやりを持つのは無理かもしれないと考える人もいるかもしれません。
でも、実は思いやりを持つことはそれほど難しくありません。日々のちょっとした心がけで、本物の思いやりを持つ人になれるのです。
あなたも、思いやりのある人がもつ5つの特徴を知れば、きっと「私でもできるかも」と思えるはずですよ。
相手の立場に立って物事を考えられる
思いやりとは、相手の立場に立って物事を考えて行動に移せる姿勢のことをいいます。思いやりにあふれる人とは、観察眼に優れていて、相手の気持ちになって気遣える人ともいえるでしょう。
職場のあの人、少し疲れているようだけれど、私に何か手伝えることはないだろうか。友人が何だか落ち込んでいるから、励ましの言葉をLINEしてみようかな。
このように思いやりを持つ人は、いつでも誰かの心情を慮って、そっと寄り添う気持ちを持っているのです。あなたも落ち込んでいるときに、優しい言葉をかけてもらって、ほっとして涙がこぼれた経験があるのでは?
疲れや悩みを抱えて、かさついた人の心に恵みの水を注ぐように、温かい心遣いができる人は、本物の思いやりを持っているといえますね。
感謝やねぎらいの気持ちを言葉にできる
思いやりのある人は、誰かがあなたにやってくれたことを当たり前とは思わずに、感謝する心を持って言葉にできる人です。また、懸命に努力してきた人に「よく頑張ったね」「あなたはすごい人だよ」などとねぎらいの言葉をかけてあげられる人も、思いやりを持った人といえるでしょう。
誰かが自分のことを思ってくれた気持ちに敬意を払い、思いやりを持って「ありがとう」と言葉にすることで、感謝された人も「この人のためにやってあげてよかったな」と嬉しく思えるのです。
また、あなたの頑張りを見た尊敬している人から「よくやった!」と褒めてもらえて、努力が報われたような気持ちになり、うれしいと感じた経験があるかもしれません。
思いやりとは、周りの人の言動に目を向けて、感謝やねぎらいの言葉をかけられる姿勢だと考えられますね。
コミュニケーションを大切にする
思いやりとは、周りの人とのコミュニケーションを大切にすることでもあります。
思いやりがある人は、周りの人の気持ちを想像で決めつけずに、対話の中から相手が考えていることや悩んでいることを丁寧に拾い上げて、自分にできることを考えられるのです。
また、思いやりがある人は聞き上手で、周りの人との会話に適切なあいづちや共感の言葉を挟みながら、相手の言葉に耳を傾けています。
そして後日「あなたが行きたいと話していた場所のチケットが取れたけれど、一緒に行かない?」と誘ってくれるなど、「私の話、きちんと覚えていてくれた!」と話し相手が喜ぶことを自然と行動できます。
思いやりとは、相手に喜んでもらうことを想像して、率先して行動に移せることともいえるでしょう。
誰にでも平等に接することができる
思いやりとは、誰にでも平等に接する、謙虚なあり方と言い換えられます。
思いやりがある人は、相手によって一切態度を変えずに、誰にでも気配りできます。損得勘定を持たないため、誰から見ても誠実でしっかりした人だと見えて、信頼のまなざしを向けられるのです。
また、周りの人への心遣いに対して誰からも見返りを求めず、相手のことを思い、その人が喜ぶ顔を見るためだけに力を尽くせるのも、思いやりのある人の特徴です。世界中の皆が幸せに過ごせる世界を思い描いて、ボランティアにも積極的に参加している人もいます。
思いやりとは、自分を大きく見せようとせずに、自分にできる範囲で周りの人が過ごす環境を整えることでもありますね。
他人の意見を尊重する
思いやりのある人は、周りの人との調和を大切にするので、他人の意見を尊重する姿勢を忘れません。自分の意見と食い違おうとも、相手の意見や要望を決して否定せずに、きちんと耳を傾けて受け入れます。
「それは、自分の意見を押し殺しているだけなのでは?」と思うかもしれませんが、本物の思いやりにあふれた人は、自分を殺すのではなくて、そこから自分と相手の意見をすり合わせて、お互いにとってベストな選択を模索するのです。
思いやりのある人は、自分を含め関わる皆が幸せであることを第一のゴールにしているので、自分の意見を突き通そうとせずに、かといって誰かに合わせすぎるのではなく、誰にとっても一番よい結果を導き出す力を持っています。
思いやりがない人の3つの特徴
人から「あなたは思いやりがない」と言われたけれど、私の何がいけなかったの?
「思いやりに欠けている」と人に言われると、自分を否定されたように感じて落ち込みますよね。ましてや、心当たりがないとますます不安になってしまうかもしれません。ただ、その言葉をかけてきたその人が、あなたへの思いやりに欠けているのです。その言葉であなたが傷ついたのですから。
これからは「思いやりがない」なんて言わせないために、改善できることがあるかもしれません。思いやりがない人の特徴を知り、自分に生かしてくださいね。
自己中心的思考を持っている
思いやりとは、相手の立場に立って物事を考えることだとお伝えしました。自己中心的な人は、自分さえよければそれでよいと考え、相手の不利益になることも気にしません。こういった人は思いやりに欠けているといえるでしょう。
何事も損得勘定で考え、自分に甘く、他人に厳しいので、人によって態度がころころ変わるのも、思いやりがない人の特徴です。
忙しいときはつい自分中心になってしまいやすいのですが、一呼吸入れて周りを見渡すくせを持っていたいですね。
言葉がきつい
言葉がきつい人は、自分の一言で周りの人が傷つくことを想像できずに思いやりのない言葉を口に出しがちです。
「あなた、太ったんじゃない?」「どうしてそんなこともできないの?」と人の心情をまったく考えずに発言する人を見て、つらい気持ちになった経験がある人もいるかもしれませんね。
言葉がきつい人はデリカシーに欠ける発言をくり返すため、周りから思いやりに欠ける人と思われがちです。
発言するときは、傷つく人がいないかを一度考えて、必要に応じて自分の意見をオブラートに包むのも、思いやりにあふれた行動といえるでしょう
他責思考である
他責思考の人は、周りの人の事情や気持ちを無視して、やりたくないことから逃げがちです。自分がやりたくないことは、他の人も嫌がる可能性があることすら気づかずに、簡単に他人に押しつけてしまいます。
他責思考の人は、人任せにしたことがうまくいかないと、自分のことを棚に上げて人を責めてしまうので、思いやりがなく信頼に欠ける人だと判断されてしまうことも。人がどんどん離れていき、困ったときにも誰も手を差し伸べてくれなくなってしまうでしょう。
たとえやりたくなくても、やるべきことはきちんと引き受けるように意識したいですね。
相手の気持ちに寄り添い、心温まる存在に
思いやりとは、相手の気持ちに寄り添うこと。しっかりと周りを見渡し、自分にできることを探して行動していけば、自然と思いやりが身についていきます。そうすれば、周りの人にとって安心できる存在になるのも近いでしょう。
あなたが放ったものが巡り巡って戻ってくるのが、この世界の仕組みです。思いやりを持って人に接していれば、いつしかあなたの目の前には、思いやりがある人ばかりがいる優しい世界が広がっているはずですよ。