

SNSは欠かせないツール、でも少し疲れた……

毎日何気なく開いているSNS。友人の近況を知ったり、好きな芸能人の投稿を見たり、自分の日常をシェアしたり…。今やSNSは私たちの生活に欠かせないツールですよね。
でも最近、なんだかSNSを開くのが重く感じることはありませんか?ほかの人のキラキラした投稿を見て、なんとなく心がざわついたり自分の投稿にリアクションがないと不安になったり……。
現代を生きる多くの人が、SNSと上手に付き合うことの難しさを感じています。便利で楽しいはずのSNSが、いつの間にか心の負担になってしまうことも。
でもそれはもちろんあなたのせいではありません。SNSとの関係性を見直し、もっと心地よく、楽しくSNSと付き合っていきましょう。
現代人に起こりがちな、“SNS疲れ”とは?

SNS疲れとは、SNSを使うことで感じる精神的・身体的な疲労のことです。あなたも心当たりがあるのではないでしょうか。
たとえば、ほかの人の投稿を見続けていると、なんとなく心がモヤモヤしたり自分と比べて落ち込んだりすることがありますよね。また、スマホを長時間見続けることで目が疲れたり、肩こりや頭痛を感じたりすることも。
SNS疲れは、現代社会に生きる私たちにとって、とても身近な問題です。SNSが普及してから、多くの人が同じような悩みを抱えています。
疲れを感じているあなたの気持ちは、とても自然なこと。一人で抱え込まず、まずはその気持ちを大切にしてあげてくださいね。
SNS疲れの5つのサイン

気づかないうちに、SNS疲れは少しずつ心に表れてきます。「なんか心がざわつくな」「見るの嫌になってきたな」と感じているのなら、それはSNS疲れのサインかもしれません。優しい気持ちで自分を振り返ってみてください。
1. SNSを開くのが億劫になる
以前は楽しくて自然に開いていたSNSが、最近なんだか重く感じることはありませんか?アプリのアイコンを見ても「また後でいいや」と思ったり、開くまでに時間がかかったりするなんてことも。
そんな気持ちになっているのなら、それはSNS疲れのサインかもしれません。あなたの心が「少し休みたい」と言っているのなら、無理して開かなくても大丈夫。自分の気持ちに正直に、自分の心を守ることが大切です。
2. 他人の投稿を見て落ち込む
友達の結婚報告や昇進の知らせ、楽しそうな旅行写真を見て、なんとなく気持ちが沈んでしまうことはありませんか?「それに比べて自分は」と考えてしまうこともあるでしょう。
他人の投稿を見て落ち込んでしまうのも、SNS疲れによくあるサインです。見るたびに心がざわついたり、なんとなく自分がみじめに感じられたりするのなら、心が疲れているのかもしれません。そんな気持ちになってしまうのは、とても自然なことなのです。
3. 投稿に反応がないと不安になる

投稿したのに「いいね」がつかなかったりコメントがもらえなかったりすると、ソワソワしてしまいませんか?「つまらない投稿だったのかな」「嫌われたのかな」と不安になってしまう。
そんなふうに反応を気にしすぎてしまうのも、SNS疲れのサインの一つです。ただ、それはあなたが人とのつながりを大切にしているからこそ思うこと。その優しさを認めてあげましょう。反応がなくても、あなたの価値は変わらないのです。
4. ネガティブなことを書き込んでしまう
気持ちが沈んでいるときに、つい愚痴や不満をSNSに書き込んでしまうことはありませんか?投稿した後で「こんなこと書かなければよかった」と後悔してしまうことも。
ネガティブな投稿が増えているのなら、心が疲れているサインかもしれません。つらい気持ちを吐き出したくなるのは当然のこと。あなたの心は正直に反応しているだけなのです。そんな自分も受け入れてあげてくださいね。
5. SNSの通知に敏感になる
SNSの通知音が鳴るたびに、すぐにスマホを確認してしまいませんか?「いいね」がついたかな、コメントが来たかなと気になって、集中したいことがあっても手が止まってしまう。
通知に振り回されてしまうのも、SNS疲れの典型的なサインです。誰かとつながっていたい気持ちの表れであり、その気持ちはとても大切なものです。でも、SNSの通知より今のこの瞬間も同じくらい大切にしてあげることが大事なのです。
SNS疲れを引き起こす原因とは

SNS疲れを感じるとき、その背景にはさまざまな原因が隠れています。心がざわついてしまう理由を知り、自分の気持ちを理解することで、自分を大切に守ってあげることができるのです。
1. 他人のキラキラ投稿と自分を比べてしまう
友達の素敵なレストランでの食事、おしゃれなファッション、充実した休日の過ごし方……。見ているうちに「みんなこんなに楽しそうなのに、自分の生活は地味だな」と落ち込んでしまう。
でも、SNSに投稿されるのは人生のほんの一部分だけ。誰だって普通の日常や悩みを抱えているものです。比較してしまう自分を責める必要はありませんが、その比較があなたの心を疲れさせていることもあるので、まずはそんな自分に気づいてあげましょう。
2. リアクションやフォロワー数に一喜一憂する
投稿に反応が少ないと「つまらなかったのかな」と落ち込んだり、フォロワーが減ると「嫌われたのかな」と不安になったり。数字を気にしすぎて、SNSを開くたびに心がざわついてしまう。そんな自分に疲れを感じることはありませんか?
数字はあなたの価値を表すものではありません。リアクションが少なくても、あなたが大切な存在であることに変わりはないのです。数字に振り回されることなく、自分を大切にしていきましょう。
3. 常に“見られている意識”がある

SNSに投稿するとき「これを投稿したら、みんなにどう思われるだろう」と考えてしまうことはありませんか?
投稿する写真を何度も撮り直したり、文章を何回も書き直したり。「変に思われないかな」「批判されないかな」と気になって、結局投稿をやめてしまうことも。常に他人の目を気にしていると疲れてしまいます。
本来のあなたらしさを見失ってしまうほど他人の視線を意識しているなら、それはSNS疲れの原因かもしれません。
4. 誰かの投稿に振り回されてしまう
「これをやればすぐ痩せる」「これやってる人やばいです」といった投稿を見て「私もやらなきゃ」「私これやってた……」と慌ててしまうことはありませんか?次々と流れてくる情報に踊らされて、自分の判断がぶれてしまう。
SNSにはさまざまな情報が飛び交っていますが、すべてが正しいわけではありません。大切なのは、その情報が本当に自分にとって必要なものなのかを見極めること。誰かの価値観に振り回されて自分を見失わないようにしましょう。
5. SNSを見ないと不安になる“依存状態”
朝起きてすぐにSNSをチェックしたり、少し時間があるとつい開いてしまったりすることはありませんか?とくに見たいものがあるわけじゃないのに、なんとなく手が伸びてしまう。SNSを見ていないと、なんだかソワソワして落ち着かない。
リアルな繋がりに物足りなさを感じているせいか、SNSで人とつながった気になって満足してしまうことも。これは、SNSに依存してしまっている状態かもしれません。
SNS疲れが続くことによるネガティブな影響

SNS疲れをそのままにしておくと、心や日常生活にさまざまな影響が出てくることがあります。「最近なんだか心がざわつくな」「ずっと不安な気がする」と感じたら、それはSNS疲れが原因かもしれません。
1.自己肯定感が下がる
SNS疲れが続くと、自分に対する自信がどんどん失われていきます。他人のキラキラした投稿を見るたびに自分と比べてしまい、自分の生活や選択に満足できなくなってしまう。
「私はダメな人間なんじゃないか」「みんなと比べて劣っている」と感じることが増えて、自分を否定的に見てしまうようになってしまいます。本来のあなたは素敵な人なのに、SNSの中の世界と比べることで、自分の価値を見失ってしまうのです。
▼あわせて読みたい!「自己肯定感が低い…自分を愛せない…」自己肯定感が低い人の特徴とは

2.気持ちの浮き沈みが激しくなる
SNS疲れが続くと、感情のコントロールが難しくなってきます。投稿に「いいね」がたくさんついた日はうれしくて、反応が少ない日は落ち込んでしまう。他人の投稿を見て急にイライラしたり悲しくなったり。
SNSを開くたびに気持ちが揺れ動き、一日の中でも感情の起伏が激しくなってしまいます。朝は機嫌がよかったのに、SNSを見た途端に気分が沈んでしまうことも。自分の感情が、SNSの内容に振り回されてしまっている状態なのです。
3.人間関係が表面的に感じられる

SNS疲れが続くと、リアルな人間関係にも影響が出てきます。実際に会って話すよりも、SNSで「いいね」を押し合うことで済ませてしまったり、深い話をするのが面倒に感じられたり。
友達との会話も、SNSで見た内容の話ばかりになって、お互いの本当の気持ちを話せなくなってしまうことも。表面的なやりとりに慣れてしまうと、相手に自分の本音を伝えることが難しくなります。大切な人との関係も、なんだか薄っぺらに感じられてしまうのです。
4.情報過多で疲弊し、集中力が落ちる
SNSには毎日大量の情報が流れてきます。友達の近況、ニュース、広告、さまざまな人の意見……。次々と入ってくる情報を処理しきれずに、頭がパンクしそうになることも。
常に新しい情報に触れていると、一つのことに集中することが難しくなります。さまざまな情報のどれが正しいのかを自分で判断できなくなったり、情報を受け取るだけで疲れてしまったり、自分で考える力が弱くなってしまったりするのです。
5.SNS以外の時間が減り、日常の充実感が薄れる
SNSを見る時間が増えると、ほかのことをする時間がどんどん減ってしまいます。本を読んだり散歩したり、家族や友達とゆっくり話したりする時間が、いつの間にかSNSに奪われてしまう。
気がつくと一日の大半をスマホの画面を見て過ごしていて「今日は何をしたんだろう」と虚しくなってしまうことも。自分の好きなことをして心落ち着かせる時間や人と触れ合う時間が減ると、日常生活に充実感を感じにくくなってしまうのです。
注意!SNS疲れを加速させる使い方とは

SNS疲れを感じているなら、もしかするとSNSの使い方に問題があるかもしれません。知らず知らずのうちに、疲れを加速させてしまう使い方をしていませんか?心当たりがないか、一緒に振り返っていきましょう。
1. 起きてすぐ&寝る前にSNSを開く
朝起きてすぐや寝る前にベッドの中でSNSを見続ける習慣は、SNS疲れを加速させる大きな原因です。朝一番にSNSを見ると、他人の情報で頭がいっぱいになって、自分の一日を自分らしく始められなくなってしまいます。
また、寝る前にSNSを見ると、眠りが浅くなったり、ネガティブな投稿を見て嫌な気持ちのまま眠りについてしまったり。一日の大切な時間をSNSに支配されてしまうと、心の疲れもたまりやすくなってしまうのです。
2. 常にリアクションを気にしながら投稿している
投稿するたびに「いいね」の数をチェックしたり、反応が少ないと気になって仕方がなくなったりしていませんか?「みんなに喜んでもらえる投稿をしなきゃ」「つまらないと思われたくない」と考えながら投稿していると、自然体でいられなくなってしまいます。
常にリアクションを気にしていると、SNSが楽しい場所ではなく、評価される場所になってしまい、心の負担がどんどん大きくなってしまうのです。
3. 他人の投稿を無意識にスクロールし続けてしまう

とくに目的もなく、なんとなくタイムラインをスクロールし続けてしまうことはありませんか?気がつくと何時間もSNSを見ていて、「何をしていたんだろう」と後悔してしまう。
無意識にスクロールしていると、ネガティブな投稿もポジティブな投稿も関係なく、大量の情報が頭の中に流れ込んできます。自分にとって必要のない情報まで取り込んでしまい、心が疲れてしまうのです。ダラダラとSNSを見続ける習慣は、SNS疲れを加速させる大きな原因になります。
4. 炎上や批判の投稿を長時間見てしまう
炎上している投稿や批判的なコメントを見つけると、ついつい最後まで読んでしまうことはありませんか?「どんなことが生じているんだろう」と気になりますが、ネガティブな内容を長時間見続けていると、自分も嫌な気持ちになってしまいます。怒りや悲しみといった感情に巻き込まれて、心がどんどん重くなってしまうのです。
炎上や批判の投稿は見ても自分にとってプラスになることは少なく、SNS疲れを加速させる原因になってしまいます。
5. フォロー数やタイムラインの情報量が多すぎる
たくさんの人をフォローしすぎて、タイムラインが情報で溢れかえっていませんか?次から次へと流れてくる投稿を追いかけるのに疲れてしまったり「見逃したくない」という気持ちでずっとSNSを見続けてしまったり。
情報量が多すぎると、本当に大切な人の投稿も埋もれてしまいがちです。また、興味のない投稿や関係のない情報まで目に入ってきて、頭の中が整理できなくなってしまいます。フォロー数が多すぎることで、SNSが負担になってしまうのです。
SNSと上手に付き合うための9つの方法

SNS疲れから抜け出すために、今日からできる小さな工夫を9つご紹介します。もちろん完璧にやろうとしなくて大丈夫。あなたのペースで、心が軽くなる方法を一緒に見つけていきましょう。
1. 通知をオフにして「自分のペース」で使う
SNSの通知をオフにすることで、自分のタイミングでSNSを開けるようになります。通知に振り回されることなく「今見たい」と思ったときにだけアクセスすればいいのです。
最初は慣れずに不安になるかもしれません。しかし通知をオフにすることでSNSにアクセスする回数も減り、自分の時間を大切にできるようになります。自分のペースでSNSを使えるようになると、心の負担もぐっと軽くなりますよ。
2. SNSを見る時間をあらかじめ決めておく
「朝の10分だけ」「お昼休みの15分だけ」というように、SNSを見る時間を事前に決めておくと、ダラダラと見続けることを防げます。時間を決めることで、SNSに支配される時間を減らせるのです。
タイマーをセットしたりアラームを活用したりして、決めた時間が来たらSNSを閉じる習慣を身につけてみましょう。最初は物足りなく感じるかもしれませんが、その分ほかのことに使える時間が増えて、日常がより充実したものになります。
3. 通知をオフにする時間や曜日を決める

「夜9時以降は通知オフ」「日曜日はSNSをお休み」というように、SNSから離れる時間を意識的に作ってみましょう。完全にやめる必要はなく、一時的にお休みするだけで心がリセットされます。
SNSのない時間は、読書をしたりお風呂にゆっくり入ったり、大切な人と過ごしたりする時間にあてられます。最初は「みんなの投稿を見逃してしまう」と気になるかもしれませんが、案外何も変わらないことに気づくはず。自分だけの静かな時間の大切さを実感できますよ。
4. 他人の投稿を「比較の材料」にしない
他人の投稿を見るとき「比較するもの」ではなく「その人の一瞬を切り取ったもの」として見るように心がけてみましょう。キラキラした投稿も、その人の人生のほんの一部分でしかありません。
「素敵だな」と思うことはあっても「それに比べて自分は」と考えるのではなく「その人はその人」で止めておく。あなたにはあなたのペースがあり、あなたなりの幸せがあるのです。比較をやめることで、SNSがもっと気楽に楽しめる場所になるはずです。
5. 「いいね」に振り回されない意識を持つ
投稿に「いいね」がつかなくても、あなたの価値は何も変わりません。「いいね」の数は、たまたまその時間にSNSを見ていた人の数でしかなく、あなたの魅力や人としての価値を表すものではないのです。
「いいね」が少なくても気にしない、逆にたくさんついても舞い上がりすぎない。そんなふうに「いいね」との距離感を保てるようになると、投稿することがもっと自由で楽しいものになります。反応を気にせず、自分が伝えたいことを素直に投稿しましょう。
6. 見たくない投稿は“ミュート”や“フォロー整理”で対処

心がざわつくような投稿を見つけたら、ミュート機能を使ったり思い切ってフォローを外したりして、自分の心を守ることを優先しましょう。
見るたびに自分が嫌な気持ちになる投稿からは、距離を置いて大丈夫。そのときのあなたの悩みや気持ちもあります。それを無理に膨らます必要はないのです。自分にとって心地よい情報だけが流れてくるタイムラインを作ることで、SNSがもっと居心地の良い場所になるでしょう。
7. 投稿が義務にならないよう心がける
「何か投稿しなきゃ」「みんなが投稿してるから私も」という義務感で投稿していませんか?SNSは本来、楽しむためのツールです。投稿したいことがないときは、無理に投稿する必要はありません。
投稿することが負担になってしまっては本末転倒。あなたが伝えたいことがあるときに、自然な気持ちで投稿すればいいのです。義務感から解放されることで、SNSがもっと自由で楽しい場所になるはずです。
8. リアルな人間関係を大事にする
SNSでのやりとりも大切ですが、実際に会って話したり電話で声を聞いたりするリアルなコミュニケーションも忘れずに。画面越しでは伝わらない温かさや安心感があります。
友達と直接会ってお茶したり、家族とゆっくり話したりする時間を意識的に作ってみましょう。リアルな人間関係が充実していると、SNSでの反応や評価に一喜一憂することも少なくなります。あなたを本当に大切に思ってくれる人との時間を、大切にしていきましょう。
9. 「心がざわついたら一度閉じる」を習慣に

SNSを見ていて「なんか嫌な気持ちになってきた」「心がざわつくな」と感じたら、迷わずアプリを閉じましょう。無理して見続ける必要はありません。
一度深呼吸して、お茶を飲んだり窓の外を眺めたりして心を落ち着かせてから、また見たくなったら開けばいいのです。自分の気持ちを大切にして、心のサインに素直に従うことで、SNS疲れを防ぐことができます。SNSよりも大切なのは、今のあなたの心なのですから。
SNSとうまく付き合って、現実の自分を大切に──

SNS疲れを感じているあなたへ。大切なのは、自分の心を守ることです。
そのときのあなたの悩みや気持ちによって、見たくない投稿もあるでしょう。投稿している人は、あなたの気持ちを考えて投稿しているわけではありません。だからこそ、何を見るか見ないかは、あなたが決めていいのです。
疲れを感じたときは無理をせず、自分のペースで付き合っていけば大丈夫。現実のあなた自身を一番大切にしてくださいね。