人は人、自分は自分!他人と上手に付き合い、自分らしく生きる人の特徴

Edit by mayan

「人は人、自分は自分」うまく割り切れない…

「人は人」「よそはよそ、うちはうち」小さな頃から聞き慣れた言葉なのに、どこかでずっとモヤモヤしている。成績がいい人を見れば羨ましいし、SNSで結婚や婚約報告を見れば焦ることもある。人は人、自分は自分、あれもこれも誰に強制されることもなく、誰かが嫌味を言ってくるわけじゃない。だけど、やっぱり人は人、自分は自分とすっきり割り切れない。こんなふうに感じるのは私だけ?

「人は人、自分は自分」と割り切っていくことは重要ですが、つい何かと比べ、自分のことを卑下したり、自己嫌悪の原因になったりしてしまいがち。人は人、自分は自分と、うまく割り切るにはどうしたらいいのでしょうか?

「人は人、自分は自分」割り切れない人の特徴

スパッと割り切って生きている人を見ると、自分の悩みや自分自身のことをよく理解していて、とても充実して見えます。人は人、自分は自分、とうまく割り切れないとあれもこれもと勝手に抱え込んで苦しくなってしまいがちです。では、うまく割り切れないのはどのような人なのでしょうか?

競争心が強い

競争心は、誰かと競い勝ちたいという気持ちのことを指します。闘争心と混同されがちですが、闘争心は相手に対して勝とうとする意欲を指します。

この競争心が強いと、誰とどのような関係値であっても「私の方が」という気持ちが強くなり、人は人自分は自分と割り切れなくなります。第三者的な目線から見たときに、相手ではなく自分が一番上にいたい、あの人に劣っていたくないと考え、常に競って勝つことに意識が向いてしまうのです。

自分に自信がない

人は人、自分は自分と割り切れない人には、自己肯定感や自分を認めてあげる意識が低い傾向にあります。

自分に自信がなく「同い年であの人はこんなにすごいのに」「私なんかじゃやっぱりダメなんだ」など自己否定や自己嫌悪に意識が向き、自分と正面から向き合うのではなく、成功した人やうまくいっているように見える人と自分の今を比べてしまいがちです。

他人に嫌われるのが怖い

他人に嫌われるのが怖いからと、割り切れない人も少なくありません。過去に嫌な思いをしたり、辛い思いをした人のなかには「嫌われてしまった後の待遇や態度」を想像してしまい、思ってもいない同意をしてしまった経験がある人も多いでしょう。

付き合いのある人やこれから出会う人、そのすべての人に好かれることは不可能だと頭ではわかっていても、できる限り嫌われたくないと考えてしまうのが、自分は自分と割り切った行動ができない人の特徴です。

「人は人、自分は自分」と考えて生きるメリット

人は人、自分は自分と割り切ることは大事とよく聞きますが、なぜ割り切る方がいいのでしょうか。お互いに共感したり感情豊かに落ち込んだり喜んだりするのであれば、それも悪いことではないはずです。ここでは「人は人、自分は自分」と考えて生きるメリットを具体的にご紹介します。

自己肯定感が高まる

人は人、自分は自分と割り切れると、自己肯定感の上昇につながります。自分の本心を優先した行動を選んでいくことで、自分の人生を切り開いていくことになるでしょう。

今まで他人軸だったことを「自分がこう思うからこうする」と決めて実行する日々が続くと、自分の気持ちやセンス、夢ややりたいことなども見つけやすくなります。

ストレスが減少する

現代はストレス社会と言われるほど、人が抱えるストレス数値が高いとされています。なかでも人間関係のストレスは、心身への影響も大きく、退職などにもつながる大きな原因です。

「人は人、自分は自分」と割り切れている人は、周りからの意見だけでなく自分の意見を大事にしているため、ストレスが減るというメリットがあります。

自分のやりたいことにチャレンジできる

「人は人、自分は自分」と考えられるようになると、興味関心や好奇心の範囲が広がります。なにかを始めるのに遅いということはありませんが、つい周りの意見や世間一般的な年齢・レッテル・肩書などにとらわれてしまいがち。しかし、自分の人生は自分のものです。

たとえば、40歳から英語を始める人に対して「今からじゃ遅いよ、時間の無駄だよ」と周りがいくら言っても、割り切っている人であれば「でも私がやりたいことだしね!」と、新しいことへのチャレンジも楽しめるでしょう。

人は人、自分は自分と割り切ることで、自分の気持ちを最優先にできるのは大きなメリットです。

周りの人との信頼関係が築きやすい

すべてに共感して同意してくれる人よりも、自分の意見を持って「あの人の考えもわかるけど、私はこう思うな」と言えることは、相手との信頼関係を築く上で重要です。

「私はこう思う」「こうしたい!」と自分の意見を持っていることは、相手と自分が対等であることの意思表示にもなり、人間関係が円滑に進むポイントにもなるのです。

人間関係でトラブルが起こりにくい

嫌われたくないと思った行動よりも「でも私はこう思ってるしな〜」と自分の意見を優先することで、うまくいく人間関係が多くあります。

「なんであのとき言わなかったの?」「あのとき同意したよね?」など、その場を乗り切るためだけに周りに合わせてしまうことで、人間関係のトラブルは起きやすいのです。

「人は人、自分は自分」と考えて生きる人の性格や特徴

自分が割り切って生きられず、もどかしいと感じる一方で、驚くほど「人は人、自分は自分」と割り切って生きている人も見かけるでしょう。割り切れない人と割り切れる人は何が違いどのような人なのでしょうか。「人は人、自分は自分」と考えて生きる人の性格や特徴をご紹介します。

興味のあることには積極的にチャレンジする

何も興味がなく、ただ日々過ごしているという人は、何かに興味を持っても行動に移すことをためらってきたのかもしれません。「この年齢なのに」「自分なんて」など、何かしら理由をつけて避けてきたこともあるでしょう。

「人は人、自分は自分」と考えて生きる人は、自分の興味に素直です。興味があるから調べてみる、興味があるからとりあえず体験してみる…。積極的にチャレンジし、自分の理想と現実のギャップや今後も興味を持てるかどうかを判断します。

自分自身を尊重する

「人は人、自分は自分」と考えて生きる人は、まずは自分自身を尊重します。

たとえば、お酒の席で2軒目に誘われたときも自分の体調や酔い加減、明日の予定などを加味して、行かない選択をするのも「人は人、自分は自分」と考え、自分を尊重している人といえるでしょう。

相手を尊重することは大切ですが、自分自身を尊重しない理由にはなりません。「人は人、自分は自分」と考えて生きる人は、まず自分のことを尊重している傾向にあります。

自分の価値観を理解する

価値のない人間なんていないとよく言われますが、自分には価値がないと考えてしまう人は少なくないでしょう。これは誰かと比較し、その相手の優れている面ばかりを自分と比較してしまうからこそ起きてしまいます。

しかし「人は人、自分は自分」と考えて生きる人は、自分には自分の、相手には相手の価値があると理解しています。「こんなふうにされる価値はないのに…」と考えるのではなく「私はそれくらい大事にされる価値がある」とポジティブな考え方につながります。

周りの人全員に好かれようとしない

誰かに嫌われるのは怖いですよね。嫌われずに過ごせればいいですが、それでも嫌ってくる人は一定数います。

「人は人、自分は自分」と考えて生きる人は、周りの人全員に好かれようとしないで、自分が大事に思っている人たちとの時間を大事にします。「100人いても1人2人は私のことが嫌いで当たり前」と考え、嫌われることを恐れていない傾向にあります。

他人と自分を比較しない

さまざまな場面で、つい自分と他人を比べてしまいがちです。SNSによって見えやすくなってしまったお互いのプライベートな部分や、いい部分なども比較してしまう対象になるでしょう。

しかし、同じことが起きても自分にとっての幸せや喜びとは限りません。誰かにとっての幸せは誰かにとっての悲しみである可能性もあります。「人は人、自分は自分」と考えて生きる人は他人と自分を比較せず、自分のいいところや自分にとってのうれしいことを基準に日々を過ごします。

「人は人、自分は自分」と割り切るための対処法

「人は人、自分は自分」と割り切った方がいいことはわかっていても、今すぐにできることではありません。どのようなことから始めていけば「人は人、自分は自分」と割り切れるようになるのでしょうか。

ここでは「人は人、自分は自分」と割り切るための対処法を具体的にご紹介します。

今やりたいことを優先してみる

まずは「今やりたいこと」を書き出したり始めたりしてみましょう。今までは「これを片付けてから」「これが終わってから」「こっちができていないから」と何かと理由をつけていたことも、今やりたいこととして始めてみると並行できるものばかりかもしれません。

残業せず直帰してドラマの続きを見る、メイク道具を全部新しくする、英会話スクールの予約をする…。自分のやりたいこと、やりたいと思っていたことを優先してみましょう。

他人に嫌われることを恐れない

嫌われることを好む人はいないでしょう。しかし「嫌われないようにした行動」で結果的に嫌われてしまうことも少なくありません。そしてその行動が自分らしくないものであればあるほど、嫌われた後の自己嫌悪にもつながるでしょう。

「まあ嫌われてもいいか、他にも友達はいるか」と、気軽に考えてみることも大切です。

自分の目標や目的を明確にする

人生は思ったより短いものです。結婚・妊娠・出産などのプライベートの目標はもちろん、仕事での目標なども細かく見直してみましょう。

何歳までにどうしたいのか、この先どのように過ごしていきたいのかを考えていくことで、自分の本当にやりたいことや夢が可視化されてくるでしょう。

心理学の本を読んでみる

割り切るのがどうしても苦手に感じたら、心理学の本を読んでみて、根本的な部分の理解を試みてみましょう。心理学の本では、「人は人、自分は自分」と割り切れない理由や、そもそもなぜそうなったのかを紐解くヒントも多く存在しています。

心理学の本を読むことで、嫌われることを恐れない方法や嫌われる理由なども解決でき、「人は人」と割り切れる人のことを理解できるでしょう。

「人は人、自分は自分」に関する3つの名言

「人は人、自分は自分」と割りきることが、どれだけ大切なのか、誰もが知る偉人たちも語っています。誰かの軸や、周りからの評価、誰かと比較した何かで判断してしまいそうな時に、思い出してみてください。

ここでは、「人は人、自分は自分」に関する3つの名言をご紹介します。

第三者の評価を意識した生き方はしたくない。自分が納得した生き方をしたい|イチロー

誰もが知る野球選手のイチローにも、悩みは数えきれないほどあるといいます。自分以外の誰かの意見がいつも気になるという人も多いでしょう。

特に近年はさまざまな情報発信によって、第三者の評価ばかりが目に入ることに、違和感がなくなってきています。SNSに載せてどう思われるかも大事ですが、それよりも「自分で選んだ」「自分でやってみた」と納得できる生き方を模索するほうが自分軸の人生を歩んでいけると説いています。

何より大事なのは、人生を楽しむこと|オードリー・ヘップバーン

人生すべてにおいて人への愛が惜しみないと言われた、世紀の大女優オードリー・ヘップバーン。彼女は人生で多くの人々に「新たな生き方と、生きていることのすばらしさ」を伝えた女優だと言われています。戦争で幼少期を失ったことから命の尊さと子ども達に向き合い、ユニセフの大使も務めるほど。悲しいことやしんどいこと、もうダメだと絶望することも、自分の持っていない何かを持っている人を羨むことも人生では必ずあります。

しかし何をおいても大事なのは、誰のものでもない自分自身の人生を楽しみ、これからの地図や未来図を描いてみることだと伝えています。

私は好きなことしかしない|ココ・シャネル

フランス生まれ、誰もが知るブランドであり有名デザイナーでもあるココ・シャネルの名言です。この言葉は後ろに「私は自分の人生を、自分が好きなことだけで切り開いてきたの」と続きます。不遇な子ども時代、過激で情熱的な成人の時代を生き抜いたシャネルは、その当時のファッション業界で後ろ指を刺されながらも自分の思うデザインを出し続け、今や世界中の誰もが知るブランドになりました。

自分は自分のままでいい!自分らしく人生を楽しもう

現代は、さまざまなものが可視化されています。SNSで誰かのプライベートを覗くこともでき、同年代の動向を簡単に知ることもできてしまうでしょう。自分と人との間に感覚のずれを感じて、悩んでしまうことも少なくありません。

しかし大事なのは、自分の軸で生きていくこと。正解がないからこそ、自分は自分のままで自分らしく人生を楽しむことが何よりも大切です。多くの人の人生の瞬間が見えるからこそ、自分を大事にした生き方をすることが「人は人、自分は自分」と割り切るための第一歩かもしれません。

mayan

Writer

フリーライター。女性向けトレンド分析などのマーケティングも行う。その豊富で多彩な人生観を活かし恋愛から生き方まで多岐にわたるジャンルを執筆。