自分の力を活用してフリーランスになりたい!
毎日同じ時間、同じ場所、同じ仕事…。安定しているけれど、私の人生ってこれでよかったんだっけ?仕事量が増えても増えない収入、責任だけ増えて、なんだかやるせなく感じてしまう。自分の力を活用してフリーランスになってみようかな?
日本だけでなく、世界的に増えつつあるフリーランスという働き方。時間や働く場所を選ばない働き方は、多くの人や企業が注目しています。副業としてフリーランスで働いている人も少なくありません。
しかし、もちろんいいことばかりではなく、注意すべきことや事前にしておいた方がいいこともあります。ここでは、フリーランスのメリットやデメリット、事前準備、仕事の始め方や仕事を獲得する方法まで詳しくご紹介します。
フリーランスの仕事、働き方とは?
フリーランスは、働き方の柔軟性から主婦や学生、障害・ハンデがあるなど、どのような人でも働きやすいことでも注目されています。
フリーランスとは特定の組織に属さず、自分のスキルを生かして仕事を獲得し報酬を得る働き方です。誰でもフリーランスに可能です。
一言でフリーランスといってもさまざまな形態があります。法人の代表として他企業から仕事を請け負う・個人事業主として請け負うなど、フリーランスの働き方や契約の仕方、立ち位置はスキルなどによっても異なるのです。
近年、企業側の副業が解禁したことで、副業としてフリーランスで仕事を請け負い収入を増やしている人も少なくありません。
フリーランスになるメリット
世界的に広がりつつあるフリーランスは、なぜここまで注目されているのか、理解している人は少ないでしょう。フリーランスはメリットが多いことでも知られていますが、どのようなメリットがあるのでしょうか。
ここでは、フリーランスになるメリットをご紹介します。
柔軟な働き方ができる
多くの人が注目している理由の一つは、柔軟な働き方ができる点です。働く時間や場所も自分で選ぶことができ、自分の生活スタイルを自分で構築することができます。
例えば会社員の場合で考えてみましょう。子どものいる家庭であれば保育園の送迎の時間やイベントなどがあるため、時短を考えなければいけない、事前に会社側に休みが取れるか確認する必要があるなど、うまくバランスが取れないことも多々あるでしょう。
フリーランスであれば、急な発熱などによる保育園からのお迎え要請や突発的な出来事にも柔軟に対応もできます。
自分のスキルが生かせる
会社に所属していると、会社の仕事がメインとなり自分のスキルを思い切り発揮できない場面もあるでしょう。また、どんなにスキルを発揮できても、報酬が増える訳ではなく仕事量が増えるだけのケースもあるはずです。
スキルを存分に発揮でき報酬につなげられるのは、フリーランスのメリットです。頑張った分だけ、報酬として自分の元に入ってきます。スキルが生かせて報酬を増やせるのはフリーランスのメリットです。
仕事を選べる
会社に属している場合、仕事を選ぶのは難しいでしょう。立場や担当範囲によっては選べることもありますが、そのような立場になるには時間がかかります。また、営業を含め「この取引先と合わないな」「この人と仕事するの苦痛…」と感じても、仕事を選ぶことは難しいものです。
フリーランスであれば、苦手な人との仕事や見積もりに見合わない場合は断ることもできます。フリーランスでいる方が、人間関係などで悩むことが少なく、ストレスフリーだと感じる人も多いでしょう。
頑張った分だけ収入が増える
自分のスキルを生かせることと比例して、頑張って分だけ収入が増えるのもフリーランスのメリットです。仕事量と報酬が比例しない会社員とは違って、こなした分だけ収入に反映されます。
例えば、原稿を書いたら書いた分だけ、専門的な写真が撮れれば撮れる分だけ報酬につながるでしょう。フリーランスは自分で報酬額の交渉も可能なため、自分の最低時給やどのくらい工数がかかるか、どんなクオリティーで納品できるかを明確にしておくことも大切です。
お金の勉強になる
法人化していてもしていなくても、フリーランスであれば確定申告やさまざまな場面で自分でお金を納めることが多くなります。
会社員の時、自動的に引き落とされていた保険・年金などは、フリーランスになると自分で計算、もしくは加入し、役所で手続きした上で払い続けることになります。また、どこまで経費にするかなどお金の使い方を見直すことも必要でしょう。
フリーランスになるデメリット
良いことばかりに注目が集まりがちなフリーランスですが、もちろんデメリットもあります。良いことばかりではなく、デメリットを受け入れられず、フリーランスにならない方が良い人も少なくありません。ここではフリーランスのデメリットをご紹介します。
体調管理・時間管理など自己責任が増える
体調管理や時間管理は、会社員であっても必須ですよね。しかし、会社ではある程度時間が管理されているため、時間は管理でき、体調不良の場合は最悪休むこともできるでしょう。
しかしフリーランスの場合、すべての管理が自分の責任になります。時間管理も自分の裁量になるため、納品期日などに合わせて自分で時間の使い方を考えなければなりません。スケジュール管理などが苦手な人にはフリーランスになるのは難しいでしょう。
育休・産休、社会保障などがない
会社に所属している場合、会社によって期間は違えど育休・産休・社会保障などが整備されています。しかしフリーランスの場合、それら保障がありません。
産休・育休などがある会社員の時は、休んでいても一定額の給与がありますが、フリーランスになると、仕事ができない期間の報酬は発生しません。無収入となってしまうため、ある程度の貯金が必要です。また、ギリギリまで働く選択肢を選ばざるを得ないでしょう。
確定申告や毎月の請求書など管理業務が多い
会社に所属している時も、経費や立て替えの料金、交通費などを申請することはあるでしょう。しかし、各費用を明確に処理したり経費の中でも何費になるのかと考えることはあまりありません。
確定申告や毎月の請求書、会社ごと・仕事の内容ごとの見積書などを作成するのは、フリーランスであれば必須の業務です。会社員であればやらなくてもよかったお金関係を自分で処理することになります。
収入が安定しない
会社員と違い、フリーランスはスキルやプロジェクト、納品した分で報酬が決まります。会社員の場合、毎月固定でもらう分に残業代やインセンティブなどもプラスされることがありますが、フリーランスは固定の金額がありません。
会社員月収よりもはるかに多いこともあれば、思ったよりも少なかったりプロジェクト終了ごとに支払われたりするなど、毎月の収入にばらつきがあります。収入が安定しないことで心の安定が失われてしまうこともあるため注意が必要です。
社会的信用が低くなる
フリーランスになって稼いでマンションを買うぞ!と目標を持つことは大事ですが、世界的に注目されているフリーランスの社会的信用がそれほど高いわけではありません。
子どもがいる家庭では在宅ワークがメインであるため、外勤に比べて保育園や学童に預けにくい、マンションを借りるときに断られる可能性がある、マンションなど購入時のローンが通りづらいといった社会的信用が必要な部分で、デメリットを感じることも多いでしょう。
フリーランスになるために必要なこと
フリーランスになるのに資格などは必要ありませんし、なろうと思えば明日にでもなれるでしょう。しかし、フリーランスになる前に知っておくべき必要なことがいくつかあります。
フリーランスになる前に、これから紹介する「知っておくべき必要なこと」を自分がどのくらい満たせているか確認しましょう。
自己管理・セルフマネジメント
フリーランスになるには、スケジュール管理・時間管理をはじめ、自己管理やセルフマネジメント力が必要です。フリーランスは時間の制限がない分、だらけようと思えばいくらでもだらけて生活できるでしょう。
会社のように縛りがなく自由な分、自分でさまざまな管理が必要です。会社とのやり取りや納期の調整なども自分でしなければなりません。自分で管理するのに最適な方法を見つけておくと良いでしょう。
納期などをしっかりと話し合える・守れる責任感
会社に属している時は、会社の一員としての話し合いや責任がありますが、フリーランスになるとすべての責任を一人で背負うことになります。
他の仕事との兼ね合いやキャパシティなどを把握し、自分で納品時期を調整する、話し合いをすることが重要です。納期を守れないことは、信用を失う引き金となりかねません。会社内で完結することを、わざわざ外部のフリーランスに頼んでいることを忘れない責任感も必要です。
貯金・お金の管理
デメリットでも紹介したように、フリーランスの収入は安定しないことがほとんどです。ある月は生活ができても、貯金ができない・今後のために投資できないのであれば、フリーランスになるのはとても厳しく感じるでしょう。
会社員の時にはお金にシビアでも、収入が増えたことでお金の使い方が派手になってしまう場合もあります。貯金・お金の管理、収支計算など、毎月継続して処理できる能力も必要です。
仕事を楽しめる楽観性
会社員の時とはまた違う苦労を伴うのがフリーランスです。どんな仕事も苦しいことや嫌なことがゼロではありませんが、会社員の時は一緒になって愚痴を吐ける同僚がいる反面、フリーランスは常にそれらと一対一で戦うことになります。
せっかくスキルを生かして仕事をするのですから、楽しまなければ損に感じるでしょう。仕事に限らず何かトラブルがあった時にパニックになる、絶望的になるのではなく何事も楽しめる、楽観性がフリーランスになるには必要です。
フリーランスになるには?必要な準備編
フリーランスになるにあたり必要なことやメリットデメリットを紹介しました。次にこの章では必要な準備をご紹介します。
実際にフリーランスとして働き始める前に準備しておくべきことを準備せずに始めてしまうと、ふとした時に仕事につながらず悔しい思いをすることも。しっかりと準備を整えてからフリーランスになると良いでしょう。
経験・スキルなどを整理
フリーランスになる前にスキル・経験などをすべて整理しましょう。自分にどんなことができるのか、どんな経験をしてきたのか、どんなクオリティーを担保できるのかなど、細かく書き出して整理することが大切です。
例えばSNS運用なら「運用代行」だけでなく「投稿を作れる」「アカウント設計ができる」「レポート作成」など「運用のどこまでできるのか」まで細分化しておきましょう。
また、未経験や初の仕事でも構いませんが「納期を絶対守る」「こういう知識はあります。」など、仕事を受ける際の姿勢も重要です。未経験でも仕事を受注できるかどうかにもつながります。
自分のブランディングを考える
自分がどんなフリーランスになるのかブランディングを考えましょう。
例えばライターなら
- ママのお悩み専門ライター
- トレンドライター
- ガジェット大得意ライター
など、自分がどのようなことが得意で「こういうのだったら任せてください!」と言えるものを見つけてみましょう。またブランディングとして顔出しするしないも重要です。
生活のお金を見直す
フリーランスになる前に準備しておくことの中で、今後の生活にも関わるお金の部分は事前に管理・把握・見直ししておくことが重要です。
デメリットでも紹介したように、収入の不安定さはフリーランスが避けては通れない部分。お金は使った分減っていきます。収入が増えない時にも同じように使っていくと、貯金などに手をつけないといけない状況になりかねません。
今の生活費・固定費にどのくらいかかっているのか、減らすことはできるのか、今不要に払っている部分はないのかなど見直したり整理したりしておきましょう。
これからのキャリアや生活の仕方を考える
フリーランスとして仕事を始める前に、フリーランスになった後の進み方やキャリアについて考えてみましょう。
独身の場合は、結婚や妊娠出産があった場合はどうするか、どのような働き方をしていくか、パートナーがいる場合は結婚の意思があるかないかを確かめるタイミングにもなるかもしれません。
結婚している・パートナーと結婚予定がある場合は、今後の二人の生活や妊娠出産・育児についてなどを改めて考えると良いでしょう。
フリーランスは、階級もなく昇進やボーナスもありません。常に何歳ではどうなっているかを考える必要があります。
社会保険などの手続き
社会保険や年金は会社に属していれば自動で差し引かれますが、個人事業主やフリーランスは自分たちで払っていくことになります。
自分で区役所などにいき窓口で説明を受けましょう。また社会保険や社会保障・年金だけでなく、奨学金の返済がある場合は延長や一気に返済するなど手続きしておきましょう。基本的には窓口に行くことで説明・手続きの方法を教えてくれます。
困った時の連絡窓口を調べておく
フリーランスになってからは、関わる窓口が多くなります。今までは会社側が対応してくれていた部分を自分で手続きすることもあるでしょう。また仕事によっては、トラブルを自分で解決しなければならないシーンも出てこないとは言い切れません。
税理士や弁護士など士業の窓口をはじめ、役所など行政の窓口を調べておき「どんな時に頼るべきか」などもメモ書きしておくと良いでしょう。
確定申告について理解する
フリーランスになってしっかりとしなければいけないことは、確定申告です。会社が請け負っていた納税部分を自分で行わなければいけません。
確定申告について理解し、自分でやるのか税理士や弁護士に頼むのかなども検討しましょう。自分でやる人が多い確定申告ですが、税理士にお願いした方が正確なことも事実です。インボイス制度が始まっていることで複雑になっている部分もあるため、しっかりと確認し理解しましょう。
フリーランスになるには?仕事の始め方編
フリーランスになる準備が整ったら、いよいよ仕事を始めていきます。仕事を始める際にやっておきたい手続きをご紹介します。
フリーランスになった直後は意外とやることが多く、細かな事務作業などが必要です。事前にどのようなことをすべきなのか確認しておきましょう。
開業手続き
フリーランスになったら、はじめにするのは開業手続きです。所轄の税務署に開業届を提出し「フリーランス(個人事業主)になりました」という証明書を発行してもらいましょう。
開業届は必須ではありませんが、確定申告の種類などが変わるため出しておくのがおすすめです。自分で一年間の所得を計算・申告し納税する際、節税効果が高い青色申告を選択したい場合には開業届が必要となります。
仕事を探す
開業届を出し手続きを終えたら仕事を探し始めます。多くの手続きと仕事を始める流れを同時に進めると、効率よく始められるでしょう。また現代ではSNSなどで依頼が増えたことからフリーランスになる人も増加しているため、仕事を先に始めて、後から手続きする人も少なくありません。
もちろん、先に準備しておけば安心ですが、並行して進めても問題はありません。
必要があれば金額交渉も
フリーランスは自分の金額感と会社や企業側の予算感を見て、必要があれば金額交渉するのも仕事のうちです。持久性なのか、納品や出来高なのか、工数なのか、プロジェクトごとなのかなど、価格と拘束時間などを鑑みて検討しましょう。
うまく金額感がわからない人は、周りのフリーランスに聞く、SNSなどでみんなの平均を見たり仲良くなった仲間に聞いたりするなど、事前に調べておくと良いでしょう。
請求書・見積書を作成する
打ち合わせや本格始動の前に、見積書を提出する場合もあります。これは企業側が稟議を通すために必要なことが多いのですが、見積書が必要ない企業も多くあります。見積書は以下の2パターンで出すことが多い傾向です。
- 契約等は決まっている状態で月の予算把握のため見積書を作成
- 他のフリーランスや代理店などと比較のため見積書を一旦作成
見積書だけでなく毎月末もしくは月初に請求書を作成します。請求することによって給与が振込まれるため、振込先のミスや住所ミスなどがないよう心がけましょう。
テンプレートなどがダウンロードできるサイトもあるので、自分で作成するのが苦手な人はこれらのツールを活用してみてください。
契約書などの重要事項を理解する
仕事をする際には、必ず契約書を結ぶようにしましょう。近年フリーランスなどに関する法律もできていますが、契約書は公的な文章で書かれているため難しく、さっと目を通してサインしてしまう人が多い傾向にあります。
何かトラブルになった際も「契約書に書いてある」と言われてしまうと何も対応できない場合も。契約書を解説している動画やSNSも増えてきているので、確認しておきましょう。
フリーランスで仕事を獲得する方法
フリーランスになったら自動的に仕事が来るわけではありません。自分で仕事を獲得するのもフリーランスになりたての頃は大切です。実績や経験が増えると同時に、人脈や紹介など、さまざまな方法がありますが、最初は自分で仕事を獲得しましょう。
フリーランス向けのエージェントを活用
フリーランスが注目されていることもあり、フリーランスと企業をマッチングさせるサービスが続々と増えてきています、フリーランス向けのエージェントであれば「どのような経歴でどのようなことが得意か」などを企業側の要望と比較して提案してくれるので、自分ですべて探すよりも安心で簡単に感じる人もいます。
営業や契約書まわりの雑務をフリーランス向けのエージェントが代行するため、時間や工数を減らしたい場合はおすすめです、
クラウドソーシングを活用
クラウドソーシングは、企業と求人をつなぐサービスです。多くの企業がクラウドソーシングを利用し、一緒に働いてくれるパートナーを探しています。契約や業務内容などの確認はもちろん、条件や価格を交渉する必要がありますが、案件を獲得する一つの方法です、
知人や友人、職場の紹介
前職の会社や知人・友人の紹介で、仕事につなげてもらえるように伝えておくのも良いでしょう。フリーランスになり、こういうことをやっている、こういうことで困っている人がいたらつなげてほしいなど、具体的な例とともに伝えておくと周りも紹介しやすくなります。
その際に、苦しい雰囲気よりも仕事を楽しくやっている上で仕事を募集していることを伝えましょう。
SNSを活用
近年では、SNSが大きく発達しSNS内でのつながりから仕事に獲得していくパターンも一般的になってきました。ブランディングや得意なことなどを反映した投稿で、フリーランスを探している人に見つけてもらう・コメントするのも一つの方法です。
また、同業の方とつながっておくと、求人などもわかりやすいでしょう。
フリーランスで仕事を始めるのには家族の協力も不可欠
フリーランスになる際、自分の仕事に向けての準備も重要ですが、家族と情報を共有し相談しておくことも大切です。
特に結婚している場合や子どもがいる場合、働き方・収入・社会的な対応が会社員である時とは変わってきます。また、パートナーの働き方によって、二人で何をどう分担するのかや生活の基盤が変わってくるでしょう。
フリーランスは、さまざまなところで不利に働くことがあり、特に結婚している・子どもがいる家庭であれば保育園や保険などにも関わります。家族の同意なくフリーランスになってしまえば何かあった時に助けてもらえない可能性があります。どんなに稼げるようになっても最初に話してくれなかった不信感がしこりなってしまうことも。
企業から信頼を得るには、一番身近な家族から信頼されたり応援されたりしていることが重要です。
フリーランスになるなら、準備をしっかりしてからにしよう
フリーランスとして働く人は年々増えてきているからこそ「自分もフリーランスになれるのかも」と考える人も少なくないでしょう。また、今の会社の働き方を考えて、フリーランスになって独立することを考えている人も増えてきています。
フリーランスになろうと思えば、明日からでもフリーランスになることができます。しかし、会社員とは違いさまざまな補償やバックアップ体制がありません。事前に準備をしっかりとした上でフリーランスになりましょう。自分らしい働き方をするためには事前の準備も重要です。
フリーランスになったことを後悔しないよう、準備をしてフリーランスになりましょう。