

年々増えた、「子どもいらないの?」という声。

20代後半になり、あと1〜2年で30歳。
子どもを2人以上産みたいと思ったら、そろそろタイムリミットが迫っているらしい。
世間には、祖父母が「孫の顔が見たい」と言わないように話してくれる親もいる。
プレッシャーをかけないように。本人の意思を尊重するように─。
そんないい時代に生まれたけど、友人から言われる「そういえば、子どもいらないの?」「子ども欲しくない派?」とう言葉。
蓄積されればされるほど、気づけば重荷になっていた。
子どもがほしくないと言うと、愛情がない人間だと思われるのではないか?
いつまでも好き勝手に生きていきたいと思っている、自分勝手な人間だと思われるのではないか?
その不安が、ずっしりと肩に乗っているような感覚がある。
子どもを産まない女性の人生も尊重されるべきだ。

子どもを産むことは素晴らしいことだと思う。
少子高齢化なんて関係なく、命を生み出すということは、他には形容しがたい奇跡のようなことだと思う。
妊娠や出産は、尊いという言葉が、何よりも似合うものだと思う。
でも、子どもを産まない女性の人生も、尊重されていいと思いませんか?
子どもを産まないのではなく、どんなに欲しいと願っても、産むことができない身体なのかもしれない。
たった少しだけ思考を変えて、視野を広げて、世の中には様々な悩みを抱えている人がいるということを、想像してみませんか?
子どもを産むのは偉い。子どもを産まないのは変。
そんな考え方は、もう捨てるべきだと思う。
なんの気なく発言した自分の言葉が、誰かを傷つけているかもしれない。
マウントを取っていると感じられるかもしれない。
そう想像できる人が一人でも増えたら、もう少し優しい世界になると思った。
子どもはいいものだ。そんなことはわかってる。

「子どもはいいよ〜!」「どんなに大変でも、可愛いからね」「可愛いからなんでも許せる」「子育てし始めて、親のありがたみがわかるようになった」。
わかっている。そんなことは、聞かなくても想像できる。
それでも私は、旦那と二人で過ごす今が一番幸せだ。
自分の好きなだけ仕事をして。残業しても誰にも責められなくて。土日は好きなように過ごして。フライト10時間以上の海外にもストレスなく行くことができる。
今のこの幸せは、握りしめたまま生きていきたいんです。
子どもが可愛いことも。出産が尊いことも。想像したうえで、私は私の選択をしたい。
誰もが描く絵に描いたような幸せとは、旦那さんと子どもに囲まれている絵だけではないと思うんです。
海外を飛び回ったり。笑顔で忙しく働いたり。好きな趣味に没頭していたり。
100人いれば100通りの幸せがあるのだから、自分の幸せを追求して生きていいと、声を大にして伝えていきたい。