大事にされなくてもいい、愛されなくても別に、ほんとうに？

全然平気、ひとりでも。

ひとりごはん、ひとりカフェ、ひとり美術館やひとり旅。

楽しいことを、誰かと共有しなくても変に思われない。いい時代だ。

一人暮らしは快適だ。誰にも何も邪魔されず、好きな服で好きなものを食べ好きなだけ仕事や趣味に没頭できる。

「自分を大事にしないと愛されない」なんてSNSの投稿をよく見かけるけど、私は私のことを大事にできていると思う。

そう、できていると思う。どこか満たされないのに、平気なおとなのふりをして。

本心だし、本音だけど、どこかで発動する“めんどくさいムーブ”

ひとりでなんでもできる。自分をご機嫌にできるのは自分だけだ。

誰かにわかりやすい愛情をもらわなくても平気だ。

平気なはずなのに、たまにでてきてしまう、ドス黒い感情に嫌気がさす。

だけど、どこかでわかっているのは周りと同じように「大事大事、いいこいいこ」「かわいいかわいい」ってされたいってこと。

誰かに溺愛され、誰かに「あなたじゃなきゃダメだ」と言われ、それを少し鬱陶しいと感じたいってこと。

たまに求めてしまう「あなたが大事」のわかりやすさ

自分のご機嫌は自分で取れる、大人だから。

自分のキャパもわかる、大人だから。

だけど。だけどどこかで願っている。

私があなたを大事に思い、言葉や行動で示すように、私もそうやって表現してもらえたら。

わかりやすい愛情を、わかりやすい形で、わかりやすい言葉や表情で、伝えてもらえたら。

見返りを求めるわけではない。そんなのは義務になってしまうし、お互いに辛いだけだ。わかっている。

「愛してくれ」と叫ぶのも違うだろう。

だからこそ、今日も努めて冷静に「愛されなくても別に大丈夫」と澄ました顔をして日々を生きていくしかないのだ。