意志が弱い原因は?どうすれば強くなる?意志と意思の違いも解説

Edit by mayan

意志が弱いことで、自分を守れない…

年始に立てた目標、自分で立てた計画、人と共有しているスケジュールや納期、守らなければいけないものがたくさんあるのに、私はいつも達成できない。意志が弱いとずっと言われてきたけれど、大人になればなるほど、関わる人が増えれば増えるほど、意志の弱さが仇となって、人間関係にも綻びが生まれている気がする。私、一体どうしてこうなんだろう。

意志の弱さで、自分が傷ついてしまった経験は誰にでもあるでしょう。「優しさ」とは違い、意志が弱いことで起こるトラブルも多く、人間関係や仕事にも支障が出てきてしまいます。意志が弱い自分を変えるための行動さえも、挫折してしまった、という人も少なくないでしょう。意志が弱い、とは一体どういうことなのでしょうか。

意志と意思の違い

「意志が弱い」に使われる「意志」と、「本人の意思に任せよう」に使われる「意思」は同音異義語です。「意思」とは「何かをしようとするとき」、「意志」は「ゴールや計画を、実現しようとする考え」を指します。

つまり「何かを達成したい!」と思っている場合は「意志」、「相手の思いを汲む」といったときは「意思」を使います。例文としては以下のようなものがあります。

  1. 「私は留学する意志を両親に伝えようと思う」
  2. 「両親にはじめて意思表示をした」

重点が相手か自分か、が意味の違いです。

意志が弱い人の特徴

意志が弱い人には、いくつか特徴があります。それらは性格や、環境なども大きく影響しますが「何かを成し遂げられない」「継続できない」ことは、共通です。意志が弱く、達成感がないが故に、自分に自信を持てず「またできなかった」とネガティブ思考に陥ってしまうことも。

ここでは、意志が弱い人にどのような特徴があるのかご紹介します。意志が弱いことで、なにか損をしてきた人は、自分はどれに当てはまるのか確認してみましょう。

優柔不断

意志が弱い人の中でもわかりやすいのは、優柔不断な性格です。意志が弱い人は自分の考えや選択に対する自信がありません。決断や判断を任されたときもすぐに決めるのは難しく、長時間悩んでしまう傾向があります。よくいえば慎重派とも受け取れますが、優柔不断な人は他人の意見にも流されやすく、本当に自分が望んでいることが何かわからないという人も多いでしょう。

優柔不断な人には、以下のような特徴が見られます。

  • ランチのメニューを決めるのに時間がかかる
  • 人生の大きな選択をいつまでも決められない
  • 欲しいと思ってもすぐに買えず数日悩む

人に影響を受けやすい

意志が弱い人の中には、人の影響を受けやすい人も多く、何ごとにも人の意見を求めてしまう傾向があります。自分の選択に自信がないことや、人からどう見られているかなど体裁を気にすることが多く、自分がいいと思ったものも他の提案をされればそちらに傾いてしまいます。

意志が弱い人は、人の意見に影響されやすいことで、トラブルになりやすいという人も一定数います。影響されたことで、悪い方向に行ってしまうことも少なくありません。

面倒なことは避けたい・無条件に安心したい・人から好かれたいという心理が働き、人に影響を受けやすいため、自分で考えるよりも楽と考え意志が弱い傾向にあります。

周囲に煽られることが苦手

意志が弱い人は、人に影響されやすいだけでなく、その場の空気感の影響も受けやすい傾向にあります。意志が強い人は、周囲に煽られてもはっきりと断る・空気を悪くさせず変える対策ができますが、意志が弱い人はこれらが苦手です。そのため、周囲に煽られることも必然的に苦手となります。

周囲に煽られたとき、自分でどうすべきかわからず、その場に合わせてしまい後々後悔する人も少なくありません。

完璧主義

一見すると意志が強く、必ずやり遂げると思われがちな完璧主義も、意志が弱い人の特徴です。完璧主義は、自分の想像した通りに進んでいくことが快感になるため、意志が強く、目標やスケジュールの管理もできそうというイメージが先行します。しかし完璧主義であるが故、自分が建てた計画や思い描いてた進捗でないことには強いストレスを感じがちです。

完璧であることを求めすぎて、失敗やちょっと横道にそれてしまったことを許せないと感じてしまい、心が折れてしまう傾向にあります。仕事でも勉強でも計画的にいかないのは当たり前ですが、完璧主義からすると、そんなことはあり得ないと「自分はなんてダメなんだ」自分を責めてしまい、意志の弱さにつながります。

意志が弱い主な原因とは?

意志が弱い人の特徴を紹介しましたが、意志が弱い原因もいくつかあります。意志が弱いのは生まれつきではなく、育ってきた環境や、周りの人間関係が原因で構築されることもあります。自分の意志が弱い原因はどれに当てはまるのか、またなぜそう思うのか考えるきっかけにするためにも、原因を知っておくことが大切です。

まずはその原因を知ることで、意志が弱い自分からの脱却や明日からの行動を変えられるかもしれません。

諦め癖がついている

意志が弱い人はすでに諦め癖がついているのが原因かもしれません。何かを始める、目標や継続のための作戦を立てる、今後どうなりたいか考える中でも「まあでもどうせ自分なんか」と、始める前から諦める癖がついていると、途中でやめてしまい、また続かなかったと気持ちが落ちてしまいます。

最初から何かを諦めながら始める、苦しいことや壁に当たったときに諦める、といった癖がついてしまっている可能性があります。

真っ先にリスクが頭に浮かぶ

物事を始めるのにも、続けるのにもそれ相応にリスクが伴います。それはお金・人間関係などの目に見えるものから、時間・感覚・気持ちの余裕といった目に見えないものまでさまざまなです。

意志が弱い人は、真っ先にそのリスクについて考えてしまうことがほとんどです。どんなにやりたいことでも、不安や心配事、リスクに関して考えるのは良いことですが、考えることで二の足を踏み「リスク大きいし、挑戦はやめよう」と判断を下してしまいがちです。

不安になりやすい

意志が弱い人はリスクが真っ先に浮かぶのと同時に、不安になりやすい傾向もあります。あれもこれも本当に始めていいのだろうか、これは続けていけるだろうか、など始める前から不安ばかりがつきまとっています。

何かを始めるにあたって正解はありませんが、意志が弱い人は正解が欲しいため、心の拠り所がないと不安になりやすいのです。また、お金や時間などにも目が向きやすく「お金を払い続けられるだろうか」など、現実的な面でも不安要素が重なります。

後回し癖がある

夏休みの宿題を後回しにするのも意志が弱い人に多いと言われています。後回し癖があり「今やらなくても」と、今の自分の環境や目の前の楽しいものや時間に気を取られがちです。

仕事や勉強に限らず、家事やその他の雑務なども始めなければ終わりません。しかし意志が弱い人は、始めるまでのハードルが高く「まあでもなんとかなるかも…」と、後回しにしてしまいます。

決断するときにストレスを感じやすい

何かを決断するのは、何かを選ばないことです。やる・やらない、始める・始めない、選ばなければものごとは進みません。しかし、意志が弱い人は何かを決断して選ぶことが大きなストレスとなることがあります。

  • 選ばなかった方のことを考えてしまう
  • 決断に自信が持てない
  • 結果が出なかった時、決断したことを後悔する

決断するとき、その先まで考えてしまうことで、ストレスが強くなってしまいます。

意志が弱いことで、人生損しないために─

意志が弱いことで、損をすることは人生の中でも多々あります。始めていれば、断っていれば、やめていれば…後悔先に立たずとは言いますが、決断できないことはさまざまなシーンで人生に影響します。

意志が弱いと、人間関係や仕事面では特に損をしたと感じる瞬間が多くなるでしょう。意志が弱い人は優しいと見られがちですが、そうではありません。断れない・自分の意見や決断に自信が持てないことから、人の意見に流されたりすぐにやめてしまったりと「なんだかいつも人任せ」と取られてしまうことも。

意志が弱いことで、人生損しないために今から変えていくことが大切です。少しずつ、自分で選んだこと自分の決断に自信を持てるようにしましょう。

自分の意志を突き通すには?

意志が弱い人の中には「意志が強い」を「わがまま」なのではと感じている人も少なくありません。しかし、意志が強いということは自分の意見や決断を信じ、人生を切り開いていくことにもつながります。

自分の意志を突き通すには、小さな成功体験や自分の決断を正解にする体験が必要です。意志が弱いと、達成する前に諦めてしまうことが多く「あと少し」「ここを乗り切れば」というところで頑張れない人も多くいます。意志が弱いことで損をしたくない、意志を貫きたいと感じたことがある人は、まずは日常の小さな成功体験から、自信をつけていきましょう。

自分の意志を突き通せる人の特徴

意志が弱い人の特徴や原因を紹介してきましたが、ここでは自分の意志を突き通せる人の特徴をご紹介します。意志が弱い人からすると、意志が強い・突き通せる人のことを「すごい!」「自分に自信があるんだな」と思ってしまいがちです。

しかし、自分の意志を突き通せる人も、自分に自信がありなんでも大丈夫だと思っているわけではありません。自分の意志を突き通すために力を抜くべきところや不安に思いすぎない工夫をしています。

まずは50%の力で取り組む

全力で全てのことに取り組むのは素晴らしいことですが、ずっと100%で取り組んでいると疲弊するだけでなく、力を注いだ分ダメになったときのショックも大きいでしょう。

自分の意志を突き通せる人は、何事も50〜60%程度の力で取り組みます。もしダメだったとしても想定していたことだからこそ、次の改善に残りの力で対応できるのです。まずは50%程度から取り組んで、クリアしたら次は残りもしっかりと力を注ぎ込むことで、意志を貫けます。

「〜やろう」と言う前に先に行動する

「〜をやろう!」「〜始めよう!」と言うことは簡単です。声に出すことで、意識的に取り組める人も多いでしょう。しかし、自分の意志を突き通せる人はそれらを声に出し、意識する前にまずは行動を考え「〜やってる」「やりはじめてみた」状態を人に話すことが多いのも特徴です。

「言うは易く行うは難し」といった慣用句があるように、言葉にするよりも行動で示すのは難しいこと。自分の意志を突き通せる人は行動を優先し、大事だと思っている人が多いでしょう。

フットワークが軽い

「●●さんはフッ軽だよね」などといった会話を聞いたこともあるでしょう。フットワークが軽いということは、その分出会いや決断に迫られる回数が多いことでもあります。

出会う人との関係性・行き先・一人で何かをする時の金額や時間、さまざまなことを決断しながら出かける、人に会うなどの行動が伴います。意志が弱い人とは逆に自分の意志を突き通せる人はフットワークが軽く、出会いやさまざまな決断を楽しんでいる人が多い傾向にあります。

周囲の人に流されない

意志が弱い人は、周囲の人の意見に流されて自分の気持ちを隠してしまいがちですが、自分の意志を突き通せる人は周囲の人に流されず自分の意見を大事にします。

他人の意見は大切ですが、それはあくまでアドバイスや「そういう意見もあるんだな」と受け止める程度で、大事にしたいのは「自分がどうしたいか」「自分はどう思っているのか」です。

ポジティブ思考

意志が弱い人は自分に自信がないことで、ネガティブな思考に陥りがちです。しかし、自分の意志を突き通せる人はポジティブに捉え、多方面から物事を見れる人が多いのも特徴です。ポジティブな思考なので、自分の意見や意志が通らなかった際も、必要以上に落ち込みません。

無理にポジティブな変換をする必要はありませんが、失敗したときに「でもここはよかった」「挑戦できたことでまずはOK」などと見方を変えてみることが大切です。

一つずつ始めよう!今日から意志を強くする5つの習慣

意志が弱いのは、性質や性格によるものもありますが、思い立ったその日から変えることができるものでもあります。

ここでは、今日から意志を強くする5つの習慣をご紹介します。今日からできることを一つずつ始めましょう。意志が弱い人から、自分の意志を突き通せる人へと変わっていけるでしょう。

できるだけ選択肢を減らす

意志が弱い人は選択肢が多いことで混乱し、他人に意見を求めがちです。できるだけ選択肢を減らすことを心がけましょう。

たとえば、カフェで「新作か新作以外のなにか」ではなく「新作かカフェラテ」など。具体的ではっきりとした選択肢を持つようにするなど小さなことから始めると良いでしょう。

成功体験をイメージする癖をつける

意志が弱い人は、成功体験よりも不安や心配事、失敗した際のネガティブなイメージをしてしまいがちです。しかし自分の意志を突き通せる人は、まずは成功する体験をイメージします。

ネガティブなイメージをしてしまうと、その通りになってしまいます。成功イメージを先にすることでそこまでの道のりも、イメージしやすくなるでしょう。

計画を書き出す

何かを達成したいとき、意志を貫きたいときはゴールに向けた計画を書き出してみましょう。たとえば「●歳までに語学を習得する」と決めたらそこから逆算し、計画を立ててみましょう。

1日の勉強時間・必要なスキル(読み書き・聞く・話す)・その語学を習得しどうしたいのか・途中経過でどのようになっていたいかなどを計画に落とし込みます。計画を進めながら都度見直せば、今どうすべきかが見えてくるでしょう。

小さなことからどんどんチャレンジする

小さな決断や小さな成功体験を積み重ねるように、チャレンジしていきましょう。「自分の意見を言っても反対されない」「3日間続いている」など、小さな壁を乗り越えていくことで、意志の弱さも克服できるでしょう。

期限を決めて行動する

何事も、期限や目的が決まらないとダラダラと続けてしまいがち。「●日までに〜を決める」「●歳までに〜をする」など、期限を決めて達成するための行動をしましょう。

目標や目的がしっかりしていると、行動の一つひとつに意味を見出し続けることができます。ダラダラと続けてしまうと、なんの変化も感じ取れず、諦めてしまう要因になります。

有言実行できる、かっこいい人になろう!

意志が弱い私から、卒業したいと何度も思ってきた。何度も諦めて、家で一人後悔する夜、何度も同じことを繰り返している私から脱却して自分の人生を少しずつ変えていきたい。あれもこれも、きっともっとできるはずだった。過去は変えられないけど、いまから変えていけるはず。

意志が弱い人は、優しく他人を思いやる心に長けているので、自分が損をしてしまいがちです。しかし、自分との約束や自分の意見を優先することは決してわがままや、他人に配慮していないわけではありません。

有言実行をして少しずつ自分に自信をつけ、意志が弱い人から自分の意志を突き通せる人へと、一歩踏み出してみましょう。

mayan

Writer

フリーライター。女性向けトレンド分析などのマーケティングも行う。その豊富で多彩な人生観を活かし恋愛から生き方まで多岐にわたるジャンルを執筆。