

一緒にいて落ち着くけど、顔がタイプじゃない……

一緒にいて落ち着くけれど、顔がタイプじゃない──。
そんなとき、付き合うべきか迷ったり、なかなか好きになれないと感じたり……。「いい人なのに、どうしてだろう?」と思った経験はありませんか。
年齢を重ねると、恋愛では「外見よりも中身が大事」と痛感する一方で、好みの顔ではないことで恋愛スイッチが入らず、悩むこともあります。そこで今回は、顔がタイプじゃない相手と付き合うか迷ったときに考えたいポイントをご紹介します。
恋愛において顔がタイプかどうかは重要?

恋愛において「顔がタイプかどうか」を重視することは、決して悪いことではありません。好みの顔を見るだけで気持ちが華やいだり、多少のことは許せたり……。外見に惹かれることで得られる恋愛の幸せも、たしかにあります。
ただし、顔だけを基準にして相手を恋愛対象から外してしまうと、自分の幸せのチャンスを狭めてしまうことにもなります。大切なのは、顔だけでなく、相手の内面や関係の心地よさにも目を向けてみること。恋の可能性は、意外なところにあるかもしれません。
付き合うか迷ったときに考えるべき5つのポイント

恋愛において顔はたしかに気になる要素ですが、本当に大切なことは別のところにあるかもしれません。ここでは、迷ったときに立ち止まって考えてほしい5つのポイントをご紹介します。
1. 内面に魅力があるか
まずは、相手があなたの気持ちを大切にし、思いやりや尊敬できる部分を持っているかを考えましょう。内面に魅力がある相手であれば、一緒の時間を過ごすうちに好きになれる可能性があります。
顔が好みで付き合った場合は、見えていなかった内面を知り、気持ちが冷めることもあり得ます。一方で、内面に惹かれて付き合った場合は気持ちが冷めにくく、一緒にいればいるほど好きの気持ちが増していくでしょう。
2. 見た目以外に断る理由があるか
外見は第一印象として大きな影響を与えますが、それだけでその恋の結果が決まるわけではありません。誠実さや優しさ、価値観の近さなど、内面の魅力を見落としていないか振り返ってみることが大切です。
性格や行動から感じる「人としての魅力」は時間とともに深まるもの。断る理由が本当に外見だけなら、少し立ち止まって考える価値があるかもしれません。まずは、顔以外に気になる点がないか冷静に考えてみましょう。
3. 一緒にいて心地よいか

一緒に過ごす時間が自然で、無理なく笑顔になれるかは恋愛における大切なポイントです。顔がタイプではなくても、「居心地の良さ」を感じさせてくれる人は心の支えになる存在かもしれません。
どんなに顔が好みでも、一緒にいるときに疲れたり、気を遣いすぎたりする関係は長続きしません。逆に、顔がタイプではないのに、不思議とリラックスできたり、自然体でいられたりする相手は貴重な存在です。
言葉や行動に優しさを感じる、沈黙が苦にならないなど、心がリラックスできるかどうかに注目してみましょう。長い時間を共に過ごすうえで、心地よさは見た目よりもずっと大きな価値を持ちます。
4. 好きになれる可能性はあるか
今はまだ「ときめき」や「恋愛感情」がはっきりと感じられなくても、それがすべての答えとは限りません。時間を共に過ごし、関係を少しずつ築いていくなかで、相手の魅力に気づき、じわじわと心が動く恋もあります。
ふとした瞬間の優しさや、さりげない気遣いが、少しずつ「好き」に変わっていくかもしれません。気持ちがゼロでなければ、未来の可能性を閉ざさず、もう少し時間をかけてみるのも選択肢のひとつです。
5. 生理的に無理かどうか
顔がタイプじゃないという気持ちと、「生理的に受けつけない」という感覚は別物です。顔などの見た目の好みは時間とともに変化することもありますが、体が拒否するような感覚は簡単には変わりません。触れられるのが嫌だったり、匂いが気になったりする場合は、無理をすると心に負担がかかります。
逆に、「顔は好みじゃないけど一緒にいると安心する」という感覚なら、外見のハードルは案外小さなものかもしれません。自分の心と体がどんな反応をしているか、素直に観察してみましょう。
顔がタイプじゃない人と付き合うときの注意点

「いい人だけど、顔がタイプじゃない……」そんな迷いを抱えたまま付き合うと、ふとした瞬間に心が揺らぐことも。あなたにとって後悔しない恋をするために、気をつけたいポイントについて紹介します。
「好きだから許せる」が働きにくい可能性がある
恋人関係において、ちょっとした短所やすれ違いが生じることもあるでしょう。このような場合、「でも好きだから許せる」という「好きの気持ち」で乗り越えられることがあります。
しかし、外見に惹かれていないと、その気持ちがうまく働かないことも。好きという気持ちに強く自信が持てないと、不満が積み重なりやすくなってしまいます。そんなときは、相手の好きなところを思い浮かべてみましょう。自分の「好き」の軸を明確にしておくことは、心のモヤモヤを減らす大切なステップです。
恋人としてのときめきを求めすぎると苦しくなる
恋愛=ドキドキ、ときめきがあるべきもの。恋愛についてこのようなイメージを抱いている場合、顔がタイプじゃない相手との恋愛関係に物足りなさを感じてしまうかもしれません。
しかし、恋のかたちは人それぞれ。穏やかな安心感や、静かに寄り添う日常も、大切な愛のかたち。また、ときめきは永遠に続くものではなく、関係が深まるにつれて安心感や信頼に変わっていくことがほとんどです。むしろ、安らぎや自然体でいられることこそが、長く続く恋愛には欠かせない要素です。
「ときめきがない=うまくいかない」ではなく、自分が心地よいと感じる関係性を見つめ直してみましょう。
好きになった理由があいまいだとブレやすい
「顔はタイプじゃないけど、なんとなく優しそうだったから」という曖昧な理由で始まった恋は、時間が経つほど気持ちが揺らぎやすくなることがあります。外見に強く惹かれたわけでも、ときめきがあったわけでもないぶん、迷いや不安が膨らむと相手の魅力が見えにくくなってしまうことも。
だからこそ、付き合う前に「この人のどこに惹かれたのか」「なぜ一緒にいたいと思ったのか」を、自分の言葉で整理してみましょう。気持ちの芯がはっきりしていると、関係に迷ったときの支えになります。
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「顔がタイプじゃない」ことに悩むのは自然なこと

「顔がタイプじゃない…」そんな迷いを抱えるのは、決して特別なことではありません。「人は見た目が9割」という言葉の元となった「メラビアンの法則」によると、人間の感情的な反応に対して視覚情報が占める比率は55%にも及びます。人の印象の多くは視覚から受け取っているといわれているため、感情の反応にも顔が大きく影響するのは自然なことです。
だからこそ、自分の気持ちに戸惑ったり、罪悪感を抱いたりしなくて大丈夫。「顔に惹かれない自分は薄情なのでは?」と責める必要はありません。本当に大切にしたいことは何かを見つけていきましょう。
顔がタイプじゃなくても、幸せになれる異性の魅力は?

「顔がタイプじゃないけど…このまま付き合っても幸せになれるの?」
相手の顔にときめかなくても、心が満たされる関係はたくさんあります。ここでは、顔よりも大切にしたい、あなたを幸せにしてくれる異性の“本当の魅力”を3つの視点からお届けします。
自分を大切にしてくれる
どんなに顔が好みでも、自分を雑に扱う相手との恋愛は、心がすり減っていくもの。一方で、顔がタイプではなくても、いつもあなたの気持ちに寄り添い、大切にしてくれる人と一緒にいると、心はふわっとほどけていきます。
言葉を選んでくれる、体調を気にかけてくれる、あなたの「小さな変化」に気づいてくれる。そんな優しさに触れると、安心感が積み重なって「この人と一緒にいたい」と思える瞬間が増えていくはずです。
誠実で信頼できる
恋愛関係において、「この人なら大丈夫」と思える信頼感は何よりの土台になります。たとえ相手の顔にドキドキしなくても、約束を守ってくれたり一貫した態度で接してくれたりする誠実さは、関係が深まるほどにかけがえのない魅力になることでしょう。
浮ついた言葉よりも、静かに寄り添ってくれる誠実さに心が惹かれることもあるものです。信頼は、ときめきとは違う形で心を穏やかに満たしてくれるでしょう。
価値観が似ている
二人の価値観が似ていると、日常の選択や将来の方向性で自然と歩幅が合います。育った環境や大切にしたいものが近い相手とは、言葉にしなくても気持ちが通じやすく、衝突も少なくなるでしょう。
「一緒にいると自然でいられる」と感じられる関係は、何よりも尊いもの。顔がタイプではなくても、話していて安心できる、笑いのツボが似ている、感情の温度が似ている……そんな心の調和こそが、恋愛を長く続けていくためのたしかな力になります。
外見だけでなく内面も見たうえで判断しよう

恋愛において外見はたしかに大きな要素ですが、それだけで幸せが決まるわけではありません。ときめきや好みの顔に惹かれる気持ちは自然なこと。しかし、その先にある思いやりや誠実さ、心の相性こそが、関係を育んでいくうえで欠かせない土台になります。
迷ったときは、相手の内面とじっくり向き合ってみましょう。あなたの心が安心できるか、一緒にいて笑顔でいられるか。外見だけにとらわれず、全体を見て判断することで、本当の意味で幸せになれる恋がきっと見つかるはずです。