

自分ってメンタルが弱いかも……これって改善できるもの?

「周りからの何気ない一言に、なぜか深く傷ついてしまう。私ってやっぱりメンタルが弱いのかな…」
心がざわつく日が続くと、気づかないうちに心のエネルギーがどんどんすり減ってしまいますよね。「いちいち落ち込む自分が嫌だ」「もっとタフになれたら良いのに」と願うのは、きっと自然なことでしょう。
メンタルが強くなれたらもちろん素敵ですが、強くなろうと頑張りすぎて、逆に心が苦しくなることもあるかもしれません。弱さを抱えたままでも心地よく過ごせる方法はきっとあるはず。あなたのままで、もっと軽やかに生きるヒントを一緒にみていきましょう。
メンタルが弱い人の特徴

「メンタルが弱い」といっても、その理由は人それぞれですが、メンタルが弱い人には共通する特徴があるかもしれません。
その特徴を知れば、自分のことを少しだけ優しい目で見られるかもしれません。
1. 自己肯定感が低い
何かあるたびに「やっぱり自分なんて…」と責めてしまう。うまくいったときですら、「まぐれだよね」と素直に喜べない。そんなふうに、自分を低く見てしまうことはありませんか?
自分を認められない日々が続くと、心が疲れてしまいます。自己肯定感が低いと、ちょっとした失敗や人の言葉が実際よりも鋭く心に刺さるでしょう。「どうせ私はダメなんだ」という思考の癖が、メンタルの弱さにつながります。
2. ネガティブ思考が強い
まだ起きていないことなのに、最悪のパターンばかり頭をよぎる…そんなときもありますよね。「またネガティブに考えてる」と思っても変えられないのは、あなたが真面目で周りに迷惑をかけたくないと思っているからこそ。とはいえ、毎日のように自分で自分を追い込んでいれば、誰だって心がすり減ってしまいます。
ネガティブ思考は、現実よりも苦しさを大きく見せてしまうため、気づかないうちにメンタルを弱らせてしまいます。
3. 完璧主義

「ミスしちゃダメだ」と自分に言い聞かせるたび、心がピリッと張り詰めますよね。最初は気を張って頑張っていても、いつか心が悲鳴を上げてしまいます。完璧を求めるあまり、少しのミスでひどく落ち込んだり、自分を責めてしまったり…。
たとえば、プレゼン中にうまく質問に答えられなかっただけで「なんであんなこともできないんだろう」と何日も引きずってしまうことはありませんか?「完璧じゃないと許せない」という強さは、時に誇らしくもありますが、心には負担になってしまいます。
4. 周囲の評価を気にしすぎる
周りの人と助け合って生きているこの社会で、まったく他人からの評価を気にせずにいるのは、正直難しいですよね。ちょっとした発言の後に「今の言い方はまずかったかな…」と何度も思い返したり、「今日の自分、大丈夫だった?」と気になる人も多いでしょう。
とはいえ、悶々と考え込んでしまうと心が疲れてしまいますよね。評価が気になるのは自然なこと。ただし、気にしすぎると自分の気持ちが後回しになって、メンタルが弱っていくかもしれません。
5. 気持ちの切り替えが苦手
一度落ち込むとなかなか立ち直れない、そんな人も多いのではないでしょうか。「なんであんなことしちゃったんだろう」と悲しみや後悔に浸って、抜け出したいと思うのに、うまく切り替えられない…そんなときもありますよね。
気持ちを引きずってしまうのは、それだけ真剣に向き合っている証拠。しかし、心のなかでぐるぐると同じ思考を繰り返していると、苦しさはどんどん増していきます。落ち込んだ状態から抜け出せないと、自信を失ったり、「また同じことが起きるかも」と不安になったり、メンタルが少しずつ崩れてしまいます。
メンタルが弱いのは甘え……?

メンタルが落ち込んで何も手につかない。一人になってボーッとしていたい。学校も仕事も休みたい。
そんな自分に「これって甘えなのかな」とザラッとした罪悪感を抱く人もいるかもしれません。何もできない状態は、一見「サボっている」ように感じるでしょう。とくに、真面目で責任感のある人ほど、何もできない自分を許せず責めてしまいがちです。しかし、一人ひとり性格が違うように、メンタルの強さもそれぞれであるはず。
「メンタルが弱い」は甘えではありません。それはあなたが繊細で、優しい感性をもっている証。誰よりも些細な心の変化に気づける力を持っているといえます。
弱ってしまった心と向き合うために試したい5つの方法

メンタルの弱さは甘えではないとはいえ、このままの心でいるのは、しんどいですよね。誰よりも自分が一番疲れてしまいます。
心のエネルギーを消耗しないためにも、弱った心と優しく向き合う方法をご紹介します。
1. できたことに目を向ける
できなかったことばかりに目がいって、「自分はダメだな…」と落ち込んでしまう経験は、きっと誰にでもありますよね。とはいえ、どんな日でも、よく思い返せばできたことが必ず一つはあるはずです。朝起きられた、外に出られた、鏡の前でニコッと笑顔を作れたなど、どんな些細なことでも大丈夫。できたことに目を向けると、少しずつ気持ちが明るくなるでしょう。
メンタルが弱っているときは、ダメなところばかりが目についてしまうもの。そんなときこそ自分に向ける目線をいつもよりほんの少し優しくしてみると、少しずつ元気になるはずです。
2. 他人と比較しない
心が弱っているときは「周りと比べて自分はダメだ」と考えてしまいがちですよね。「比べるなら過去の自分」とよく聞くものの、前向きに考えるのが正直しんどいときもあるでしょう。
SNSなどで周囲の様子を覗くのが簡単な時代、気づかないうちに、心は比べ疲れてしまっているのかもしれません。そんなときは思い切ってSNSから少し離れて、一人になれる場所に行くのも良いでしょう。周りを気にせず、自分に集中する時間を持つことで、自分の心を取り戻す一歩になるはずです。
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3. 自分を責めない

落ち込んだときや失敗したとき、「全部自分が悪いんだ」「どうして私はいつもこうなんだろう」とつい無意識に自分を責めてしまうことはありませんか?帰り道やお風呂の中で頭に浮かんできて、心がズンを重くなる日もあるでしょう。
実は、その「責める癖」が、心の元気をどんどん奪ってしまいます。メンタルが弱いときほど、自分に厳しい目を向けがちです。でもそんなときこそ「よく頑張ったよね」と自分を労わる言葉を変えてみると、心はゆっくり元気を取り戻すはずです。
4. 相談できる人を見つける
一人で抱え込んでいると、いつの間にか悩みが大きくなってしまったと感じた経験はありませんか?心が弱っているときほど、「こんなこと言ったら迷惑かな」「これくらい自分でなんとかしなきゃ」と相談をためらいがちです。
話すだけで心がスッと軽くなることもあるはずです。家族や友達に話しにくい場合は、カウンセラーに相談するのもおすすめです。誰かに頼るのは弱さではなく、心を守るために必要な力。相談して、少しずつ心の荷物を軽くしていきましょう。
5. 「弱さも個性」だと受け入れる
「誰もが強くなくて良い、自分の繊細な心も私の個性」だと受け入れられたら、少し心が軽くなる気がしませんか?メンタルが強いと生きやすそうに思えますが、メンタルが弱いからこそ見える世界もあるはずです。
「この言葉、誰かを傷つけないかな」と想像できたり、「あの子なんだか元気ないな」と気づけるのも繊細な心があるからこそ。弱さの奥には魅力が詰まっているのです。その弱さをまるごと受け入れたら、落ち込んでも「まぁ、そんな自分も悪くないか」と少し楽になるかもしれません。
メンタルが弱いのは、悪いことではない──

メンタルが弱いことを「悪」と決めつけて、「そんなんじゃ社会でやっていけない」「強くならないと」と、メンタルが強いのが正義かのように煽られる。
メンタルが弱いことは本当に「悪いこと」なの?
容姿が違うように性格も一人として同じ人はいないはず。心の強さも人それぞれです。メンタルが強いからこそやっていける世界があるのも確かですが、弱いからこそ見える世界も確実にあります。繊細な心をもっているあなたにしかわからないこと、感じられないことはメンタルの弱さよりも大切なことのはず。
メンタルが弱いことは悪いことではない——弱さを抱えながらも、自分なりに歩んでいるその姿はとても輝いています。